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熊本・八代発「YATSUSHIRO TATAMIx」プロジェクト第一弾"鼓動する畳「TTM-V20」"を日本音響研究所監修のもと開発

2022.05.02 18:50 更新

 八代産い草・畳表の再興を目指す「八代産畳表認知向上・需要拡大推進協議会」は、畳の可能性をひらくことを目的に、これまでにない畳商品の開発を目指すオープンイノベーション型プロジェクト「YATSUSHIRO TATAMIx」に取り組んでいる。そして、同プロジェクトによる第一弾製品として“鼓動する畳「TTM-V20」”を、日本音響研究所監修のもと開発した。4月28日に行われた製品発表会では、第一弾製品の開発経緯について説明があった他、日本音響研究所の鈴木創所長が畳が振動するメカニズムについて解説した。

 「熊本県八代市は、い草の生産日本一を誇る。一方で生活環境の洋室化にともない、畳の需要は大きく減少している。この流れを食い止めるべく、八代産畳表認知向上・需要拡大推進協議会を発足し、畳の魅力や畳表の認知向上に努めている」と、八代産畳表認知向上・需要拡大推進協議会の尾崎行雄副会長が挨拶。「特に、若い世代へ畳の魅力を伝えるべく、畳の上でのリラックス姿勢やストレッチポーズなどヨガの姿勢を開発し、東京・渋谷109に広告を掲載した。また、任天堂Switchのゲームソフト『あつまれ どうぶつの森』とコラボレーションし、ゲーム内に『やつしろたたみ島』を創り、八代の畳表をPRしている」と、畳とはかけ離れていると思われるコンテンツを活用しながらPRしていくことで、八代の畳表の新たな魅力を発信しているのだと力説する。「畳表は、世界に誇れる伝統文化の一つであると考える。それだけに後世に伝えていくためにも、一人でも多くの人に八代の畳表を知ってもらう活動をこれからも行っていく」と、八代の畳表の認知拡大および普及に尽力していく考えを示した。

 次に、八代産畳表認知向上・需要拡大推進協議会 事務局の下埼純資次長がプロジェクト発足の経緯や第一弾製品の概要などについて発表した。「熊本県は、い草の栽培面積が全国で99%以上(農林水産省統計部 作物統計から)を誇る畳産地となっている。熊本県の中でも豊富な水・温暖な気候など、い草栽培に適した条件がそろっている八代地域は、国産畳表の約93%を生産しており、日本一のい草産地として日本の伝統文化である畳表を支えている」と、い草の栽培、畳表の生産日本一が熊本県八代地域なのだと紹介する。「しかし、近年は国産畳の需要減少や価格の低迷などが原因となって、い草の生産者、生産量ともに減少している」と、国産畳表の絶滅が危惧される状況に陥っていると嘆く。

 「そこで、八代産い草・畳表の再興、日本の伝統文化である畳表の保護・継承のために、民間企業・畳関連企業・生産者団体・行政機関が一体となった協議会『八代産畳表認知向上・需要拡大推進協議会』を令和元年に設立した」と、八代産い草・畳表の再興を目指すべく、協議会を発足したと説明する。「八代畳の認知を高めるため、2020年度には、畳の上でのリラックス姿勢やストレッチを100ポーズ開発した『YASTUSHIRO GORONE COLLECTION』や、任天堂Switchのゲームソフト『あつまれ どうぶつの森』内での『やつしろたたみ島』の作成・公開などの活動を実施した」と、八代畳の認知を高め、その良さを伝える活動を実施してきたと紹介する。

 「そして、現代のライフスタイルに合わせた畳や従来の枠にとどまらない未来の畳を提案していくため、昨年秋に『YASTUSHIRO TATAMIx』を発足した。このプロジェクト名には、畳という伝統文化にアイデアや技術をかけ合わせ(MIX)、変化(X=Transformation)を生み出し、新しい体験(X=Experience)を提供するという思いが込められている」と、畳商品の開発に挑戦するオープンイノベーション型プロジェクトを展開すると意気込む。「プロジェクト第一弾製品として、“鼓動する畳『TTM-V20』”を開発した。この製品は日本音響研究所に監修してもらっており、振動スピーカーを畳内部に6機搭載した。畳にごろ寝することで、音と振動を全身で感じることができる」と、振動体験が得られる畳を開発したとのこと。「TTMは畳=TATAMIの略称で、Vはvibrate=振動するの頭文字となっている。20は人間が音として感じることができる最低周波数が20Hzであり、振動と音の境界線を意味している」と、製品名の由来について教えてくれた。

 この後、日本音響研究所の鈴木創所長が畳が振動するメカニズムについて解説した。「八代産畳表認知向上・需要拡大推進協議会から畳を振動させるプロジェクトの話があった時、まず畳から出る音はどういうものが良いかを考え、6機のスピーカーを畳に埋め込むことにした」と、試行錯誤を繰り返しながら、「TTM-V20」を開発したのだと語る。「通常、人間は空気の振動を鼓膜で捉えて音を感じているが、『TTM-V20』では畳と接触した身体の部位から音の振動を感じることができる」とのこと。「部位によって感じやすい周波数が異なるため、その目的に合った音源を作ることでさまざまな活用の可能性を秘めていると感じている」と、畳の振動を身体で感じることができる製品なのだと力説する。「休憩所などでのリラックスするシーンだけでなく、イヤホンと連動させることで、迫力ある音楽や映像作品の鑑賞にも対応可能。複数枚を敷き詰める、畳らしい使い方をすることで、音楽イベントも全身で体感できるものになる」と、畳ならではの“ごろ寝文化”や“床座文化”と、振動を伝える機能が思いがけずマッチしているのではないかと述べていた。

 「想定される利用シーンとしては、温浴施設、クラブ・フェスなどのイベント、映像体験のほか、オフィス環境、睡眠導入ディバイスなどあらゆるシーンが想定される」と、下崎次長。「第一弾として、SUNDAY FUNDAYが運営するポップアップ銭湯『ひらく湯』とのコラボレーションが決定した。5月27日から29日に行われる愛知の人気フェスイベント『森、道、市場』へ出展する」と、今後の展望について発表。「『TTM-V20』を活用して商品・サービス開発に共に取り組むアライアンス先も募集する」と、積極的にコラボレーションしていきたい考えを示した。[PR]

八代産畳表認知向上・需要拡大推進協議会=https://yatsushiro-tatami.jp/


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