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矢野経済研究所、宅配水市場に関する調査、2021年度の市場は前年度比4.8%増の見込

2022.04.28 10:37 更新

 矢野経済研究所は、国内の宅配水市場およびその周辺市場を調査し、セグメント別の動向、参入企業動向、将来展望を明らかにした。その結果、2021年度の宅配水市場は前年度比4.8%増の見込みであることが明らかとなった。宅配水事業者の水道直結型(POU)や給水型のウォーターサーバー事業への新規参入が活発化していることもわかった。

 2021年度の宅配水市場規模は末端金額(エンドユーザ販売金額)ベースで前年度比104.8%の1616億円の見込みである。2021年度は引き続きコロナ禍の影響があり、前年度と同様に法人向けは低調となり、個人向けは一人当たりの水の使用量は秋頃まで多い状況となっていたが、徐々に落ち着いてきている。

 個人向けの新規顧客獲得は、まん延防止等重点措置などの適用期間はショッピングモール側からビラ配りや試飲の自粛を求められることもあるため、デモ販売が行いにくい状況であった。しかし、一部の上位企業では営業体制の強化や、販売データを管理する社内システムの改善により効率よく販売出来ており、新規獲得は着実に進んでいる。

 近年、宅配水事業者は水道直結型(POU:Point of Use)や給水(浄水器一体)型のウォーターサーバー事業に関心を示しており、それらのウォーターサーバーの取り扱いを始めた企業や今後、品揃えの一つとして検討する企業も増えてきている。

 宅配水事業者がPOU事業に参入している例としては、ダイオーズが「Purest」ブランドを展開し、POUと給水型のウォーターサーバーを取り扱っている。プレミアムウォーターHDはアンドウォーター(後のライフセレクト)を子会社とし、同社のウォーターサーバー事業を分割承継したことでPOUと給水型のウォーターサーバーのサービスを開始した。また、KiralaもPOU事業に参入している。

 一方、給水型のウォーターサーバー事業への参入は、コスモライフが「ハミングウォーター」の販売を、富士山の銘水は「every frecious mini」の取り扱いを、ナックは「クリクラfeel free」を取り扱いを開始している。このように、宅配水事業者による、宅配水とPOU、給水型のウォーターサーバーとの両立を図る動きは増加している。

 宅配水市場では新規顧客の獲得ペースの鈍化や配送料金をはじめとする各種コストの上昇、競合する商材であるPOUや給水型のウォーターサーバー市場の近年の急激な成長など、市場を取り巻く環境は厳しさを増してきており、市場成長率は鈍化傾向にある。

[調査要綱]
調査期間:2021年12月~2022年4月
調査対象:宅配水製造企業や給水型ウォーターサーバー・水道直結型ウォーターサーバー(POU)を取り扱っている企業
調査法法:同社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、電話によるヒアリング調査、ならび文献調査併用
[小売価格]13万2000円(税込)

矢野経済研究所=https://www.yano.co.jp/


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