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東京商工リサーチ、「大手居酒屋チェーン」店舗数調査、上場主要14社で店舗数が計6000店割れ

2021.11.25 15:44 更新

 東京商工リサーチは、「大手居酒屋チェーン」店舗数調査を実施した。新型コロナウイルス感染症拡大前に7200店あった大手居酒屋の店舗が、この夏に6000店を割り込んだ。居酒屋・バーを運営する主要上場14社の9月末の飲食店舗数は、新型コロナウイルス感染症拡大前の2019年12月と比べ1242店減ったことがわかった。

 大手チェーンが展開する居酒屋・バーは店舗面積が広く、雇用スタッフ数も多く、都心部のターミナル駅周辺への出店が多かった。だが、コロナ禍での度重なる緊急事態宣言、まん延防止等重点措置等の発令で運営コストが嵩む繁華街、ターミナル駅周辺の店舗を中心にスクラップが進み、コロナ前の2019年12月(7200店)から約2割(17.2%)減少した。

 一方、今年に入り居酒屋業態から焼肉店、から揚げ専門店などの異業態への展開が散見され、四半期あたり約150店ペースで推移していた閉店数は、約100店まで縮小している。緊急事態宣言等が全面解除された10月1日以降、東京、大阪などの大都市でもアルコール飲料の提供時間が緩和され、1年以上続いた“閉店の波”は緩やかに“なぎ”へ向かっている。ただ、テナント賃料や人件費の高い繁華街・オフィス街への出店は、今秋も各社ともに慎重な姿勢を崩していない。

 本格的な経済再開に向けて会食の人数制限解除の方向も出てきたが、店舗数はしばらくは微減傾向をたどりそうだ。

 なお、同調査は居酒屋を展開する上場14社の有価証券報告書から、店舗数などを集計した。

 居酒屋チェーン主要上場14社の店舗数は、9月末(決算期によって7月末を含む、以下同)で合計5958店だった。新型コロナ感染拡大前の2019年12月末は7200店だったため、コロナ禍で1242店(17.2%)が閉店した形だ。

 2019年12月末の7200店を起点にすると、1回目の緊急事態宣言が解除された直後の1年3ヵ月前(2020年6月末)にかけ、半年間で554店(7.6%)減少と一気に店舗撤退が進んだ。

 その後は、半年前(2021年3月)にかけ、四半期ごとに150~200店のペースで閉店が続いた。ただ、3ヵ月前(89店)、直近(105店)は100店前後の閉店にとどまっている。

 コロナ前と比べ減少率が最も大きかったのは、「金の蔵」などを運営するSANKO MARKETING FOODSの49.0%減(108店→55店)。以下、JFLAホールディングス(以下、HD)の43.8%減(843店→473店)、多様なコンセプトの居酒屋を首都圏のターミナル駅周辺で展開するダイヤモンドダイニングの親会社・DDHDの30.3%減(435店→303店)と続く。14社中、5社がコロナ前(2019年12月)から2割以上店舗が減少している。特に、コロナ以前には首都圏の主要駅前に積極的に出店していた企業で、引き続き撤退を進めるケースが目立つ。

東京商工リサーチ=http://www.tsr-net.co.jp/


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