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富士経済、H・Bフーズの国内市場、2021年市場見込は2兆5507億円で2020年比3.4%増に、生活習慣病予防や栄養バランスなどが続伸

2022.06.03 18:33 更新

 総合マーケティングビジネスの富士経済は、新型コロナウイルス感染症(以下、新型コロナ)の流行を受け、需要が変化する健康志向食品(明らか食品・ドリンク類)と機能志向食品(サプリメント)を対象としたH・Bフーズの国内市場を総括した。生活習慣病予防や栄養バランスなど訴求効能別で市場を捉えたほか、ストレス緩和や睡眠サポートなどのコンセプト別や形状別、チャネル別など横断的に分析した。また、パーソナル化が進むサプリメントや、食生活の改善、食の行動変容につなげるために運用、活用されている検査サービスの動向についても明らかにし、その結果を「H・Bフーズマーケティング便覧 2022 総括・パーソナライズ編にまとめた。

 その結果、2021年市場見込(2020年比)では、H・Bフーズの国内市場は2兆5507億円(3.4%増)の見通しだ。外出自粛緩和に加え、消費者の健康意識の高まりやコロナ太り対策需要によって、生活習慣病予防や栄養バランスなどが続伸した。ストレス緩和は273億円(82.0%増)と予測する。生活の変化によってストレスを抱えた消費者の需要を取り込み、大幅伸長した。なお、H・Bフーズとは、健康(Health)や美容(Beauty)に良いというコンセプトをもった商品と指す。

 H・Bフーズの国内市場は、2021年見込が2兆5507億円(2020年比:103.4%)、2022年予測が2兆6057億円(2020年比:105.6%)と予測する。

 2020年は、新型コロナの流行によって、前年から需要が大きく変化した訴求効能が多数みられた。外出自粛によって肝機能改善や美容効果、喉の不快感除去、オーラルケアなどが大幅減となった一方で、消費者の健康意識の高まりやコロナ太り対策などから整腸効果やスポーツサポート、生活習慣病予防、免疫対策、ストレス緩和・睡眠サポートなどが伸長し、市場はほぼ横ばいとなった。

 2021年は、外出自粛の影響がある程度緩和され、肝機能改善やオーラルケアなどで需要が若干回復しているほか、消費者の健康意識の高まり、コロナ太り対策需要は依然として高く、生活習慣病予防、栄養バランス、ストレス緩和・睡眠サポート、スポーツサポートなどは続伸するとみられ、市場は前年比3.4%増が見込まれる。

 生活習慣病予防(訴求効能別)は、高齢者人口の増加に加え、消費者において糖尿病、高血圧、高脂血症などの生活習慣病予防への意識が高まっていることなどから、市場は拡大してきた。2015年に機能性表示食品制度が始まってからは、サプリメントやドリンク類を中心に多様な機能性表示食品が登場し、市場は2018年に一時縮小したものの、以降は拡大を続けている。

 2020年は、外出自粛でCVSや自動販売機のドリンク類が苦戦したものの、健康意識の高まりやコロナ太り解消需要を取り込み、市場は拡大した。2021年は、「お~いお茶 濃い茶」(伊藤園)など脂肪対策訴求の機能性表示食品や、コレステロールや内臓脂肪、血圧、血糖など、健康維持増進の基本となる健康数値対策商品が好調となり、市場は続伸が予想される。

 ストレス緩和(コンセプト別)は、GABAやテアニン、乳酸菌などを成分に含み、ストレスの緩和や低減を訴求した商品を対象とする。

 2020年は、新型コロナによる外出自粛など生活習慣の変化からストレス緩和に対する需要が増加した。特に、機能性表示食品「Yakult1000」(ヤクルト本社)が販売エリアの広がりなどにより好調となったことから市場は大幅に拡大した。2021年は、コロナ禍が長期化する中で需要は高止まりしており、「Yakult1000」の続伸や新商品投入もあり、市場は前年を上回る伸びになるとみられる。新型コロナの流行による生活の変化でストレスを抱えた消費者の需要を取り込んでいる商品が多く、今後も市場拡大が期待される。

 睡眠サポート(コンセプト別)は、グリシンやテアニン、GABA、乳酸菌などを成分に含み、睡眠の質の向上・改善などを訴求した商品を対象とする。

 2020年は、新型コロナの流行による生活様式の変化で睡眠に悩む消費者の需要を取り込み、好調となった商品がみられた一方で、前年に発売された商品が苦戦するケースもみられたことから、市場の伸びは鈍化した。ストレス緩和と睡眠サポートのダブルヘルスクレームの商品が増えており、ストレス緩和を主訴求とする商品に需要が集まりやすいことから2021年の市場は横ばいになるとみられる。 睡眠サポート商品は一般用医薬品とも競合し、食品領域における訴求の難しさが課題となっているものの、睡眠に悩む消費者は増加しているため、今後も市場拡大が期待される。

 ダイエット・ボディメイクは、ダイエットや身体づくりなどのボディメイクを主な目的として、肥満体質に関する遺伝子を解析する検査サービスや食生活や運動に関するデータからダイエットサポートを行うアプリ、またパーソナルサプリメントを対象とする。 主に肥満遺伝子を解析する遺伝子検査サービスが多く提供されている。検査サービスではダイエットサポートアプリ「FiNC」(FiNC Technologies)が、パーソナルサプリメントでは「DHC ダイエット対策キット対応型サプリ」(ディーエイチシー)がけん引し、市場拡大してきた。2020年から2021年はサービスを終了する企業がみられたことなどから、市場はマイナスが続いたものの、2022年は前年から商品投入が増加しているパーソナルプロテインの好調により、市場は二桁増が予想される。

 基礎栄養は、ビタミン・ミネラルなど基礎栄養摂取、野菜摂取の促進を主な目的として、基礎栄養の充足度を検査するサービス、基礎栄養摂取のためのパーソナルサプリメントを対象とする。 測定技術が進んでいることからビタミン・ミネラルなどの栄養摂取状態を調べるサービスが充実しており、検査単体や検査+パーソナルサプリメントのサービスが多く展開されている。2020年まで市場拡大が続いたものの、大手企業が撤退した影響から2021年、2022年は縮小するとみられる。一方、2020年にファンケルが再参入しているほか、冷凍食材のパーソナル提案で需要を取り込むGreenspoonなど新規参入の増加がプラスとなり、2023年以降市場は拡大に転じるとみられる。

[調査方法]富士経済専門調査員による参入企業および関連企業・団体などへのヒアリングおよび関連文献調査、社内データベースを併用
[調査期間]2021年12月~2022年3月
[小売価格]
書籍版:13万2000円
書籍/PDF+データ版セット:17万6000円
ネットワークパッケージ版:26万4000円
(すべて税込)

富士経済=https://www.fuji-keizai.co.jp/


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