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富士経済、コスメタリー・パーソナルケアなどの生活用品市場の調査、2022年国内市場予測では2020年比100.4%の5191億円に

2022.01.17 12:59 更新

 総合マーケティングビジネスの富士経済は、引き続き新型コロナウイルス感染症流行の影響がみられるものの、ワクチン接種が進み、外出機会の増加や経済活動の回復から一部では伸びが期待される生活用品(トイレタリーグッヅ)の国内市場を調査した。その結果を「トイレタリーグッヅマーケティング要覧 2021 No.2」にまとめた。トピックスとして、2022年国内市場予測(2020年比)では、コストパフォーマンスの高い化粧水・乳液や高保湿、プレフォームタイプのボディシャンプーが伸長し、コスメタリー・パーソナルケア市場が5191億円(100.4%)に達する見通しだ。また、外出機会の増加とトーンアップ効果のある製品の伸びで、市場拡大するサンスクリーン市場が228億円(131.0%)に達するものとみられる。

 この調査は、生活用品の市場調査シリーズ第2弾として、コスメタリー・パーソナルケア11品目、除菌・消毒ケア7品目、ヘルスケア5品目、ベビーケア3品目、フェミニンケア2品目の市場をまとめた。なお、第1弾では、ランドリー・ファブリックケアや芳香・消臭剤、ハウスホールド、クッキング、殺虫剤・忌避剤を対象とし、その結果を2021年11月24日に発表した。

 2021年のコスメタリー・パーソナルケア市場は、前年に比べて外出機会が増えたため回復が期待された汗拭きシートや制汗剤が8月以降の冷夏によって低調だったほか、前年はおうち需要によって好調であった浴用剤やボディクリームの反動減によって、前年比微減が予想される。今後は、化粧水・乳液でコストパフォーマンスの高いコスメタリー領域のブランドが需要を取り込むことや、ボディシャンプーが消費者の清潔意識の高まりや高保湿、プレフォームタイプなど単価の高い商品の販促強化により伸びることから、市場は微増するとみられる。

 2021年の除菌・消毒ケア市場は、規模が大きい家庭用マスクや手指消毒剤が前年の急激な需要増加による反動で縮小し、前年比25.6%減が見込まれる。今後は、新型コロナウイルス感染症の収束とともに市場縮小するとみられる。ただし、家庭用マスクや手指消毒剤などは生活習慣として定着し、収束後も安定した需要があると予想される。

 2021年のヘルスケア市場は、冷却関連用品が冷夏によって縮小したものの、規模が大きい大人用紙おむつや軽失禁ライナー・パッドが伸長しているため、前年比0.3%増が見込まれる。今後は、外出機会の増加や高齢者人口の拡大から大人用紙おむつや軽失禁ライナー・パッドが伸長し、2022年は2020年比2.1%増が予測される。

 2021年のベビーケア市場は、対象人口の減少とインバウンド需要消失の影響を受け、引き続き縮小している。子ども1人あたりにかけるベビーケア用品の費用は高まっているものの、今後も市場は縮小が予想される。 2021年のフェミニンケア市場は、依然として外出自粛の影響があり、単価の高いプレミアム・スリムタイプの縮小が続いているため、前年比1.2%減が見込まれる。今後は、未使用者が多いパンティライナーで新規需要の開拓が進むものの、市場の中心である生理用品は縮小が続き、2022年の市場は2020年比1.9%減が予測される。

 家庭用マスクの2021年の市場は、前年の急激な需要増による反動で前年比26.8%減の2930億円が見込まれる。タイプ別では、不織布タイプが市場の約9割を占めており、感染予防効果を求めながら、デザイン性を重視する消費者が増加しているため、黒やグレー、ピンクなど多様な色や冷感訴求の商品が発売されている。ポリウレタンやポリエチレンタイプは、冷感訴求や呼吸のしやすさ、デザイン性、洗って繰り返し使えるといった需要を取り込んできたが、不織布タイプに比べて感染予防効果が低いことなどから伸び悩んでいる。 今後は、新型コロナの収束に伴って市場縮小していくとみられる。ただし、マスク着用の習慣化や、ファッション性や機能性を兼ね備えた商品の需要により、一定の市場規模が維持されるとみられる。

