医療最前線

佐藤製薬、注射の痛みを緩和する外用局所麻酔薬「エムラクリーム」についてメディアセミナー、痛みの少ない医療の実現に期待

2015.11.16 20:24 更新

 佐藤製薬は、今年6月に「注射針・静脈針穿刺時の疼痛緩和」の効果・効能および小児への用法・用量の追加承認を取得した外用局所麻酔薬「エムラクリーム」に関するメディアセミナーを11月16日に開催した。今回のセミナーでは、痛み治療のスペシャリストであるJR東京総合病院 名誉院長の花岡一雄先生を講師に招き、「患者さんが注射のストレスを感じない医療を目指して」をテーマに講演を行った。

 「痛みは、危険から生命を守るために本能的に備わっている危険信号であり、私たちが生きていく上でなくてはならないものである。しかし、この痛みが長く持続すると様々な問題を引き起こすことになる。また、痛みの種類には、侵害受容性痛と神経障害性痛、心因性痛の3つがあるが、これらが混合すると治療が難しくなってくる」と、花岡先生は、まず痛みの役割と問題点について指摘。「痛みの中でも、誰もが経験し、小さい頃から悩まされているのが注射の痛みである。注射には、筋肉注射、静脈注射、皮下注射、皮内注射などの種類があるが、針が太いほど痛みが強くなる。さらに、注入する薬剤によっても痛みは変わってくる」と、予防接種や血液検査などでの注射の痛みは耐えるほかなく、治療への不安やストレスにつながっている人も多いのだと訴えた。

 こうした中で、佐藤製薬の外用局所麻酔薬「エムラクリーム」では、今年6月に「注射針・静脈針穿刺時の疼痛緩和」の効果・効能を取得し、日常診療において注射針や静脈留置針の穿刺時の疼痛を緩和することが可能になったという。「『エムラクリーム』は、通常は個体の麻酔薬であるリドカインとプロピトカインを等量配合し、液体にした共融混合物を用いて製剤化したもの。クリーム剤なので、皮膚への透過性に優れており、高い麻酔効果を実現する」と、花岡先生は、「エムラクリーム」の特徴について紹介。「国内第III相臨床試験では、静脈穿刺、硬膜外ブロック、動脈穿刺、トリガーポイント注射の4つの針穿刺試験が行われ、今回の効果・効能が承認された」と、注射の痛みを和らげる効果が臨床試験によって認められたと説明した。

 また今回、「エムラクリーム」は、0歳児を含む小児への用法・用量の追加承認も取得している。「子どもの頃に受けた注射の痛みは、トラウマになることもあり、白衣が嫌い、病院が嫌だというイメージを植えつけてしまう恐れがある。さらに、痛いというイメージが注射時に血管を収縮させ、医療従事者の注射手技が困難になるケースもある。『エムラクリーム』が小児にも活用可能になったことで、注射の痛みによるストレスやトラウマを軽減し、よりスムーズな治療が行えるようになると考えている」と、花岡先生は、小児への注射の痛みが緩和されることは臨床上大きなメリットであると述べた。「今後、『エムラクリーム』が様々な医療現場で使われることで、痛みの少ない医療が実現し、患者のQOL向上、さらには医療従事者のストレス軽減にもつながることに期待したい」と、「エムラクリーム」が幅広い医療現場に普及・拡大していくことを願っていた。

佐藤製薬=http://www.sato-seiyaku.co.jp/



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