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富士経済、家庭用衛生関連用品の国内市場追跡調査、2031年の家庭用マスク国内市場は660億円と予測

2022.04.15 17:46 更新

 総合マーケティングビジネスの富士経済は、ワクチン接種が進んだものの、変わらず底堅い需要が続く家庭用衛生関連用品の国内市場を追跡調査した。その結果を「2022年版 家庭用国内衛生関連品市場調査」にまとめた。トピックスとして、家庭用マスクの市場予測を更新。2031年の家庭用マスク国内市場は660億円と予測する。市場は縮小推移をたどるものの、付加価値化による単価アップもありコロナ流行前の規模のおよそ1.6倍を維持するものとみられる。

 この調査では、マスクをはじめとする家庭用衛生関連用品について、最新の市場動向と変化する消費者意識・ニーズを把握し、2022年以降の市場予測を更新した。

 2020年は新型コロナウイルス感染症の感染者が報告され、2月以降マスク需要が大幅に増加した。国民の大半が感染対策としてマスクを着用する事態となり、市場は前年のおよそ10倍に迫る拡大となった。2021年もコロナ禍は続いたが、一定の家庭内在庫を確保した上でのブランドスイッチを含めた追加・継続購入が多く、購入量・ペースが落ち着き、新たな使用シーンも期待しにくくなったことから、市場は縮小するとみられる。

 今後は、コロナ対策としてワクチンや治療薬の研究開発などが進むことで、習慣化された通年着用から徐々にマスクをしない生活への回帰が進み、需要はコロナ流行前の規模に向かうと予想される。市場は需要の減少に伴い縮小推移をたどるが、感染予防の継続や、個性を重視する消費者ニーズも顕在化しており、機能性やファッション性を備えた商品が投入され1枚当たりの単価がアップすることによって、コロナ流行前の規模ほどまでは縮小しないと予想される。

 2031年の市場は2020年比83.5%減(コロナ流行前である2019年市場規模のおよそ1.6倍)の660億円が予測される。

 家庭用ハンドソープの国内市場では、2020年は感染予防から手洗い・うがいが推奨され、ハンドソープの使用機会・頻度が急激に増加し、市場は前年の2倍近くまで拡大した。2021年は衛生意識や手洗い習慣は高い水準を維持しているものの、家庭内に在庫があることや、コロナパニックに陥っていた前年に比べて使用頻度や購入量・ペースが落ち着き、市場は縮小するとみられる。上位トイレタリーメーカーが認知度の高いブランドで機能面のテコ入れを行っており、高機能・付加価値訴求商品の需要は堅調であるが、感染症対策需要が減少することから市場縮小が予想される。感染症対策需要の減少は2026年頃に下げ止まり、以降高機能・付加価値訴求商品がけん引し、市場は微増に転じると予想される。2031年の市場は2020年比25.5%減の240億円(コロナ流行前である2019年市場規模のおよそ1.4倍)が予測される。

 家庭用衛生関連用品の国内市場では、2020年は新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、マスクや手指消毒剤をはじめ衛生関連用品の需要が急増し、供給が追い付かない品薄状態が続いた。その結果、市場は前年比4.7倍となった。2021年から2022年にかけてはコロナ特需の反動もあり大幅に縮小するが、感染予防や衛生対策に対する意識は高い状況を維持している。今後市場は短期的には、ワクチンや治療薬の研究開発などの進展で予防意識は薄れ、マスクを着用しない生活への回帰が徐々に進むとみており、家庭用マスク市場の大幅縮小によって右肩下がりが続く。中期的にみると、予防意識はさらに薄れ、家庭用マスクやうがい薬、ウェットティシュは市場縮小が続く。一方、ハンドソープ・固形石鹸やアルコールスプレー・除菌剤は日常使用の習慣が継続され、需要減少が下げ止まる。長期的にみると、各品目は機能性やファッション性などを兼ね備えた商品の投入が進み、利用シーンが広がり潜在需要掘り起こすと期待される。

[調査方法]富士経済専門調査員による参入企業および関連企業・団体などへのヒアリングおよび関連文献調査、社内データベースを併用
[調査期間]2021年8月~12月
[小売価格]
PDF版:33万円
ネットワークパッケージ版:49万5000円
(すべて税込)

富士経済=https://www.fuji-keizai.co.jp/


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