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富士経済、後発医薬品の国内市場調査、バイオシミラーやオーソライズドジェネリックが大きく伸びる

2022.06.08 12:52 更新

 総合マーケティングビジネスの富士経済は、昨年6月の閣議決定で、2023年度末までに医薬品における後発医薬品の数量シェアを全都道府県で80%以上にする新たな目標が定められたことで、注目が集まる後発医薬品の国内市場を調査した。その結果を「2022 バイオシミラー・オーソライズドジェネリック戦略 最新GE市場のトレンド分析と将来性」にまとめた。トピックスとして、バイオシミラーやオーソライズドジェネリックが大きく伸びる予想。2030年度予測(2020年度比)では、企業の枠を超えた製造など積極的なアライアンス展開で、製品が増加し、バイオシミラーの国内市場は1242億円(37.5%増)に達する見通しだ。グループ内企業で製造や販売協力が可能なため、メーカーの注力度が高いオーソライズドジェネリックの国内市場は2792億円(60.8%増)を見込む。

 この調査では、バイオシミラー、オーソライズドジェネリック、ジェネリック医薬品の市場を分析するとともに、近年拡大傾向にある医療用医薬品受託製造の市場を明らかにした。また、それら事業に参入する有力企業51社のケーススタディを行った。

 バイオシミラーの国内市場は、有効性や安全性の高いバイオ医薬品の特許が切れることで、製品が増加している。ジェネリック医薬品メーカーだけでなく、大手新薬メーカーやバイオベンチャーなどの参入も増えており、2021年度は前年度比4.7%増の945億円が見込まれる。

 バイオシミラーの開発では、国内外の企業間提携やグループ企業内での製造と販売の分担など、積極的なアライアンス展開がみられ、今後も製品の増加に伴い市場は拡大が予想される。

 オーソライズドジェネリックの国内市場の2021年度の市場は、前年度比12.1%増の1946億円が見込まれる。オーソライズドジェネリックは先発品メーカーから許諾を得て製造した、原薬や製法などが先発品と同じ製品である。しかし、薬価はジェネリック医薬品と同等であるため、販売当初から高い実績を上げる製品が多くみられる。

 成分だけでなく製法なども先発品と同じであるため、先発品のグループ企業で展開することが多い。グループ企業内で製造を融通することや販売協力も得やすく、営業機会の増加が期待できることから、2030年度には2020年度比60.8%増が予測される。

 ジェネリック医薬品(バイオシミラーとオーソライズドジェネリックを除く)の国内市場は、2021年度は新型コロナウイルス感染症の流行によって輸入原薬の入手が困難になっているほか、上位ジェネリック医薬品メーカーの業務停止命令や自主回収に伴って、需要に対する供給が追いついていない。また、薬価引き下げの影響も受け、市場は前年度比0.7%減が見込まれる。

 今後は、原薬の輸入量が新型コロナ流行以前の水準まで回復に向かい、生産体制も強化されることで供給は安定化するとみられ、2030年度の市場は2020年度比9.3%増が予測される。

 ジェネリック医薬品メーカーによる医療用医薬品受託製造事業の国内市場は、ジェネリック医薬品メーカーが他社から受託した、先発品を含む医療用医薬品の製造事業を対象とする。自社製品や共同開発による製造販売承認製品の製造は対象外とする。

 2021年度は、製造工程の不正や問題が発覚し、一部メーカーで受託業務が停止しているほか、新型コロナ流行の影響で輸入原薬の入手が困難になっているため、市場は前年度比6.0%減が見込まれる。 今後は、原薬の輸入量の回復に加え、停止した業務の再開によって供給が安定するとみられ、2030年度の市場は2020年度比7.2%増が予測される。

[調査方法]富士経済専門調査員による参入企業および関連企業・団体などへのヒアリングおよび関連文献調査、社内データベースを併用
[調査期間]2022年1月~4月
[小売価格]
書籍版:19万8000円
書籍/PDF+データ版セット:24万2000円
ネットワークパッケージ版:39万6000円
(すべて税込)

富士経済=https://www.fuji-keizai.co.jp/


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