健康食品・医薬品

ダイセル、ザクロ果皮から抽出したエラグ酸の腸内代謝物である機能性食品素材「URORICH・ウロリッチ」を発売

2021.05.27 17:32 更新

 ダイセルは、5月24日に、ザクロ果皮から抽出したエラグ酸の腸内代謝物である機能性食品素材ウロリチンA(製品名:URORICH・ウロリッチ)を日本国内で販売を開始した。「URORICH」はザクロ果皮抽出物から発酵法を用いて生産し、この製法は同社が世界で初めて開発した。

 ウロリチンAは、ザクロに含まれるポリフェノール・エラグ酸が、ヒト腸内の腸内細菌によって代謝されてつくられる物質のひとつで、オートファジー(細胞の自浄作用のことで、古くなった細胞内組織を自身で回収して分解すること。細胞の恒常性を保ち、新陳代謝を促す)やサーチュイン遺伝子(長寿に関する遺伝子として報告されている遺伝子群のこと)の活性化などによって細胞を再活性化するウェルエイジング素材として注目されている素材とのこと。ザクロ等、エラグ酸を含む食品を摂取しても、腸内細菌叢の条件が整わないとウロリチンAへ代謝することはできないため、普段の食事摂取から十分に補給することは大変難しく、食品素材原料としての開発に期待が寄せられていた。

 紫外線(UVB)によってDNAが損傷を受けると、DNAだけでなく細胞そのものが障害を受け、細胞死へとつながり、シミやシワといった皮膚の老化を引き起こしてしまう。ウロリチンAは、細胞においてサーチュイン遺伝子の1つ「SIRT1遺伝子」を活性化させ、損傷を受けたDNAを修復することで、皮膚の老化を防ぐ可能性が報告されている(Z. Chong et al., J. Funct. Foods, 2019, 54, 119-127.)。また、シミ、そばかすなどの原因となるメラニンを産生抑制し、美白効果や、男性型脱毛症(AGA)の原因物質であるジヒドロテストステロン(DHT)の生成抑制効果も、報告されており様々な生理活性に期待が集まっている。

 これまで、化学合成によりウロリチンAを製造する方法は報告されているが、日本国内では合成法で製造された素材は食品原料として使用できないとのこと。同社は、独自菌株を複数組み合わせ、嫌気性培養を行うことでザクロ由来エラグ酸からウロリチンAを発酵で製造する方法を世界で初めて開発した。

 この製法で作られるウロリチンAは、製法特許WO2018/124135をはじめ、7つの特許を保有している。

 製品名「URORICH(ウロリッチ)」は、世界で初めて発酵法での製造に成功した「ウロリチンA」の商品ブランディングとして、日本国内で広く愛されるよう、親しみやすい名称として考えた。また、ロゴマークは、躍動感や力強さが身体の中からあふれ出るようなイメージで、ウロリチンAの「ウ」と「ロ」をモチーフの題材と考え、「ウ」は胸を張った人の形、「ロ」は入り口や窓になるものを表現し、人が元気に飛び出している様子を表している。

 ウロリチンAは、2016年にNature Publishing Groupが発行している国際学術誌「Nature Medice」にオートファジー効果が報告されており、その分野でも注目されている成分とのこと。同社は、日本オートファジーコンソーシアムに参画するとともに、大阪大学発ベンチャー企業、Autophagy Go社との共同研究を実施し、オートファジーのメカニズム解明に向けて研究を継続している。また、肌に関する機能研究を九州大学と実施しており、他の機能性についても複数の大学で研究中とのこと。今後は、ヒトでの効果検証など、さらなる機能性解明に向けて取り組んでいく考え。

ダイセル=https://www.daicel.com/


このページの先頭へ