 サンスクリーンの2021年の市場は、最需要期である5月のゴールデンウイークや夏季が緊急事態宣言下だったものの、通年では、前年に比べると外出機会が増加しているため、前年比13.2%増が見込まれる。 今後は、マスク着用によるナチュラルメイクの傾向に対応したトーンアップ効果を持つ商品の需要が増加するとみられる。また、ワクチン接種率の高まりや外出機会の増加によって中長期的には市場は回復に向かうと予想される。

 ハンドソープの2021年の市場は、前年に購買した家庭内備蓄の影響から反動減がみられるものの、消費者の衛生意識は高い水準を維持しており、新型コロナ流行以前の市場を上回るとみられる。使用頻度や使用量の増加から大容量タイプの詰め替え用への需要が高まっており市場の中心となっている。 今後は、衛生意識は高い水準を維持することで、2022年の市場は前年並みが予想される。

 大人用紙おむつの2021年の市場は、夏季に高齢者のワクチン接種が進んだことや前年に比べて外出機会が増えたことなどから、軽・中度要介護者を中心としたエントリーユーザー向けのパンツタイプが伸長した。また、2020年は一部商品の供給不足により消費者の商品選択が限定的であったが、供給の正常化に伴い、被介護者の要介護度や環境の変化に応じて選択できるようになったことで購入が促進され、前年比0.9%増が見込まれる。今後は、引き続き外出機会が増えることから、活動的なシニア層をターゲットにした外出用のうす型パンツが伸長するとみられ、2022年には2020年比2.4%増が予測される。

 20歳から69歳の1000名を対象に、新型コロナ流行の長期化による生活や意識、生活用品の使用頻度、購買行動などの変化、ワクチン接種後の消費者動向、SDGsに対する意識などについて、インターネットサーベイを実施した。

 使い捨てマスクの1枚当たりの価格許容度は「10円未満」と「10円~20円」で全体の6割を占めた。特に「10円未満」は男女ともに多かった。一方、年齢別でみた場合、どの年齢でも「10円未満」の回答が多かったが、30~39歳のみ「10円~20円」の回答が最多となった。

 マスク購入時の選択要因について、全14要因のうち「重視」「やや重視」の回答数が最も多かったのは「価格」であり、他に「重視」「やや重視」の回答数が6割を超えたのは「サイズ」「ウイルスブロック能力」「通気性、呼吸が楽」「耳が痛くない」「蒸れにくい」であった。いずれの要因でも、女性の方が「重視」「やや重視」の回答率が高く、特に「ウイルスブロック能力」「サイズ」「肌ざわり、肌へのやさしさ」「色」「デザイン(柄・形状)」では男女間の回答率の差が大きかった。

 ハンドソープ購入時の選択要因について、全11要因のうち「重視」「やや重視」の回答数が最も多かったのは「価格」であり、他に「重視」「やや重視」の回答数が6割を超えたのは「除菌力」「洗浄力」「使用感」「肌荒れしにくさ」であった。いずれの要因でも、女性の方が「重視」「やや重視」の回答率が高く、特に「肌荒れしにくさ」「剤型・タイプ(液、フォームなど)」「うるおい成分配合」「容器の使いやすさ」では男女間の回答率の差が大きかった。

[調査方法]富士経済専門調査員による参入企業および関連企業・団体などへのヒアリングおよび関連文献調査、社内データベースを併用
[調査期間]2021年8月~10月

アンケート調査
[調査対象]20歳から69歳の1000名
[調査方法]インターネットサーベイ
[調査期間]2021年8月17日~8月18日

[小売価格]
書籍版:16万5000円
書籍/PDF+データ版セット:20万9000円
ネットワークパッケージ版:33万円
(すべて税込)

富士経済=https://www.fuji-keizai.co.jp/


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