医療最前線

J&Jビジョンケア、遠近両用コンタクト「ワンデー アキュビュー モイスト マルチフォーカル」を発売、老眼ではなくキャリアアイという考え方を提唱

2016.02.08 19:00 更新

 ジョンソン・エンド・ジョンソン ビジョンケア カンパニーは、遠近両用コンタクトレンズ「ワンデー アキュビュー モイスト マルチフォーカル」を発売した。同品は、一人ひとり異なる瞳孔の大きさに着目した、171種類のセミカスタマイズ(加齢や屈折度数によって異なる瞳孔径に合わせて度数分布を最適化し、171種類の異なるレンズ設計を適用)・コンタクトレンズとなる。同品の特徴や老眼になる仕組みなどを説明するべく、1月28日に新製品発表会を開催。小玉眼科医院理事長 医学博士の小玉裕司先生を迎え、老眼=老化ではなく、今まで積み重ねてきた証(キャリア)として捉える「キャリアアイ」という考え方について講演を行った。

 「ソフトコンタクトレンズの構成比を見ると、遠近両用コンタクトレンズは2%でしかない。しかし、老眼を自覚する使い捨てコンタクトレンズ装用者は400万人に達している」と、J&J ビジョンケア カンパニー 事業統括部の西野元気シニアマネジャー。「まだ少ないとはいえ、1日使い捨て遠近両用コンタクトレンズの増加によって、遠近両用コンタクトレンズ市場は拡大している」と、各メーカーがラインアップを拡充したことで、マーケットは確実に拡大しているという。「45歳以上の80%以上が老眼症状を自覚している。また、老視による見えづらさを感じている割合は45歳付近から大幅に増える。こうした点から、市場はさらに上向くものと期待している」と、老眼症状を自覚しながらも、遠近両用コンタクトレンズを装用していない人が多いことが、その理由であると語っていた。

 「一方、コンタクトレンズを装用する人のうち、45歳から54歳の老視症状自覚者の約92%が今後も使い捨てコンタクトレンズを装用し続けたいと回答していた」と、2014年に同社が実施したアンケート調査のデータを紹介。「とくに45歳から49歳では、老視矯正をしているコンタクトレンズ装用者は限られている」と、老眼症状が現れ始めた人の老視対策は、ごく一部の人のみに限られているのが現状のようだ。「老眼症状が見え始めてコンタクトレンズをやめてしまう人は、40代で39%、50代で59%にのぼった。こうした問題点を解決するべく、『ワンデー アキュビュー モイスト マルチフォーカル』を発売し、老眼によるコンタクトレンズの離脱を食い止めたい」と、老眼になっても使ってもらえるコンタクトレンズを上市したと意気込んだ。

 次に、小玉先生が老眼になるメカニズムや、遠近両用コンタクトレンズの仕組みなどについて話してくれた。「老眼とは、年齢と共に眼の調整力が減退し、調節しても近方視が困難になった状態で、一種の老化現象であり、屈折異常とは根本的に異なる。つまり病気ではなく、水晶体の硬化によって、屈折力が変化しにくくなっていることが原因」と、老眼の仕組みについて解説してくれた。「老眼は、加齢によって誰にでも起こりうる。そこで、老眼のことをキャリアアイと呼んでみてはどうだろうか」と、今まで積み重ねてきた証(キャリア)として捉える「キャリアアイ」という考え方を提唱する。「普段の生活を変えることなく対策を講じたいというニーズの高まりや、症状を感じたら早めに対策するという流れから、遠近両用コンタクトレンズも進化してきた」と、遠近両用コンタクトレンズの性能はアップしていると指摘。「しかし、諸外国に比べて、遠近両用コンタクトレンズを装用する人は少なく、英国では28%、米国でも22%が遠近両用コンタクトレンズを使用するなか、日本は4%程度しかない」と、日本での遠近両用コンタクトレンズの普及はまだまだなのだという。

