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矢野経済研究所、美白化粧品市場に関する調査、2019年度は前年度比98.9%の2610億円に

2020.10.29 12:23 更新

 矢野経済研究所は、国内の美白化粧品市場を調査し、製品カテゴリー別及び価格帯別の動向、参入企業動向、将来展望を明らかにした。その結果、2019年度の国内美白化粧品市場は前年度比98.9%の2610億円に達した。新型コロナウイルス感染拡大によるインバウンド需要減少と、外出自粛に伴う国内需要減少によって、美白化粧品市場は減少推移にあるとみられる。

 美白化粧品市場は、国内の景気回復やインバウンド(訪日外国人客)需要の高まりによって2015年以降順調に拡大してきた。2018年度は、大手化粧品メーカーからの新商品投入やインバウンド需要に強いブランドがラインアップを拡充したことにより、メーカー出荷金額ベースで前年度比103.9%の2640億円に拡大した。

 2019年度も、美白化粧品市場において約10年ぶりとなる美白有効成分を配合した化粧品と乳液が投入されるなど活発な動きが見られたことから市場拡大が期待されていたが、2020年に入って顕在化した新型コロナウイルス感染拡大で国内需要およびインバウンド需要が落ち込んだことによって、2019年度の美白化粧品市場規模はメーカー出荷金額ベースで前年度比98.9%の2610億円となった。

 欧米では「色白肌願望」がほぼないため、日本主導で繰り広げられてきた美白化粧品市場であるが、2010年代に入ると外資系メーカーの研究所が日本に開設され始め、研究開発が活発化した。外資系メーカーとして初めて、シャネルが9年かけて美白有効成分の開発に成功し、「TXC」が発売された。また、2013年にはカネボウ化粧品の白斑問題が大きな社会問題になった。

 2010年代後半になると、肌本来の美白力を高めるアプローチに注目が集まり、肌本来の美しさを求める動きが加速しており、2018年には約10年ぶりにポーラの美白有効成分「PCE-DP」が認可され、配合のローション&ミルクが発売された。

 新型コロナウイルスの影響によって、国内需要およびインバウンド(訪日外国人客)需要が低迷することによって、2020年度の美白化粧品市場は、メーカー出荷金額ベースで前年度比92.3%の2410億円を予測する。2021年度以降は新型コロナウイルスが沈静化して国内需要が回復し、また訪日観光客も徐々に増加することでインバウンド需要もゆるやかに回復していくとみられる。

[小売価格]12万円(税別)

矢野経済研究所=https://www.yano.co.jp/


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