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サントリーワイン、新需要創造へのチャレンジとブランド強化から多様なラインアップでワインサワー市場などの創造へ

2021.01.21 19:10 更新

 サントリーワインインターナショナルは、2021年事業方針説明会を1月20日に開催した。説明会では、昨年の振り返りと共にコロナ禍、おうち時間などを意識した「2021年のワイン戦略」や「新商品」の発表を行った。

 「ワインは、当社の創業事業であり、日本の洋酒文化を創出していくために、“ワインのある豊かな生活を”をスローガンに、顧客視点で考える新たな価値を提供していく」と、サントリーBWSの鳥井信宏社長が挨拶。「当社グループは、フルポートフォリオでの商品展開を強みとし、消費者を豊かにしていく」と、今年も同社グループが手掛ける全領域で魅力ある商品を展開していくと意気込んだ。

 そして、サントリーワインインターナショナルの吉雄敬子社長が、昨年の活動の振り返りと、今年の事業方針を発表した。「昨年の国内ワイン市場は、数量ベースで対前年93%となった。新型コロナウイルス感染症で業務用の出荷が大きく落ち込んだ輸入ワインが89%と振るわなかったものの、自粛生活による家飲み需要が活発化し、国産ワインは101%と微増となった」と、昨年のワイン市場を振り返る。

 「当社では、国産カジュアルのさらなる拡大によって、国産カジュアルワインは473万ケース(前年比112%)を販売。輸入戦略ブランドのポートフォリオ強化から、輸入オーガニックは5万ケース(前年比203%)の販売と好調だったものの、業務用が振るわず、輸入ワインは191万ケース(前年比83%)の販売にとどまった。一方、新需要創造への取り組みから、赤玉パンチ缶は35万ケース(対前年比183%)を販売。日本ワインについては、質・量の向上に向けた取組みも及ばず、5万ケース(対前年比88%)の販売で着地した」と、昨年の販売実績は666万ケース(前年比102%)と、微増であったと総括する。

 「昨年はコロナ禍で家庭用市場が大きく拡大した。若年層・40~50代において、間口が拡大に転じたものと推察される」と、これまでワインを飲んでいなかった層が、市場を押し上げたのだと分析する。「コロナ禍でワインを飲むようになった消費者は、国産カジュアルや輸入デイリーを購入する傾向にある」と、手軽に楽しめるワインに目を向ける新規層が多かったと分析していた。「新規ユーザーの流入を捉え、既存領域を強化すると共に、さらなるポテンシャルの囲い込みに向けて、ワイン領域を拡大していく」と、RTD的な日常感が高いワインや、よりフルーティなワインを求める層に向けて市場領域を広げていくと説明する。

 「そこで、今年はワイナリーワイン事業部と輸入・カジュアルワイン事業部の新体制で臨む」と、ワイナリーワインを1つにまとめて販売を強化していくと意気込む。「そして、急速に変化する消費行動を捉えた新需要創造へのチャレンジとブランド強化を図っていく。国産カジュアル・輸入デイリーではコロナ禍でのさらなる需要拡大が見込まれる。輸入プレミアム・スタンダードワインでは家庭用・業務用での接点を拡大。新需要創造の強化ではワインの魅力をさらに拡大させていく。日本ワインでは新たなステージへとステップアップさせていく」と、今年の国内事業の方針を掲げる。「国産カジュアルワインでは、日本人の嗜好・生活に合わせた商品開発を行い、好調をキープさせる」と、10年で2.5倍に販売が拡大した国産カジュアルワインの売上をさらに伸ばしていくと訴えた。

 「輸入デイリーワインでは、チリワイン『サンタ バイ サンタカロリーナ』の親しみやすさ・リッチ感を強化するべく、大幅リニューアルを行う。また、若年層・エントリー向けとしてほのかな甘口タイプのドイツワイン『プリンツ ベア』を新発売する」と、新たな消費者へのアプローチワインの強化を図る考えを示した。「輸入ワインでは、伸長する価格帯において各ブランドが持つ独自価値の訴求を強化する」と、プレミアムワインや欧州スタンダードワインを積極提案していくとのこと。

 「伸長著しいオーガニックワインについては、欧州各国の主要ブランドからオーガニックワインの品揃えを強化し、消費者に選ぶ楽しさを訴求していく」と、世界No.1イタリアンブランド「タヴェルネッロ」のオーガニック「オルガニコ」の品揃えなども図っていくと話していた。「コロナ禍においても、業務店を起点とした新たな接点拡大を目指すべく、アンジュエールアイス×冷凍レモンのちょっと贅沢な新提案を行う」と、外飲みならではの「品質・良質な体験」でワイン間口の拡大を図っていくと語っていた。

 「ワインの魅力を拡張する新たなポートフォリオとして、多様なスタイルで日常的に楽しむニーズと、より気軽に楽しむニーズが挙げられる。こうした層に対し、新しいワインのスタイル『ワインサワー』を提案する」とのこと。「『ワインサワー』は、甘くない爽快な味わいのワインの炭酸割りとなっており、新カテゴリーにふさわしい堂々とした佇まいのネーミングおよびデザインとなっている」と、2月16日からRTD的なワインを販売すると教えてくれた。

 「また、缶・割って飲むタイプ・味のバラエティなど、多様なラインアップで市場拡大を図る」と、今年はワインサワー市場を創造していくと意気込んだ。「様々な容器・容量によって、ワインの多様な飲用シーンを創出する」と、缶で楽しむスパークリングワイン「ボッリチーニスパークリング 白・ロゼ」を3月16日から発売することも発表した。

 「さらに、ワイン情緒感を気軽に楽しめる『和スパークリング 雫音』を3月16日から季節限定品から通年品として展開する」と、缶チューハイとスパークリングワインの間に位置するような商品を販売することで、ワインの情緒感プラス日常的や気軽に飲めるという点を訴求していく考えを示した。「日本ワインについては、日本の『風土』と百年超の研鑽を重ねた『技術』を注ぎ込み世界を感動させる」と、フラッグシップ、プレミアム、スタンダードのピラミッド構造による商品展開を行い、世界中に高品質なワインを届けていきたいと訴えた。

 「世界に通用するワインを提供するために、栽培スペシャリストの設置や栽培農家の技術交流の促進を行う。また、行政、農協との連携強化も図る。そして、日本ワインユーザーの深掘りを行い、新たなユーザー像向けのこだわりの商品の提供や、畑の今を伝える情報発信なども行う」と、品質向上への取組みとブランド接点の強化を図っていくと力説した。

 「当社の今年の販売数量は688万ケース(前年比103%)の販売数量を目指す」と、新型コロナウイルス感染症流行の衰えが見えない中、新たな市場創造などで前年の実績を上回りたいと語っていた。

サントリーワインインターナショナル=https://www.suntory.co.jp/wine/


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