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矢野経済研究所、理美容市場に関する調査、2020年度は新型コロナウイルス感染症の影響で前年度比92.7%の1兆9700億円に

2021.04.16 12:28 更新

 矢野経済研究所は、国内の理美容市場を調査し、市場規模、都道府県別や施術別の動向、参入企業動向、将来展望を明らかにした。2020年度の理美容市場は、新型コロナウイルス感染症の影響により市場は大きく減少し、前年度比92.7%の1兆9700億円に達した。

 2020年度の理美容市場規模は、事業者売上高ベースで1兆9700億円(前年度比92.7%)であった。

 2020年は、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大に伴い、4月に政府から緊急事態宣言が発出されたことによって、社会活動や経済活動が制限されるなど景気が急速に減退した。5月の緊急事態宣言解除後は、政府による段階的な経済活動活性化政策によって、一部回復の兆しはみられたものの、新型コロナウイルスの再拡大懸念の広がりによって、先行き不透明な状況が続いている。

 理美容業界においても新型コロナウイルス感染症により顕著な影響を受けており、感染拡大への不安が続く中、消費者の巣ごもりや節約意識の高まりによってセルフカラーや来店間隔の長期化が進み、依然として厳しい状況が続いており、2020年度の市場規模は大幅に減少する結果となった。

 理美容業界では厳しい法律に則り日頃からサロンの衛生管理を行っているが、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、環境衛生業としての社会的責任を果たし、消費者や従業員の健康を守るため、新型コロナウイルスの感染防止へ向けて様々な施策を推進している。具体的には、「店舗」「従業員」「顧客」の3つの側面からなる。

 店舗に関しては、(1)手洗い/手指消毒、(2)マスク着用、(3)定期的な店内換気、(4)店内消毒(ドアノブ・椅子・各種電子端末他)、(5)施術道具の消毒(ハサミ・ブラシ・カット&シャンプークロス等)、(6)一定間隔の確保、(7)間仕切りカーテン・シートの設置、(8)個室設置、(9)時短営業、(10)施術サービスの短縮化、(11)空気清浄機・除菌器等の導入等を実施している。

 従業員に関しては、(1)出勤時の検温、(2)手洗い・うがいの徹底、(3)マスクの常時着用、(4)持ち物などの消毒、(5)ゴム手袋やグローブの着用等を実施している。

 顧客に関しては、(1)来店時の検温、(2)手指消毒液の用意、(3)事前予約の徹底による来店人数管理、(4)事前予約者のみへの施術(飛び込み客除外)等を実施している。

 新型コロナウイルス感染症の影響に関しては、2020年よりは若干でも改善することを前提とし、ウィズコロナ時代に即したサロン経営が定着すると見られることから、2021年度の理美容市場規模は、事業者売上高ベースで2兆1052億円(前年度比106.9%)、このうち理容市場が6232億円(同105.8%)、美容市場が1兆4820億円(同107.3%)になると予測する。

 国内理美容市場は、少子高齢化進行と出生率低下などによる人口減少で、市場規模は縮小が続く見通しである。そのため、参入各社が自社のシェアの獲得に注力する構図に変化はないと考える。

[調査要綱]
調査期間:2021年1月~3月
調査対象:理美容チェーン、シェアサロン運営企業、理美容商社・卸、理美容化粧品・機器メーカー等
調査方法:同社専門研究員による直接面談(オンライン含)、電話・e-mailによるヒアリング、郵送アンケート調査、ならびに文献調査併用
[発刊日]3月18日(木)
[体裁]A4 427ページ
[小売価格]12万円(税別)

矢野経済研究所=https://www.yano.co.jp/


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