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矢野経済研究所、国内のゴルフ用品市場調査、コロナ禍に翻弄された2020年の市場規模は前年比87.5%で着地

2021.09.08 14:39 更新

 矢野経済研究所は、国内のゴルフ用品市場を調査し、製品セグメント別の動向、参入企業動向、新型コロナウイルスの影響を加味した将来展望を明らかにした。その結果、コロナ禍に翻弄された2020年の国内ゴルフ用品市場では、市場規模は前年比87.5%で着地した。

 2020年の国内ゴルフ用品市場規模(メーカー売上高ベース)は、前年比87.5%の2321億2000万円となった。日本国内のゴルフ用品市場は新型コロナウイルス感染拡大に「翻弄」された一年となった。マイナス要因は新型コロナウイルス感染拡大である。2020年4月に第1回の緊急事態宣言が発出された中、3月から5月にかけて殆どのゴルフ用品小売店が過去に経験のない大幅な売上減に直面した。幸いにして7月以降は急速に需要は回復したが、3月から5月にかけての売上減少分を補うには至らなかった。

 しかしながらマイナスとはいえ、ゴルフが感染リスクの低い屋外型のアクティビティとして認知されたことによって、他のスポーツやレジャーとの比較では健闘と表現して差し支えのないレベルの減少にとどまった。

 その要因は、ゴルフが、所謂「三密」にあたらない屋外型のアクティビティとして認知された。それによって、コロナ禍で一時期ゴルフを自粛していたゴルファーの多くが比較的早いタイミングでゴルフを再開した。他のスポーツ・レジャーが物理的に実施不可能な中で、ゴルフに「白羽の矢」が立つ格好となり、若年齢層を中心とした「新規参入ゴルファー」が増加した。暫くの間、ゴルフを止めていた「休眠層」のゴルファーがゴルフを再開した。特別定額給付金が2020年に支給され、一部がゴルフ用品の購入に使われた。

 同調査で、2020年唯一プラス成長を果たしたカテゴリーが、その他ゴルフ用品(ティー・マーカー類、練習器具、コンペ商品・ギフト、携帯型飛距離測定器、その他)である。その成長のけん引役となったのが、携帯型飛距離測定器市場である。当該市場は2019年も前年比131.0%と大幅なプラス成長を果たしたが、2019年末の時点で「需要はそろそろ天井か」という見立ての業界関係者が多かったものの、その予想に反して2020年も前年比115.8%の66億円と引き続きプラス成長を果たした。成長要因としてゴルフ用品小売店からは、ゴルファーの中での携帯型飛距離測定器の「立ち位置の変化」を指摘する声が上がっている。これまでは、「自分の腕前では飛距離が分かっていてもその通り打てない」であるとか、「正確な飛距離を図った後にミスショットをしたら恥ずかしい」などという一種のプライドが、普及の阻害要因になっているというのが業界関係者の統一した意見であった。しかし、徐々に「飛距離測定器を使ってゴルフをすることが “当たり前” 」という雰囲気が醸成されつつある。そうした環境の変化に連動するように、これまではどちらかと言うとこれらデジタル機器の販売に対して苦手意識を持っていた小売店サイドも、積極的なMD展開およびセールストークを習得することによって、販売に対する苦手意識の克服に成功しているようであり、そうした心理面の変化も市場拡大の一因となっていると考える。

 2021年のゴルフ用品市場規模(メーカー売上高ベース)は、前年比117.6%の2730億8000万円と予測する。これは、2018年以降で最も高い数値となっている。この市場規模予測はゴルフ用品メーカー各社からの売上高見込を最大の算出根拠としているが、メーカー各社とも2021年は「コロナ前の水準+αを目指す」という姿勢が明確になっている、ということになる。
[調査要綱] 調査期間:2021月5月~8月
調査対象:ゴルフ関連企業(メーカー、卸売業、小売業、ゴルフ場、ゴルフ練習場、ゴルフ関連団体)
調査方法:同社専門研究員による直接面談(オンライン含)、ならびにe-maiおよび郵送によるアンケート調査併用
[小売価格]16万5000円(税込)

矢野経済研究所=https://www.yano.co.jp/

https://www.nikkei.com/article/DGXLRSP617354_X00C21A9000000/

 しかしながらマイナスとはいえ、ゴルフが感染リスクの低い屋外型のアクティビティとして認知されたことによって、他のスポーツやレジャーとの比較では健闘と表現して差し支えのないレベルの減少にとどまった。

 その要因は、ゴルフが、所謂「三密」にあたらない屋外型のアクティビティとして認知された。それによって、コロナ禍で一時期ゴルフを自粛していたゴルファーの多くが比較的早いタイミングでゴルフを再開した。他のスポーツ・レジャーが物理的に実施不可能な中で、ゴルフに「白羽の矢」が立つ格好となり、若年齢層を中心とした「新規参入ゴルファー」が増加した。暫くの間、ゴルフを止めていた「休眠層」のゴルファーがゴルフを再開した。特別定額給付金が2020年に支給され、一部がゴルフ用品の購入に使われた。

 同調査で、2020年唯一プラス成長を果たしたカテゴリーが、その他ゴルフ用品(ティー・マーカー類、練習器具、コンペ商品・ギフト、携帯型飛距離測定器、その他)である。その成長のけん引役となったのが、携帯型飛距離測定器市場である。当該市場は2019年も前年比131.0%と大幅なプラス成長を果たしたが、2019年末の時点で「需要はそろそろ天井か」という見立ての業界関係者が多かったものの、その予想に反して2020年も前年比115.8%の66億円と引き続きプラス成長を果たした。成長要因としてゴルフ用品小売店からは、ゴルファーの中での携帯型飛距離測定器の「立ち位置の変化」を指摘する声が上がっている。これまでは、「自分の腕前では飛距離が分かっていてもその通り打てない」であるとか、「正確な飛距離を図った後にミスショットをしたら恥ずかしい」などという一種のプライドが、普及の阻害要因になっているというのが業界関係者の統一した意見であった。しかし、徐々に「飛距離測定器を使ってゴルフをすることが “当たり前” 」という雰囲気が醸成されつつある。そうした環境の変化に連動するように、これまではどちらかと言うとこれらデジタル機器の販売に対して苦手意識を持っていた小売店サイドも、積極的なMD展開およびセールストークを習得することによって、販売に対する苦手意識の克服に成功しているようであり、そうした心理面の変化も市場拡大の一因となっていると考える。

 2021年のゴルフ用品市場規模(メーカー売上高ベース)は、前年比117.6%の2730億8000万円と予測する。これは、2018年以降で最も高い数値となっている。この市場規模予測はゴルフ用品メーカー各社からの売上高見込を最大の算出根拠としているが、メーカー各社とも2021年は「コロナ前の水準+αを目指す」という姿勢が明確になっている、ということになる。

[調査要綱] 調査期間:2021月5月~8月
調査対象:ゴルフ関連企業(メーカー、卸売業、小売業、ゴルフ場、ゴルフ練習場、ゴルフ関連団体)
調査方法:同社専門研究員による直接面談(オンライン含)、ならびにe-maiおよび郵送によるアンケート調査併用
[小売価格]16万5000円(税込)

矢野経済研究所=https://www.yano.co.jp/


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