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富士経済、美容家電や健康家電の国内市場調査、2020年は新型コロナウイルス感染症の流行を受けた需要で好調

2021.02.15 14:37 更新

 総合マーケティングビジネスの富士経済は、インバウンド需要の大幅な減少による影響を受けながら、新型コロナウイルス感染症の流行に伴う外出自粛の影響を受けた“巣ごもり消費”や“おうち美容”などで好調な美容家電/雑貨、健康家電/雑貨の国内市場を調査した。その結果を「美容家電&健康家電マーケティングトレンドデータ 2020」にまとめた。トピックスとして、2020年市場見込(前年比)では、家庭用脱毛器が外出自粛を受けて脱毛エステサロンに通っていた層のニーズを取り込み340億円(53.8%増)となった。3D振動マシンは自宅で利用できるトレーニング・エクササイズ家電として購入が広がり114億円(35.7%増)に達した。美容家電/雑貨は“巣ごもり消費”や“おうち美容”の需要を受けて拡大2157億円(2.1%増)。健康家電/雑貨は1195億円(12.3%増)に達した。

 この調査では、美容家電/雑貨22品目、健康家電/雑貨17品目の市場について、現状を調査し、将来を予想した。また、インターネットサーベイにより、新型コロナウイルス感染症の感染拡大以降における消費者の美容や健康への意識、美容家電・健康家電への購入意識などを捉えた。

 家庭用脱毛器は、全身のムダ毛除去を訴求した電動タイプの商品を対象とする。光脱毛機器、脱毛機器、除毛機器に分類されるが、現状は光脱毛機器が市場の90%近くを占めている。近年、大手メーカーによる光脱毛機器の新商品投入や参入メーカーの増加により、多様なラインアップが展開されており、若年層の女性を中心に需要は増加し、市場は拡大が続いている。

 2019年は各メーカーが既存商品のモデルチェンジを行い市場が活性化したことや、脱毛エステサロンの利用者がサロンで脱毛しなかった部位を自宅で処理するために使用するケースが増えたことなどから、市場は引き続き拡大した。2020年は新型コロナウイルス感染症の流行による外出自粛を受けて、脱毛エステサロンに通っていた層のニーズを取り込み、高価格帯の光脱毛機器を中心に需要が増加していることから、市場は前年比53.8%増が見込まれる。2021年は各メーカーが前年に獲得したエントリー層に対し、より高品質、高単価な商品への買い替えを喚起するのに加え、積極的なプロモーション展開により新たなユーザー開拓に努めるとみられ、堅調な市場拡大が予想される。

 今後の商品展開としては、コードレス化や軽量化のような使用の手軽さの追求や、増加傾向にある若年層ユーザーがより身近に感じられるようなデザイン性のある商品が増加するとみられる。

 3D振動マシンは、振動するプレートの上に身体の全部、一部を乗せるなどしてフィットネスやトレーニング、ストレッチを訴求する商品を対象とする。2016年、2017年の各社からの商品投入により市場は本格化し、拡大を続けている。2019年は上位メーカーの新商品投入や積極的な販促により実績を伸ばし、市場は前年比18.3%増となった。

 2020年は新型コロナウイルス感染症の流行により、自宅で利用できるトレーニング・エクササイズ家電として需要が増加、また、政府による定額給付金を活用して購入するケースもみられ、市場は前年比35.7%増と大幅な拡大が見込まれる。2021年は前年の反動から市場はやや縮小するものの、今後、自宅でのトレーニングの広がりによる需要増加が期待される。従来のメインユーザーは40代~50代の中年層であったが、近年は20代~30代の購入が増加しているほか、シニア向けの商品投入やプロモーションに注力する企業もあり、ユーザー層の広がりが市場の伸びを後押しするとみられる。

 美容家電/雑貨はフェイスケアを中心にインバウンド需要の取り込み、また、健康家電/雑貨は健康意識の高まりや運動を習慣とする生活者の増加などを背景に、市場が堅調に拡大してきた。2020年は新型コロナウイルス感染症の流行による外出自粛に伴う“おうち美容”や運動不足解消などを目的とした需要を受けて、市場は拡大するとみられる。

 美容家電/雑貨は、2019年は新規ユーザーを取り込んだ家庭用脱毛器(光脱毛機器)や底堅い需要のあるヘアアイロンなどは好調だったものの、中国新EC法の成立によるソーシャルバイヤーの購入減少や訪日外国人観光客向けのインバウンド需要が一段落したことなどから、大幅に実績が縮小した品目もみられ、市場は縮小した。

 2020年は入国制限によりインバウンド需要がさらに落ち込むものの、外出自粛や美容サロンの営業自粛を受けて自宅で美容ケアを行う“おうち美容”が注目されており、脱毛エステサロンの代替として家庭用脱毛器や、マスク着用による肌荒れケアのためにスチーマーの需要が大幅に増えており、市場は前年比2.1%増が見込まれる。

 健康家電/雑貨は、2019年は健康志向の高まりや運動を習慣とする生活者の増加などによって、身体用EMS機器や3D振動マシンなどのフィットネス/トレーニング商品が堅調だったことや、フットマッサージャーやマッサージクッションなどのリラクゼーション/ストレッチ商品もマッサージ系を中心に伸びたことから、市場は拡大した。

 2020年は在宅時間の長時間化や緊急事態宣言の発出に伴うスポーツジムの一時休業などの影響でフィットネス/トレーニング商品の需要が増加し、特に3D振動マシンやフィットネスバイク、ランニング/ウォーキングマシン(トレッドミル)などは、大幅に伸びるとみられる。一方、リラクゼーション/ストレッチ商品は店舗の休業やイベントの開催縮小などにより、小幅な伸びにとどまるとみられる。

 美容家電を使用している20歳から69歳の1000名を対象に、新型コロナウイルス感染症流行後の美容や健康への意識、美容家電・健康家電への購入意識、また、美容サロンの利用動向などについて、インターネットサーベイを実施した。

 新型コロナウイルス感染症の感染拡大によって健康への意識が高まったとの回答が50%となっている。美容への意識が高まったとの回答は40%弱となっており、健康への意識がより高まっている。

 「感染拡大後に購入した」商品として、最も回答が多いのはヘアドライヤーであり、次いで美顔器と電動シェーバーとなっている。「購入を検討している」商品では、家庭用脱毛器、美顔器の回答が多い。また、上記表には入っていないがスチーマーも回答が多い。家庭用脱毛器は「拡大以前に購入した」の回答は少ないことから、新型コロナウイルス感染症拡大以降に関心が高まっているとみられる。

[調査方法]富士経済専門調査員による参入企業および関連企業・団体などへのヒアリングおよび関連文献調査、社内データベースを併用
[調査期間]2020年9月~11月

アンケート調査
[調査対象]20歳から69歳の女性・1000名(年齢層別に200サンプル×5セル)
[調査方法]インターネットサーベイ
[調査期間]2020年10月14日~10月15日

[体裁]A4判 329頁
[小売価格]
書籍版:15万円
書籍/PDF+データ版セット:18万円
ネットワークパッケージ版:30万円
(すべて税別)

富士経済=https://www.fuji-keizai.co.jp/


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