 「最近の活動的な高齢者において、今後、遠近両用コンタクトレンズのニーズは高まるものと予想される。また、遠近両用コンタクトレンズもさらに進化していくと思われる」と指摘。「老眼になると近くが見えにくくなるのだが、遠近両用コンタクトレンズは、遠くと近くが同時に見えるタイプとなっている。レンズ中心に近くを見るための度数が入っており、レンズ周辺に遠くを見るための度数が入っている。その逆の仕組みの遠近両用コンタクトレンズもある」と、近くのものもしっかり見える仕組みを解説してくれた。「遠近両用コンタクトレンズは、レンズから、遠く(遠方)と近く(近方)の両方の情報が得られる。遠方と近方の情報を脳で選択している」と、脳がどちらなのかを判断しているのだと説明する。「遠近両用コンタクトレンズを選ぶ場合は、個々の眼で瞳孔径が異なることを認識する必要がある。瞳孔の大きさに合わせた光学部設計に着目し、理想的な遠近両用コンタクトレンズの度数デザインを選択しなければならない」と、エイジングで注意しなければならない点について教えてくれた。

 「今回発売された『ワンデー アキュビュー モイスト マルチフォーカル』を処方してみた印象として、遠方も近方も見え方の満足度が高かった。また、比較的簡単な処方で、装用感が良く、乾燥感が少ない」と、小玉先生は感想を述べる。「『ワンデー アキュビュー モイスト マルチフォーカル』は、初めて遠近両用コンタクトレンズを装用する人や遠方の見え方を重視する人、老視が進行している人に適応しやすい」と話す。「老眼=キャリア アイとしてポジティブに考え、症状が出たら眼科を受診してほしい。活動的な40代・50代を満喫するために遠近両用コンタクトレンズを推奨する。そして、進化している遠近両用コンタクトレンズを試してみてほしい」と、製品の機能もアップした遠近両用コンタクトレンズを選ぶことで、老眼をポジティブに捉えてほしいと話していた。

 そして、J&Jビジョンケア カンパニー 学術部の丸山邦夫氏が、「ワンデー アキュビュー モイスト マルチフォーカル」について説明した。「『ワンデー アキュビュー モイスト マルチフォーカル』は、モノを見る窓である瞳孔にぴったりレンズがはまる遠近両用コンタクトレンズとなっている」とのこと。「明暗だけでなく、年齢や屈折度数によって瞳孔径は異なる、この瞳孔径の違いに着目して開発したのが『ワンデー アキュビュー モイスト マルチフォーカル』。多様な瞳孔径の大きさに対応可能な光学部デザイン(セミカスタマイズデザイン)を採用した」と、レンズ中心とレンズ周辺では度数が異なることから、瞳孔径のサイズにあわせた遠近両用コンタクトレンズを選ぶ必要があるのだと訴える。「『ワンデー アキュビュー モイスト マルチフォーカル』は、171パターンもレンズサイズを用意した」と、自分にぴったりと合うレンズが見つかると強調していた。

 「また、涙液の量は加齢によって減少する。涙液の安定性は加齢にともない失われる。そして、乾燥による症状がより出やすくなる」と、加齢にともなう涙液の質と量の低下と、症状の悪化を指摘。「『ワンデー アキュビュー モイスト マルチフォーカル』は、ラクリオン・テクノロジーでうるおいを保持する」とのこと。「アキュビューシリーズの親水性高分子はPVP(ポリビニルピロリドン)で、うるおい成分PVPが涙を引き寄せ保水力を高める。それによってレンズ表面の滑らかさを保ち、長時間快適さが続く」と、レンズの乾燥感の改善が期待できるのだと話していた。

 「さらに、UVカット率も高いため、紫外線を浴びることによって、水晶体が硬くなったり、弾力性が悪くなったりするのを抑える」と、老眼症状の早期化につながるといわれている紫外線をカットする機能も備えているとのこと。「セミカスタマイズが可能で、保湿テクノロジーにも優れ、UVもカットしてくれる『ワンデー アキュビュー モイスト マルチフォーカル』をぜひ試してみてほしい」と、老眼で悩む人々をサポートしていくと語っていた。

[小売価格]オープン価格
[発売日]1月19日(火)

ジョンソン・エンド・ジョンソン ビジョンケア カンパニー=http://acuvue.jnj.co.jp/


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