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パナソニックと花王 アタック、テーマソング「日々、織々」の楽曲製作の「Alexandros」川上洋平さんと「#センタク」プロジェクト対談

2022.02.16 19:16 更新

 パナソニックと、花王 アタックは、毎日の家事のひとつである洗濯を楽しみ、悦びを感じてほしいという思いから立ち上げた共同プロジェクト、“「#センタク」プロジェクト”を、昨年10月19日の「洗濯を楽しむ日」からスタートした。そして、このプロジェクトで楽曲制作という一翼を担うのが「Alexandros」。テーマソング「日々、織々」が完成し、作詞・作曲をつとめた川上洋平さんが出演する「#センタク」CMの新生活篇を、2月15日に公開した。また、「Alexandros」川上洋平さんと、パナソニック、花王アタックのコアメンバーが対談を行い、このプロジェクトの起点となったパーパス(存在意義・使命)などについて想いを語り合った。

 「プロジェクトスタートのきっかけは、3年前にパナソニックと花王アタック担当者が集まって実施したワークショップ。テーマは、未来の洗濯について考える。“そもそも洗濯って何でするんだろう?”“30年後の洗濯ってどうなっているんだろう?”など様々な課題について話し合った。その時に根詰めて議論し合ったことが、今回のプロジェクトの根幹になっていると思う」と、花王アタック 榊原氏がプロジェクト開始の経緯を説明する。「アタックが考える“清潔”とは、単に汚れを落とすだけ、菌を取り除くだけではなく、生活者の不安やストレスのようなものまで洗い流せる、それこそが本当の清潔ではないかという考えをブランドパーパス・信念にしている」とのこと。「合同ワークショップを経て、パナソニックも同じ想いを持っていることがわかり、両社でこの概念を広げていきたいというマインドが高まり、このプロジェクトが立ち上がった」と、合同ワークショップで情意統合した共通のパーパスが花王 アタックとパナソニックを引き寄せたのだと語っていた。

 パナソニック 木村氏は、「コロナ禍で洗濯事情は一変した。清潔・除菌に気をつける一方で洗濯の量や回数が増え、また在宅勤務の増加で今まで洗濯する機会の少なかった人が洗濯をするようになり、失敗や困りごとも増えている。それらがストレスになって、洗濯イコール面倒で苦痛で辛い家事というイメージになっているように思った。抗菌、除菌などに関してはすでにいろんなところで情報発信していて、コロナ禍で洗濯事情が一変している中で何ができるか、我々の存在意義、いま行動・発信すべきことを思考した。以前みたいに、清潔なシャツに袖を通す心地よさや、洗いたてのシーツに包まれる気持ちよさなど、洗濯に楽しさや悦びを感じてもらえるようなコミュニケーションをスタートさせるべきだと、両社で議論を重ねて決めた」と、洗濯事情が一変する中で、洗濯の楽しさや悦びをどのように伝えていくかに主眼を置くことにしたと語る。

 花王アタック 榊原氏も、「商品訴求を行う方向性も検討したが、今回の施策でパーパスをテーマに選んだ理由は、まずプロジェクトのスタートとして、より多くの人に我々の共通の思想を届けたかったから。商品訴求よりも、より多くの人に振り向いてもらえるのではないかと考えた」と、商品訴求ではなく、“洗濯の楽しさや悦び”をパーパスに掲げたのだと述べていた。

 「Alexandros」川上さんは、「最初この話を聞いたときに、『どんな商品なのか?商品てはないのか?それはどういうことなのか?』というところから始まり、資料等を読んでいくうちに、なるほどだと思った」と、初めは意外に思ったことも、主旨がわかってくると納得の方が強くなったという。「タイアップをやる時は、コンシュームされるものに乗っけていくものとしていつも曲を送り出していた。しかし、消費されていく商品を世に出すのではなく、商品の先にある『世の中をどうしていきたいか』『いま届けていきたいメッセージ』といった理念や思想をシェアしたいっていうプロジェクトだったことに気づいた。だから僕は、乗っかるわけではなくコンポーザー、つまり劇伴みたいな役割だと受け取った。そういったものを一緒に世に出していくのは今までになかったこと。だからこそ、一緒にひとつのアートをつくり出していくような、2社とバンドを組むような感覚で挑めそうだなと思ったので、すごくそこは面白いなと感じた」と、これまでとは違ったアプローチで、このプロジェクトを盛り上げていくと決意を語る。

 パナソニック 木村氏は、「生活者の琴線に触れて、気持ちにしっかり響いていくプロモーションを考えていたので、今回は単純にタイアップにしたくなかった。このプロジェクトの背景や想いをきちんと受け取ってもらって、自分達なりに咀嚼し、それならばこういう曲をつくりたい、こういうこともできるんじゃないかというアイデアまでいってもらえるようにしたかった」とのこと。「だからこそ、コンポーザーとしての一翼も担える、プロジェクトメンバーになってもらえるアーティストと組みたかった。すごくハードルの高いオーダーをしていると思っていたが、一過性で終わらないプロジェクトなので、妥協はしたくなかった」と、単なるコラボやタイアップではない、パーパスに共鳴しスタートしたプロジェクトなのだと強調していた。

