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日本イーライリリーと第一三共、片頭痛に関する意識調査、患者・家族が選ぶ"片頭痛とともに生きていくつらさ"のトップ3は完全一致

2022.07.05 18:13 更新

 日本イーライリリーと第一三共は、片頭痛の正しい理解促進に向け、片頭痛患者と家族、医師を対象に実施した片頭痛に関する意識調査を行った。その結果、患者・家族が選ぶ“片頭痛とともに生きていくつらさ”のトップ3は完全一致した。一方、痛みや日常生活への影響の程度理解には最大2割のギャップがあることもわかった。今回の結果を受けて、片頭痛の正しい理解促進に向け、日本イーライリリーと第一三共が新たに疾患啓発キャンペーンを開始する。

 同調査は、片頭痛患者と周囲にいる家族の片頭痛に対する意識とそれぞれが抱える課題、それぞれに求められる対応を明らかにすることを目的に実施した。

 片頭痛は、日本では約10人に1人いるといわれ(日本神経学会・日本頭痛学会・日本神経治療学会 監修:頭痛の診療ガイドライン作成委員会編集.頭痛の診療ガイドライン 2021, 医学書院)、男性の3.6%、女性の12.9%が抱える神経性の疾患(Sakai F. et al, Cephalalgia. 1997;17:15-22)となっている。頭の片側もしくは両側に心臓の拍動に合わせて中等度から重度の強さの痛みが4~72時間持続すると共に、随伴症状として、悪心や嘔吐、光過敏および音過敏等を伴うことが多くある。日常生活に対する障害や疾病の負担は全疾患の中で2番目に大きいといわれ(GBD 2016 Disease and Injury Incidence and Prevalence Collaborators. Lancet 2017; 390: 1211-1259から一部抜粋)、日本イーライリリーが2020年に実施した大規模調査では、片頭痛の症状がある1万7071人のうち、36.5%の人が症状やつらさを我慢したまま、治療を求めることを躊躇していることもわかった(Hirata K, et al.: Curr Med Res Opin 2021. ;37(11):1945-1955)。また片頭痛による労働遂行能力低下によって、年間 2兆3000億円の経済的損失が発生しているとも推計されている(Shimizu T, et al. : Disability, quality of life, productivity impairment and employer costs of migraine in the workplace. The Journal of Headache and Pain 2021 : 22(1) : 29)。

 今回実施した調査によると、日本イーライリリーが制作し片頭痛の症状をイラストと言葉であらわした46枚の「ヘンズツウかるた」札の中で、最も「“片頭痛とともに生きていくつらさ”を思い知らされる」に選ばれた札トップ3は患者と家族の間で完全に一致し、患者と家族の間で片頭痛によるつらさの基本認識が一致していることがわかった。

 一方で、片頭痛による日常生活への影響の程度について、4週間以内に頭痛のせいで仕事や日常生活の場で集中できなかったことがあった(家族はあったと推測)と回答した割合には20%のギャップがあることがわかった。また、痛みの程度については8.5ポイントのギャップがあり、他疾患の痛みと比べた相対的な片頭痛の痛みの位置づけにも、理解に大きなギャップがあることがわかった。そして、片頭痛は既に社会で着目され始めている職場での労働損失に加え、患者と家族で過ごす時間の損失にも影響を与えている実態も明らかになった。

 そこで、日本イーライリリーと第一三共は片頭痛のさらなる理解促進に向け、片頭痛に左右される毎日が「あたりまえ」になっている片頭痛患者と、その周囲にいる家族にフォーカスをあて、「片頭痛のあたりまえを変えていこう。」をテーマにした疾患啓発キャンペーンを展開し、7月1日からはTV-CMをスタートした。なお、Webでは先立って6月30日から疾患啓発サイト「片頭痛.info」でもCMを公開する。さらに日本イーライリリーでは、「片頭痛はひとりで立ち向かう病気から、みんなで向き合う病気へ」をコンセプトに制作したショートムービーを、同社の企業サイト内で6月29日から公開する。

 片頭痛に対する理解の現状(患者と周囲のギャップ)では、46種の「ヘンズツウかるた」札の中で、最も「“片頭痛とともに生きていくつらさ”を思い知らされる」に選ばれた札トップ3は患者と家族の間で完全に一致した。片頭痛の痛みの程度や日常生活への影響の程度は、家族が考える以上に患者は強く感じていることもわかった。

 片頭痛のつらさの捉え方(患者の「我慢」の実態と家族の想い)では、患者の83%は、片頭痛症状があるときに「我慢」して日常生活における役割を行っている。また、片頭痛の症状がある時に役割を継続する上でのつらさは、患者本人、家族、医師の間で同様の認識の傾向が見られ、患者の86%が家族に対して、片頭痛であることやそのつらさについて言葉で伝えるようにしている。

 片頭痛と共に生きるこれから(患者の「あきらめ」の実態と治療環境の変化、患者さんと家族が願う「理想の生活・姿」)では、片頭痛との向き合い方を“積極的に自ら行動してでも変えたい”と思わない理由について、そうしていない患者の45%は、「片頭痛の原因は解明されていないと思うので、根治はどうせできないだろうから」を選択。一方、医師はこの1~2年で片頭痛治療の変化を実感していた。「もしも」片頭痛がなかったら、患者は、「家族や身近な人のストレスや負担が減る」(51%)ことを、家族は「家族の笑顔が増える」(41%)ことを考えており、共に家族のことを思いやる回答が上位になった。

[調査概要: 片頭痛に関する患者、周囲の家族、医師の認識に関するインターネット意識調査]
調査主体:日本イーライリリーおよび第一三共(両社で費用負担)
実査:社会情報サービス
実査期間:2022年5月
調査手法:インターネット調査
調査地域:全国
監修:獨協医科大学 副学長 平田 幸一先生
標本台帳:患者・家族:楽天インサイトパネル、医師:「m3.com会員医師」
総回答サンプルサイズ:合計640名
配布(配信)数/有効回答数/回答サンプルサイズ
 患者:2万4998件/241件/207件
 家族:14万3679件/222件/201件
 医師:11万2082件/243件/232件

日本イーライリリー=https://www.lilly.co.jp/
第一三共=https://www.daiichisankyo.co.jp/


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