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リクルートブライダル総研、コロナ禍の2020年に婚姻を延期・取りやめたカップルの調査、背景に「親へのあいさつ」と「結婚式」ができない悩みも

2021.11.16 12:51 更新

 リクルートが運営する「リクルートブライダル総研」は、厚生労働省が発表した2020年の婚姻組数が戦後最少の約53万組となったことを受け、コロナ禍の2020年に婚姻を延期・取りやめたカップルの理由を探るため、緊急調査を実施した。その結果、コロナ禍において24.7%が婚姻延期・取りやめを決断した。背景に「親へのあいさつ」と「結婚式」ができないカップルの悩みもみられた。

 2020年婚姻組数は52万5507組で、前年比マイナス12.3%と大幅減少(「人口動態統計(確定数)」厚生労働省から)となった。戦後最も少ない組数だった。

 今回の調査では、2020年に婚姻予定(結婚(入籍)したおよびする予定の人)だった人のうち、24.7%が延期および取りやめを決断した。2019年の延期・取りやめ(9.7%)から15ポイント上昇しており、その多くはコロナの影響が背景にあるものとみられる。

 婚姻を延期もしくは取りやめたカップルの理由は、1位「双方の親にあいさつができない」(29.3%)、「その他」を除いて2位、3位が「結婚式ができない」(「結婚式が予定通りの時期に実施できない」(15.7%)、「自分たちの望む結婚式ができない」(13.9%))。接触・移動・人数制限を強いられたコロナ禍ならではの状況が浮き彫りになった。

 特に「結婚式ができない」と回答した層は、「祝いの機会への切望」「規範意識」「ゲストへの配慮」が強いことがうかがえる。

 リクルートブライダル総研の試算によると、結婚イベントの経済波及効果は婚姻1組あたり約658万円。婚姻延期・取りやめによる経済損失額も相当程度大きいとみられる。

 リクルートブライダル総研の落合歩所長は、「世の中を様変わりさせた新型コロナウイルス感染症は、結婚や出産といったライフイベントに大きく影響を及ぼしている。2020年の婚姻組数は大きく減少(52万5507組、前年比△12.3%)。日本ではいわゆる『婚外子』の割合が低いため、婚姻組数の減少は先々、出生数のさらなる減少を招く要因となる可能性がある」と考察。「今回、コロナ下で婚姻を延期・取りやめた層を『婚姻あとずさり層』と定義し、実際に2020年に婚姻を延期もしくは取りやめた人の理由を探るべく、緊急調査を実施した。結果は別途示した通りですが、コロナ禍という『人との接触ができない』『移動制限がある』といった特殊な状況ならではの理由が上位を占めている」と分析する。「特に注目したのは、『その他』を除いて2位、3位となった『結婚式ができない』という回答。緊急事態宣言下での人数や時間の制限など社会的に実施しにくい側面があったのはもちろんのこと、当該層の声を拾うと、婚姻という人生の一大イベントにおける『祝いの機会』を大切にし、『結婚式が思い通りにできないのならば、婚姻を少し延期しよう』という苦渋の決断があったという実態が初めて見えてきた」とコメントしている。

 「また、この『結婚式ができない』という理由は、1位の『双方の親にあいさつができない』とも共通して、ある種の『規範意識』が根底にある層が多いことが背景にあると考えられる。婚姻の前の親あいさつや、婚姻に近い時期の結婚式といった順番を大切にしたいとの考えは根強いとみられ、どちらも周囲への報告やあいさつの機会を大切にしたいとの気持ちの表れだとみられる。少子化が日本の社会課題の一つとして捉えられて久しい中、コロナ禍においても出生数減少のニュースが報じられている。ブライダル業界が感染対策を徹底することを前提に、今後、結婚式実施を支援していくことも我が国の人口減少を食い止める一助になると考えている」と見解を述べていた。

[調査の概要]
2021年9月17日~9月21日、全国の20歳代~40歳代の女性40000人に対しインターネット調査を実施。「平成27年国勢調査」を用いて年代別構成比をもとにウエイトバック処理を行った

リクルートブライダル総研=https://souken.zexy.net/


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