データ・リポート

富士経済、メンズコスメティックスやヘアケア・ヘアメイクの国内市場調査、2021年市場見込ではメンズコスメティックスが1571億円・メンズ整肌料が246億円に

2021.08.17 12:43 更新

 総合マーケティングビジネスの富士経済は、2020年はシェービング剤や市場の大きいスタイリング剤が低迷したものの、男性の美容意識の高まりを背景にメンズ整肌料やメンズ洗顔料で新規参入が相次ぎ、注目されるメンズコスメティックスやヘアケア・ヘアメイクの国内市場を調査した。その結果を「化粧品マーケティング要覧 2021 No.2」にまとめた。トピックスとして、2021年市場見込(2020年比)では、洗顔料や整肌料が新規需要を取り込み、市場は拡大したメンズコスメティックスが1571億円(4.3%増)に達する見通しだ。マスク着用による肌荒れ対策をコンセプトにした新商品の発売で需要が増加したメンズ整肌料は246億円(11.3%増)を見込む。

 メンズコスメティックス(キーワード:整肌料、通販・セルフブランド、スタイリング剤、メンズシェービング料)は、通信販売を中心にメンズコスメブランドの投入が進んだほか、ビジネスパーソンの身だしなみ意識の向上から洗顔料や整肌料などのフェイスケアも伸びたことで、近年は市場が拡大してきた。

 2020年は美容意識の高いユーザーや肌荒れ、薄毛など悩みを持つユーザーによるリピート需要が市場を支えた。また、整肌料を中心に新ブランドや新商品の投入がみられたほか、在宅時間が増えTV-CMやWEB広告に触れる機会が増加したことで、積極的に広告を投下した通販・セルフブランドは伸長した。しかし、外出頻度の低下で構成比の高いメンズスタイリング剤の需要が落ち込んだほか、マスクの着用に伴い髭を剃る頻度が減少し、メンズシェービング料が縮小したため市場は前年比0.3%減の1506億円となった。

 2021年は前年と比べて外出が増えていることから、メンズスタイリング剤が回復に向かうとみられる。また、洗顔料や整肌料の新規需要の取り込み、通信販売メーカーの台頭によるメンズシャンプー・リンスの伸長が予想され、市場は前年比4.3%増の1571億円が見込まれる。

 ヘアケア・ヘアメイク(キーワード:家庭でのヘアカラー需要、スペシャルケアアイテム、業務用需要、ヘアスタイリング剤)は、2015年以降、メーカーがボタニカルを訴求した新ブランド・ラインの投入を進め、ボトル単価が1000円を超える高価格帯の商品が好調に推移してきた。

 2020年は新型コロナの影響による美容室の休業や利用者が来店を控えたことから家庭でのヘアカラー需要が増加した。また、在宅時間の増加でヘアケアにかける時間が増え、ヘアパックやアウトバストリートメントといったスペシャルケアアイテムの需要も増えたほか、ケア意識の高まりから例年にも増して高価格帯ブランドが好調であった。しかし、業務用の需要が大きく減ったことや外出機会の減少によってヘアスタイリング剤の需要が低迷したことで、市場は前年比1.6%減の5767億円となった。

 2021年は業務用の回復や引き続きヘアケア意識が高まっているため、前年比2.7%増の5925億円が見込まれる。

 メンズ整肌料(メンズコスメティックス、キーワード:オンライン会議、新規参入、しわ改善クリーム)は、スキンケア意識の高まりを受け、2017年頃から簡単にケアができるオールインワンタイプの商品がけん引し市場は拡大してきた。

 2020年は外出機会が減ったことで顔拭きシートの需要が減少した。一方、オンライン会議で自身の顔を見る機会が増加し肌荒れなどに気づく消費者が増えたことから、スキンケアやメイクアップのニーズが高まった。また、新規参入が相次いだことに加え、ナイアシンアミド配合のしわ改善クリームといった新商品も発売され、市場は前年比8.9%増の221億円となった。

 2021年は前年に比べ外出機会の増加が予想されるため顔拭きシートの需要が回復に向かうほか、メイクアップの商品投入も進むとみられる。また、マスク着用による肌荒れ対策を訴求したプロモーションやスキンケアでの新商品発売が続くことから、市場は前年比11.3%増の246億円が見込まれる

 メンズ洗顔料(メンズコスメティックス、キーワード:WEB広告、TVCM、通信販売、クレンジングアイテム発売)は、メンズ洗顔料は元々、天候に左右される品目であったものの、2010年代後半から通信販売を主体とする企業の台頭や清潔感への意識の高まりで、通年での需要獲得が進んだ。また、泡立ちの良さや保湿成分などのスキンケアを意識した商品が人気となり単価上昇がみられ、市場は拡大してきた。

 2020年は外出自粛を受け店頭販売は伸び悩んだが、在宅時間が増えWEB広告やTVCMの接触機会が増加したため、消費者のスキンケア意識が高まった。さらに、ECを中心とした通信販売での購入が増加したことから市場は前年比10.9%増の112億円となった。

 2021年は外出頻度が増加することで店頭販売の回復が予想される。また、BBクリームなどベースメイク商品の投入に伴いクレンジングアイテムの発売がみられたことや部分用洗顔が商品化されるなど新たな需要の開拓も進んでおり、市場は前年比7.1%増の120億円が見込まれる。

 ヘアトリートメント(ヘアケア・ヘアメイク、キーワード:自宅での丁寧なヘアケア、プラスワンアイテム、高機能ブランド、おうち美容)は、リンス・コンディショナーの代替として使用されることや、2010年代半ばからメーカーがプラスワンアイテムとしてヘアパックやアウトバストリートメントの使用を提案したことによって、市場は拡大してきた。

 2020年は在宅時間の増加や美容室の来店を控える利用者が増えたため、自宅で丁寧なヘアケアを行う機会が増加した。また、プラスワンアイテムをステップに取り入れる消費者が増えたことやシャンプーとセット販売されるインバスのトリートメントで高機能ブランドのニーズが拡大したため単価が上昇し、市場は前年比3.5%増の1375億円となった。

 2021年は一部地域で年初から緊急事態宣言が発出されたため引き続きインバスケアを始めとするおうち美容の需要が増加しているほか、業務用の需要も回復が予想されるため、市場は前年比6.5%増の1465億円が見込まれる。

[調査方法]富士経済専門調査員による参入企業および関連企業・団体などへのヒアリングおよび関連文献調査、社内データベースを併用
[調査期間]3月~5月
[体裁]A4判 311頁
[小売価格]
書籍版:14万3000円
書籍/PDF+データ版セット:18万7000円
ネットワークパッケージ版:28万6000円
(すべて税込)

富士経済=https://www.fuji-keizai.co.jp/


このページの先頭へ