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"微アルコール"ビール市場に「サッポロ The DRAFTY」が参入し低アルコール市場は新たな局面へ、ビールの新たな飲用機会創出のチャンスにも

2021.09.14 19:44 更新

 国内のビール類市場規模は1994年をピークに、様々な理由(若者のアルコール離れ・飲酒人口の高齢化・酒類の多様化など)が重なって、2005年から2017年まで13年連続で市場が減少しており、今後もさらなる市場の減少が予測されている。「ビール離れ」が叫ばれ始めて久しいが、定量的なデータが実際にそれを裏付ける結果となっている。

 厚生労働省「国民健康栄養調査」の1997年と2017年の飲酒習慣率を比較すると、男性はすべての年代で低下し、女性は20代~30代の若い年代で低下している。一方、男性の若い年代(20代~30代)にも目を向けると、飲酒習慣率はなんと半分程度に低下していることもわかる。

 コロナ禍で家飲み需要が増える中、今もっとも注目されているのがアルコールがわずかに含まれた“微アル(微アルコール市場)”とのこと。今までは「アルコール飲料」か「ノンアルコール飲料」の2択であったが、その中間の選択肢が創出し始められているという。各メーカーもここを商機と捉えており、新商品を続々と投入している。

 微アルコール市場を新たな飲用機会創出のチャンスと捉え、サッポロビールとアサヒビールは“微アルコール”ビールの開発に着手し、市場を活性化させるべく新商品を上市した。サッポロビールは「ビール好きの飲用機会を増やす機会」と捉え、アサヒビールは「新規ユーザーを取り込む機会」と捉え、それぞれの戦略で市場の活性化を図ろうとしている。また、“微アルコール”ビールを市場に投入することで、「後ろめたい選択(ビールテイスト・ノンアルを飲まない or 飲む→罪悪感・絶望)」から、「前向きな選択(“微アルコール”ビールを飲む→酔いの調整・高揚感・解放感)」を消費者に新たに与えることが可能であるとの見解を示す。

 世界に目を向けると、実はコロナ禍以前から「低アルコール嗜好」は広がっている。特に欧州では健康志向の若者を中心にスモールビール(アルコール度数2~3%)やモクテル(ノンアルカクテル)がすでにヒットし始めていた。低アルコールビール市場は、アルコール度数が0.5%以下の飲料の売上金額が、2013年に58億ドルだったのに対して18年は80億ドルと、わずか5年で20億ドルも伸ばしている。ビール文化の強いヨーロッパでは、2013年から18年でノンアルコール、低アルコールのビールの売り上げが約1.5倍に増えたとの調査結果(出典:Global Data)もある。

 出来たばかりの市場のため、誰がいつ飲むのか、美味しいのか、ユーザーの中で疑問が生まれている。その疑問を解消することで“微アルコール”ビール市場を作り上げ、アルコール摂取量は抑えながら“ビールを味わう”という新たな選択肢を確立し、多様なビールの楽しみ方を拡げることができるのだと指摘する。

 そこで、サッポロはビールテイスト飲用者に“微アルコール”ビール(The DRAFTY)を評価してもらったとのこと。そのうち、「ビールテイスト飲用者(週4~5回)の約9割が飲みたいと高評価」「今まで飲むのをためらっていた新たなシーンに登場することで購入点数アップ」が見込まれるものと期待される。

 アルコール度数0.00%のノンアルコールビールが浸透し、市場規模も拡大してきている。そんな中、6月に発売されたのがアサヒビール「BEERY」だ。0.5%の“微アルコール”ビールが国内の市場に初登場した。アサヒは、アルコールが苦手な人、もしくは飲めるけど少量にとどめる、いわゆる“ソバーキュリアス層”も含めて、これまで積極的にはお酒を飲まなかった人たちの取り込みに照準を置いている。

 そこに待ったをかけるのがビール好きに評価の高いサッポロである。9月に「サッポロ The DRAFTY」というアルコール度数0.7%の“微アルコール”ビールが発売する。「ビール好きの消費者にもっと自由になってもらいたい」という想いから開発した“微アルコール”ビールテイストとなっている。

 アサヒビールの推計では「20~60代の人口約8千万人のうち半数は普段酒類を飲んでいない」「20、30代の若年層ほど低アルコール飲料を好む傾向がある」というデータがあり、こうした飲酒の習慣が少ない層に市場を見出している。

 「サッポロ The DRAFTY」は、いわゆるビール好きといわれる層をターゲットとして捉えているとのこと。ビール好きの選択肢を拡げ、飲用機会の創出をし、ビールのあるライフスタイルを変えようとしている。ビール好きから支持率の高いサッポロならではの戦略ともいえそうだ。

 アサヒビールがターゲットにしている若年層の支持だけでは“微アルコール”ビール市場を作り出すのは難しいが、サッポロが参入して1600万人いるビール好き層に飲用シーンが拡がることで、さらに加速度的に市場拡大する可能性が秘められている。サッポロの予測では2026年までに5倍の市場規模にし、最終的には1300万函の市場規模になると推計されている(発泡酒は5000万函規模)。

 「サッポロ The DRAFTY」は「ビール好き(同商品はビールではない)の消費者にもっと自由になってもらいたい」という想いから開発した、微アルコールビールテイストとのこと。

 近年の生活様式の変化を背景に、ビール好きの消費者のビールを気兼ねなく楽しみたい気持ちがある一方で、「健康志向」や「酔い過ぎたくない気持ち」が高まっている。同商品はそんなビール好きの消費者に新しい選択肢として提案するアルコール度数0.7%の微アルコールビールテイスト飲料とのこと。

 「麦芽100%生ビール」を原料とする製法によって、ビール由来(同商品はビールではない)の自然な香り、麦の旨みを感じるスムースな味わいで、ビール好きの消費者も納得のうまさを実現した。ココロもカラダも気兼ねなく前向きな気持ちで楽しむことができるので、消費者の楽しく豊かな時間を幅広いシーンで提供できる商品だと考えているという。

 パッケージデザインは、新たなカテゴリーであることをわかりやすく伝えるため「微アルコール」を鮮やかな赤色で強調し、ビールテイストらしいおいしさをベースの金色と、星のシズルで表現した。「サッポロ The DRAFTY」は9月14日に全国で発売される。

[小売価格]オープン価格
[発売日]9月14日(火)

サッポロビール=https://www.sapporobeer.jp/


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