矢野経済研究所、鞄・袋物市場に関する調査、2022年度の鞄・袋物小売総市場規模は前年度比7.2%増の見込

矢野経済研究所は、国内の鞄・袋物市場を調査し、製品セグメント別の動向、参入企業動向、将来展望を明らかにした。その結果、2021年度はコロナ対策商品が好調となり、2022年度は環境対策商品が下支えし、2022年度の鞄・袋物小売総市場規模は前年度比7.2%増の見込みであることがわかった。

2021年度の国内鞄・袋物小売市場規模は前年度比11.7%増の1兆589億円となった。抗菌・抗ウイルス機能を搭載したスーツケースなど新たな商品開発が活発化したこと、百貨店の店頭販売の回復や外商強化によって復調したこと、各社のデジタルシフトによって市場が活性化したこと、財布やスクールリュックが市場を牽引したことなどによりプラスで推移した。

2021年度の旅行鞄国内小売市場規模は前年度比7.6%減の1090億円となった。コロナ禍によって海外への日本人出国者数や、訪日外国人観光客数が例年同程度に戻らなかったことから旅行需要の消失自体が大幅減の要因に直結した。ウィズコロナの商品開発が進み、小旅行向けの小型化・軽量化に加え、衛生意識に対応した抗菌・抗ウイルス機能を搭載したスーツケースは標準機能になりつつある。素材等の技術開発が進み、薄型化を図っても容量が維持できるようになることでこれまで作ることが出来なかった形状の旅行鞄が商品化されるようになり、新たな需要が生まれている。今後はアフターコロナによる国内外の旅行需要の増加に伴い、旅行鞄市場も右肩上がりで推移していくことが期待される。

2022年度の国内鞄・袋物小売市場規模は前年度比7.2%増の1兆1348億円を見込み、2023年度は同5.0%増の1兆1921億円と予測する。2022年度以降は、アフターコロナへの対応が鍵となり、とくに環境、SDGs、サステナブルへの配慮が挙げられる。鞄・袋物においても環境への負荷を最小限にしつつ投資資源を最小化していく、循環型経済の構築とサステナブル向上を意識した活動が求められている。サステナブルに対応した商品開発が進み、新たなマーケットが創出されることで、市場規模はプラス成長と予測する。

近年は、消費者同士で物を売買できるフリーマーケットアプリ等の普及が加速したことでリユース(中古)市場の形成が進み、消費者は中古品に対する抵抗感を感じにくくなっている。また、リユース(中古)市場が形成されることで、新品購入時も再販相場(リセールバリュー)を意識した買い方に変化しており、より活発な売買が行われることで今後も高い成長が見込まれる。

[調査要綱]
調査期間:2022年12月~2023年2月
調査対象:鞄・袋物及び服装用ベルト業界に携わるメーカー、卸、小売業ならびに、周辺関連事業者(皮革・布帛・合皮等素材供給メーカー、卸ならびに副資材事業者等)、輸出入事業者、関連団体等
調査方法:同社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、電話・e-mail等によるヒアリング調査、ならびに文献調査併用
小売価格:15万4000円(税込)

矢野経済研究所=https://www.yano.co.jp/


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