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TPCマーケティングリサーチ、「スーパー惣菜/CVS・FF市場」について調査、2020年度は前年度比3.2%減の1兆3150億円に

2021.10.04 16:17 更新

 TPCマーケティングリサーチは、スーパー惣菜/CVS・FFの市場について調査を実施した。その結果、2020年度のスーパー惣菜市場は前年度比3.2%減の1兆3150億円となった。内食ニーズの高まりから生鮮三品に需要が傾き、特に上半期は売上が伸び悩んだ。

 女性の社会進出、少子高齢化、少人数世帯の増加などを背景に中食のニーズが年々高まるなか、スーパー惣菜市場は、2019年度までは毎年堅調に推移。2020年度は、後述の通りダウン推移となるも、直近10年間(2011年度比)で8.9%増となっている。スーパー各社は、惣菜を重点アイテムと位置づけメニュー開発に注力するとともに、販売面においても売場の拡大や改装を行うなど、継続して強化している。

 2020年度においては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響による時短営業や外出自粛の影響などから、前年度比 3.2%減の1兆3150億円となった。「巣ごもり需要」の拡大による内食ニーズの高まりから生鮮三品に需要が傾き、特に上半期はデリカの売上が伸び悩んだチェーンが多かった。ただし、年度の後半は、各社が消費者の購買行動の変化に対応した取り組みを強化したことや、外食から中食への需要のシフトがみられたことなどから、通年での大幅減は避けられた。

 各社は、「ウィズコロナ」に向けて、揚げ物や焼鳥のバラ売りを中止したことによる売上減の対策として、家庭の食卓ニーズに対応したパック詰め商品を強化したり、来店のピーク時間が夕方から午前中に変化したことを受けて、自宅の昼食ニーズに対応した米飯類を拡充したりするなどの取り組みを実施。また、家飲み需要が拡大していることから、おつまみに好適な商品の拡充や、おつまみ需要を喚起する売場づくりも行われた。

 CVS・FF市場は、従来のターゲット層である男性サラリーマン層に加え、女性やシニアに対応した商品開発を強化し、新たな顧客層を獲得することで店舗売上高を伸ばしてきた。2019年度までは右肩上がりで推移しており、2011年度比で35.1%増と大きく成長している。しかし、近年は各チェーンとも来店客が減少しており、既存店売上高の伸び悩みが課題となっている。2019 年度は店舗数
が減少に転じるチェーンもあったことから、市場規模は微増推移にとどまった。

 2020年度においては、コロナ禍の影響によって市場は大きく低迷し、前年度比 8.9%減の2兆2885億円となった。 同年度は、新型コロナウイルス感染拡大の影響によってテレワークが拡大したことなどから、CVSが主戦場とする都市部のオフィス立地の店舗の客数が大きく減少。郊外の店舗においては、家庭での食事のおかずやおつまみとしての「巣ごもり需要」が拡大したが、都市部におけるマイナスをカバーできず、各社とも売上を大きく落とすことになった。

 各社は、コロナ禍に対応した取り組みを強化。セブン-イレブンとローソンについては、コロナ禍に対応した新しい売場づくりに取り組んでいる。前者は、自宅での食事や“家飲み”が増加したことに対応し、酒類の売場を惣菜の隣に変更して関連購買を促す新レイアウトを拡大。また後者は、コロナ禍においてオフィス立地と住宅地立地でニーズが異なることが鮮明になった背景から、全国一律のフォーマットから、その地域に合った「個店最適化」を目指すとし、関東・関西のオフィス立地の店舗において、小容量惣菜「マチのデリ」の専用売場の導入を 2021年6月から開始している。また商品面では、さまざまなメニューを少しずつ楽しみたいという消費者のニーズに対応して、小容量サイズの商品を強化する動きが拡大するなど、家庭での食事を想定した商品の拡充が進んでいる。

[調査要覧]
調査対象:同調査では、スーパー惣菜(スーパーマーケットの惣菜)とCVS・FF(コンビニ・ファーストフード(=惣菜))を対象としている。分野(種類)としては、米飯類(寿司、弁当、おにぎり)、惣菜類(揚げ物、サラダ、和惣菜、その他惣菜)、調理パン(サンドイッチ、ピザなど)、調理麺、その他(中華まん)が含まれる。なお、同調査において、冷凍惣菜、ロングライフ惣菜(袋物惣菜)は調査対象外となっている。
調査対象企業:イオンリテール、西友、イトーヨーカ堂、ライフコーポレーション、ヤオコー、平和堂、セブン-イレブン・ジャパン、ファミリーマート、ローソンほか
調査期間:2021年6月~9月
[小売価格]10万8900円(税込)

TPCマーケティングリサーチ=https://www.tpc-cop.co.jp/


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