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GfKジャパン、今年4~5月期エアコン市場の販売速報、販売台数は平年比で31%増に

2022.06.21 18:41 更新

 GfK Japanは、全国の家電量販店の販売実績データを基に、今年4~5月期エアコン(セパレート型エアコン)市場の販売速報を公表した(全国の家電量販店約4,000店の販売実績を集計した調査に基づく)。その結果、2022年4~5月の2ヵ月間におけるエアコンの販売台数は、平年(2012年から2021年における各期間の4~5月の販売台数の平均)比で31%増となった。全国的に、平年に比べ平均気温が高かったことが販売好調につながった。家電業界や行政の取り組みが消費者の購買意欲を刺激し、早期購入が増加した可能性も考えられる。

 2022年のエアコン販売動向は、平年に比べて好調に推移している。家電量販店店頭における2022年4~5月の累計販売台数は、平年(過去10年の平均)に比べ31%増であった。また、2012年以降で見ると、過去最高の販売台数となった。エアコンは設置する部屋の広さによって適切とされる冷房能力が異なるが、どの冷房能力においても平年以上の伸びを記録しており、エアコン全体の販売が好調であったといえる。

 また、地区別でみると、北海道・東北地区での販売の伸びが顕著であった。年々エアコン需要が高まっている地区ではあるが、2019年~21年の直近3年の平均販売台数と比較しても約3割増加した。要因のひとつとして、気温の上昇が挙げられる。北海道網走郡の女満別空港では5月6日に最高気温30.0度の真夏日を記録するなど、同地区では4月の気温が平年と比べて1.7度高かった。需要の高まりに加えて気温の上昇が販売を押し上げたと推測される。

 気温の上昇は全国的に見られており、今年4月は全国の各地域で平年と比べて0.8度以上平均気温が上昇するなど、エアコン購入のきっかけになりやすかったと思われる。年々5月までのエアコン販売台数は増加しており、通年の中での比重も高まっている傾向にある。エアコンの最需要期は7月を中心とする夏場であることに変わりはないが、梅雨明けのタイミングや夏の暑さに影響を受けやすいエアコン市場にとって、夏本番前に販売を積み上げられるかどうかは安定した市場を形成する上で重要となっている。

 業界や行政のエアコン早期点検に対する呼びかけも活発だ。JRAIA(人日本冷凍空調工業会)は、4月10日を「試運転の日」と定めるなど、熱中症予防のためにエアコン早期点検を呼びかけている。また、経済産業省もホームページ上において、早期にエアコンの試運転を行うことを推奨している。加えて、報道でもエアコンの試運転について取り上げられており、多方面でエアコン早期点検の重要性が周知された。Yahoo!JAPANが提供する「DS.INSIGHT」によれば(出典:ヤフー・データソリューションDS.INSIGHT)、約6%増加しており4月の「エアコン」の推定検索ボリュームは前年同期比で、消費者のエアコンに対する関心が高まったことがうかがえる。前述のエアコン早期点検の呼びかけが買い替えを促したと推測される。

 本格的な夏にエアコンの取り付け作業が集中すれば、消費者が製品を購入しても取り付けまでに時間を要することも起こりえる。実際にここ数年、猛暑となった年には、設置まで数週間待たなければならず、消費者が購入を取りやめるケースもあった。早期点検によってエアコンの不調に気づき、夏よりも前の購入が増加すれば、取り付け待ちの回避を期待できる。

 新型コロナウイルス感染症の影響で自宅で過ごす時間は増加した。変化した生活様式に合わせて、改めて熱中症対策を周知していくことは重要である。このような背景もあり、販売店側も例年実施している早期取り付けキャンペーンに対して、より一層力が入ったと思われる。

 このように、好調な販売を記録しているエアコン市場ではあるが、前述のJRAIAによれば、今年4月度のエアコン出荷台数は前年比7.7%減の約69万台となった。消費者のエアコンに対する購買意欲が高まっている中、半導体不足や新型コロナウィルス感染症の拡大によるロックダウンの影響で、今後のエアコンの供給を不安視する声があるのも事実だ。引き続き販売動向に注目が集まる。

ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン=https://www.gfk.com/ja/home


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