 「#センタク」プロジェクトのテーマソング「日々、織々」。制作過程について「Alexandros」川上さんは、「メンバー満場一致で、この曲の雰囲気って最初から、こういう感じ、こういうメロディーだよねっていうのがなんとなくあった。あまり明る過ぎない、もちろん暗過ぎないというか、すごく平坦なというか、悪く言うと淡々としているような感じ。でもそれが心の感情の一番の拠り所なのかなと思う。無理やり明るくしたり、無理やりロマンチックにしたりするよりも、もう少し淡々としたような。コードが変わらない、サビにいっても、あまりサビだっていう感じにしないほうがいいのではないかというのは、何となくあった」と、テーマソングを製作する上でのイメージを熱弁する。「洗濯だから清潔っていうことで爽やかさを想像すると思う。しかしそこに、清潔になろうとするその過程みたいなものを描けたらいいと感じた。その過程とは、もしかしたら少し毒っ気があるものだったりもするかもしれない。そこをくぐり抜けて、そこから脱して、明日に行きたいっていう、自分からの脱皮みたいなものを含めたりする時は、もう少し熱くなったりとかするメロディーも垣間見えたりした方がいいと思った。また、このプロジェクトの理念や思想を受け取って、噛み砕いていく。自分の中から自然に出てきたものは誠実なものだと思うし、嘘がないと感じている。今回、そういうオーダーをしてもらい、有難かった」と、洗濯に対する想いを楽曲に重ねていく感情を説明してくれた。

 パナソニック 木村氏は、「楽曲制作に関して、2つ感動したことがあった」とのこと。「ひとつはデモを受け取った時に、添えてもらった手紙にものすごく感動した。僕たちはどういう思いでこの曲を作ったかという曲の意図と、聴く人が少しでもポジティブになるように、口ずさんでもらえるようにという、真摯で誠実な想いが綴られていて、最後にご査収くださいって書かれてあったのだが、手紙を添えてもらうこと自体が初めてだったので、とても感動した」と、楽曲への想いを手紙に添えてもらったことに感動している様子。

 「もうひとつは、CM撮影時に『洗濯は今日までの自分を洗い流して、明日また生まれ変わる尊い行為だと思う』と話していたのが印象的だった。洗濯は『未来への準備』『清潔に洗い上げるだけじゃなくて、気持ちまでも動かせる行為』だと、改めて気づきと発見をもらった。もしかしたら、曲制作のために何度か洗濯をしたのではと思った。そう思うくらい、このプロジェクトの想いを受け取って、自分なりに咀嚼して、曲に反映してくれたのではないかと、私だけでなく洗濯機の開発担当者もすごく感じ取っていた。このプロジェクトにとても寄り添ってくれているという感覚があった」と、川上さんの想いが伝わる楽曲に仕上がっていると感想を述べていた。

 「Alexandros」川上さんは、「僕は商品を使う側の人間なので、その目線に立って、気づいたことを伝えることはできると思った。僕が感じ取ったものだったり、もしくは関係ないよねという部分もあるのだが、それはもしかしたら、聴いてくれる人々の生活に結びつくようなキーワードになるのではないかなと思った。そこは聴く人がどう聴くかという『選択』の部分だと思う。あまり明かさずとも、わかってもらえるのではないかと思っている」と、聴く人の生活に響いてもらえる楽曲であってほしいとの想いも付け加えていた。

 花王アタック 榊原氏は、「驚いたのは、企画を伝えただけで、ここまで我々の意思を汲み取ってくれていた点。実現したかった以上のことを、『Alexandros』に実現してもらった。『白いシャツ』という歌詞だが、アタックも30年近く白いシャツをCMの題材にしてきた。意識したのかなと思った」と、楽曲の歌詞についての感想を語る。

 「Alexandros」川上さんは、「僕は、歌詞を書く時は、無意識な状態を大事にしていて、意識して書かないようにしてる。例えば、『白いシャツの中をくぐって』は、もうそのまま出てきた。だから、これ変えようかなとか思っていた部分でもあるのだが、歌い終わって聴いたら『白いシャツの中をくぐって』いいなと思って、そのままにした。だからこの歌詞も無意識の状態で出てきた言葉でデモのまま。ちなみに僕は『黄身のないオムライス』が一番気に入っている」と、歌詞に込めた想いを語ってくれた。

 パナソニック 木村氏は、「『白いシャツの中をくぐって』の『くぐって』にワクワクした。今日どんな1日になるのか、どんな楽しいことが待っているのか。それが『Alexandros』色で表現されていて素敵だなと思った」と、感想を述べていた。

