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富士経済、水産加工品・乳油製品の市場調査、風味かまぼこ市場は2021年見込が552億円と2020年比4.2%増に

2022.04.05 12:42 更新

 総合マーケティングビジネスの富士経済は、健康需要を獲得し好調な品目がみられる農産加工品や水産加工品、おつまみ需要を獲得する畜肉加工品、用途提案による需要開拓が進む乳油製品の国内市場を調査した。その結果を「2022年 食品マーケティング便覧 No.6」にまとめた。これまで、27カテゴリー408品目の加工食品市場を6回に分けて調査・分析しており、「2022年 食品マーケティング便覧 総市場分析編」で加工食品市場の総括・分析を行う。トピックスとしては、風味かまぼこ市場でh、2021年見込が552億円(2020年比:4.2%増)、2026年予測が588億円(2020年比:10.9%増)を見込む。健康需要獲得や、高付加価値商品の投入によって拡大するとみられる。

 風味かまぼこは、水産練製品のうち、カニやホタテなどの風味を付加した商品を対象とする。

 カニやホタテといった高級食材の代替需要を獲得しており、たんぱく質含有や血糖値の上昇を抑える効能が注目されたことやTV番組での特集、量販店での売場拡大により、市販用を中心に伸びている。

 2020年は、業務用は減少したものの量販店の鮮魚売場向けは好調だったことや、市販用が巣ごもり需要と健康を気遣う消費者の需要を獲得したことで、市場は拡大した。2021年は引き続き市販用が好調であり、業務用も回復していることから、前年比4.2%増が見込まれる。

 見た目や風味をよりカニに近づけた商品や糖質オフ商品など付加価値商品の投入が進んでおり、売場が活性化していることから、今後も市場拡大が予想される。

 ナチュラルチーズは、加熱処理されていない国産チーズ、輸入チーズを対象とする。

 カマンベールチーズは認知症予防に効果があるとTV番組で取り上げられ注目されたことや、スイーツでチーズを使用したヒット商品が出てきたことで業務用も伸び、市場拡大が続いていた。

 2020年は、市販用はモッツァレラチーズやカマンベールチーズがおつまみ需要を獲得し、クリームチーズやシュレッドチーズが調理需要を獲得したものの、業務用ではCVSスイーツや外食向けが大きく減少し、市場は微減となった。2021年は、市販用がメーカーによるメニュー提案によって伸びが続いており、業務用でマリトッツォのヒットによってマスカルポーネが好調なことから、市場は拡大するとみられる。

 マヌカハニー(市販用)は、マヌカ樹木類の花から採取された、高い抗菌作用が特徴の蜂蜜を対象とする。 高価格のため需要は限定的であったが、2014年にTV番組で更年期障害やインフルエンザ予防の対策として紹介されたことで認知度が上昇した。

 2020年は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を背景に、3月にTV番組で免疫効果が紹介されたことによって市場が急拡大した。2021年は、ブームが一段落した反動で市場は縮小するものの、抗菌効果の高さや効果実感によるリピート需要、メーカーの販促強化により縮小は小幅にとどまるとみられる。

 メーカーは、引き続き販促を強化していることから、さらなる認知度向上によるユーザー層の広がりとともに、市場は拡大が続くと期待される。

 2021年見込では、農産加工品は、市販用が前年に好調だった反動を受けており、市場は縮小するとみられる。 既に成熟した品目が多く市場は今後も縮小が予想されるが、家庭内調理を簡便にする素材系ミックスや冷凍果実、健康志向の高まりで需要開拓が進むマヌカハニーやこんにゃく米、こんにゃく・豆腐めんは伸長するとみられる。

 畜肉加工品は、ハム類やソーセージ類の家庭内ストックの増加による大容量商品の好調、家飲みによるおつまみ需要獲得で、2020年の市場は大幅に拡大した。2021年は市販用で前年の反動によりわずかに縮小するとみられる。市場規模の大きいハム類は苦戦しているが、ソーセージ類は変わらず好調なほか、家庭での利用が増えている生ハムやベーコン類やたんぱく質摂取需要を獲得しているサラダチキンは伸長が期待される。

 水産加工品は、水産練製品が風味かまぼこを中心に、たんぱく質ブームに加え、即食性や健康性が注目され、コロナ禍の健康需要を獲得している。しかし、前年好調であったツナ加工品で反動がみられることや、コロナ禍でのギフト需要の回復の遅れなどから、市場は縮小するとみられる。

 乳油製品は、用途提案による需要開拓や業務用における機能性訴求商品の好調によって2021年の市場は拡大するとみられる。チーズは調理用途を中心にメニュー提案が進められており、生クリームはマリトッツォやフルーツサンドのブームや人手不足により、冷凍保存できるクリームをはじめ機能性訴求商品などのニーズが高まっている。

[調査方法]富士経済専門調査員による参入企業および関連企業・団体などへのヒアリングおよび関連文献調査、社内データベースを併用
[調査期間]2021年12月~2022年1月
[小売価格]
書籍版:11万円
書籍/PDF+データ版セット:15万4000円
ネットワークパッケージ版:22万円
(すべて税込)

富士経済=https://www.fuji-keizai.co.jp/


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