野菜の栄養素を無駄にしない下処理術 ~玉ねぎ編~

野菜には様々な栄養素が含まれていますが、料理の前に何気なく行っている下処理によって、大事な栄養素が失われてしまうことがあるそうです。例えば、サラダやカルパッチョなど生で玉ねぎを食べる際には、薄くスライスした後に水に浸す「水さらし」をする人は多いのではないでしょうか。これは、玉ねぎの辛み成分であるアリシンを取り除くためですが、同時にビタミンCやカリウムなどの栄養素も流れ出てしまうとのこと。

そこで、栄養素を無駄にしない玉ねぎの下処理として、今回おすすめしたいのが、水ではなく空気にさらす方法です。辛み成分のアリシンは、揮発性を持つ成分でもあり、水にさらさずに空気にさらすだけでもある程度の辛みの軽減が可能です。その証拠に、誰しも一度は玉ねぎを切った後に涙や鼻水が出た経験があると思います。それは、アリシンが揮発することで目や鼻の粘膜に触れて、刺激を与えていたためです。

また、アリシンの揮発性をより高めるために、切り方にも工夫してみましょう。玉ねぎの繊維を断ち切るように、繊維に沿って垂直に切り、細胞を壊すことでアリシンが流出しやすくなります。こうして切った玉ねぎを平らに並べて、10分~15分ほど空気にさらすと、アリシンの揮発性を高めることができるそうです。

ここまで、アリシンを取り除く方法についてみてきましたが、実は美や健康のためにアリシンは良い働きをしてくれています。アリシンはビタミンB1の吸収率向上に寄与するため、糖質がエネルギーに変換されやすくなり、糖化予防や疲労回復をもたらします。また、アリシンとビタミンB1が結合し「アリチアミン」という成分になることでより長く血液中にとどまることができ、長時間にわたって作用が続くと考えられています。

その他に、アリシンにはコレステロールの増加を抑え、血液をサラサラにする作用もあるため、辛味が苦手でない人はアリシンを取り除きすぎないことも大切です。この点でも、玉ねぎを空気にさらす下処理方法は、水さらしよりも適度にアリシンを取り除くことができるので、ビタミンやミネラルなどの流出を防ぐとともに、アリシンの摂取を維持しながら、生の玉ねぎをおいしく食べることができるそうです。(監修:健康管理士一般指導員)


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