 「Alexandros」川上さんは、「プロジェクトのキーカラー『ライム色』も歌詞に出てくるのだが、これも無意識」とのこと。「『君のライム色を拭って』は『黄身のないオムライス』に対して、ちょっと韻を踏むぐらいの感じの単語がないかなって考えて、『ライム色』が一番よかった」と、歌詞に色を使った背景について説明する。

 「『涙を拭う』も候補としてあったが、『ライム色を拭う』とした方が、それが何を意味するのか、聴く人が色々と想像できる。『ライム色』ってすごく絶妙な色だと思うので、君の心を奪うのか、もしくは悲しみを拭い去ってあげるのか、どちらとも捉えられるような。そこはぼやかしの部分でもある。パーパスって、出過ぎるとよくないと思うし、特に曲はそうなのだと思っている」と、聴き手に想像させることで、楽曲が膨らんでいくことに期待していた。

 パナソニック 木村氏は、「楽曲とシンクロしたメッセージ性の強い、いいCMに仕上がったと思っている。商品訴求がないCMをつくるのも久しぶりだった」と、CMの出来栄えについて紹介する。

 「Alexandros」川上さんは、「CMであってCMじゃないと思った。映像が流れた時に『あっ』て気づかされる瞬間だったり、話しかけてもらえるような瞬間だったり。その心地よさを感じてもらえるのではないかなと思っている」と、CMを観た感想について述べていた。

 「テーマソングのタイトルは『日々、織々』。プレスの『折る』ではなく、編む方の『織る』にした背景には、パナソニックさんと花王さんの2社とバンドを組むような感覚で一緒に曲を作ってきた想いがある。だから編む方の糸を紡いでいく字面の『織』にした。プロジェクトの絆も織っているという意味もある」と「Alexandros」川上さん。

 花王アタック 榊原氏は、「プロジェクトはまだ始まったばかり。パーパスというのは、一過性では伝わらないので、中長期に続けていきたい。その上で、私たちはモノをつくり届ける会社なので、いずれはモノの面でも新たなニュースを出していって、両社で洗濯や清潔をアップデートしていけたらと思っている。また、共感してくれる人や、さらにアップデートできるような人々がいれば、私たちだけでなく、4社、5社と、どんどん広がっていくようなプロジェクトにしたいと思っている」と、「センタク」プロジェクトをさらに発展させていきたいと意気込んだ。

 パナソニック 木村氏は、「当社が普段の広告で訴求している『液体洗剤・柔軟剤自動投入』機能、洗剤投入から乾燥まで全自動でできる洗濯機の『便利・快適』機能、アタックZEROも訴求している『清潔』に洗い上げる当社の『温水スゴ落ち泡洗浄』機能への価値観などは、一度高いレベルを知ると、それ以前に戻すのは難しい。だからこそ、この活動は中長期的に行う必要がある。今後はサスティナビリティやエシカルなども取り入れていきたい。たとえば、服をもっと大切に長く着られるように、洗濯機も日々改良を重ねているので、そういった要素も加えながら進化していければと思っている」と、環境などの社会課題についても考えるプロジェクトにしていきたいとアピールした。

 「Alexandros」川上さんは、「とても普遍的なことを改めて気づかせてもらえるプロジェクトだと思う。『洗濯に悦びを』というのが、まさに『あ、そうだね、悦びを見いだせるよね、洗濯って』と感じさせてくれた。さっきもいったが、洗濯だけじゃなくて、ご飯を食べるとか人と会話をするとか、そういったことも当たり前のことじゃなくて、すごく素敵な、尊いことだということを、このプロジェクトは気づかせてくれると思う。実際に僕もそうだった。だからこそ、これが、色々なことを気づかせてくれる、ひとつのスタートになったらいい」と、プロジェクトに携わることで、新たな発見を感じることができたと述べていた。

 「#センタク」プロジェクトは、コロナ禍で家庭の洗濯事情も一変。洗濯回数や洗濯量が増え、洗濯って、面倒で、大変で、ストレスで、時に失敗して、疲れるといった声がたくさん聞こえてくるようになった。“洗濯は「今日までの自分を洗い流して、明日また生まれ変わる」尊い選択(センタク)”。洗濯は自分のため、家族のため、出会う誰かのためでもあったりする。「ただしいセンタク」、「あたらしいセンタク」、「しんじられるセンタク」など洗濯に関する役立ち情報を届けて、こういう時期だからこそ、日々追われる家事のひとつである洗濯において、洗濯の楽しみや悦びを感じて欲しいという想いから、パーパスブランディングを目的に、昨年10月19日「洗濯を楽しむ日」にスタートした。プロジェクトは、電機メーカーのパナソニック、洗濯用洗剤の花王アタックとともに、人気ロックバンド「Alexandros」と進行していく考え。

「#センタク」プロジェクト=https://panasonic.jp/wash/sentaku.html


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