運動・トレーニング

カーブスジャパン、東北大学加齢医学研究所との共同研究から30分のサーキットトレーニングが認知機能(抑制能力)と活力の向上に

2020.08.06 19:47 更新

 女性だけの30分健康体操教室「カーブス」など運動施設を運営するカーブスジャパンは、東北大学加齢医学研究所と共同で、サーキットトレーニングが認知機能に及ぼす即時的な効果について検証をしてきた。今回、その結果となる検証データの発表を8月5日にオンライン形式で実施した。今回の共同発表では、東北大学加齢医学研究所 教授 川島隆太先生と東北大学加齢医学研究所 准教授 野内類先生が、30分のサーキットトレーニングを1回実施することで、中・高年期女性の認知機能(抑制能力)と活力が向上することが検証されたことについて、データを交えながら講演した。

 わが国の認知症高齢者の数は2012年時点で約462万人、65歳以上の約7人に1人が認知症であると推計され、2025年には730万人まで増加し、65歳以上の約5人に1人が認知症を発症すると推定されている。超高齢社会に突入した日本において、今後も認知症を有する高齢者が増え続けることは想像に難くなく、身近な疾患となりつつある状況下において、認知症に対する関心は高まっている。また、コロナ禍によって、以前に比べてストレスがたまり感情的になったり、落ち込みがちな日常の中で、人間関係を良好に保ち、前向きな気分でいることはニューノーマル時代の今、大変重要なことと考えられる。そこで、カーブスジャパンでは、東北大学加齢医学研究所と共同で、サーキットトレーニングが認知機能に及ぼす即時的な効果について検証をしてきたとのこと。その結果となる検証データの発表を行った。

 「今回の共同研究の結果、30分のサーキットトレーニングによって身体的機能の向上のみならず、認知機能まで良くなることがわかった」と、東北大学加齢医学研究所 教授 川島隆太先生が挨拶。「新型コロナウイルス感染症の拡大で、自宅に籠ってしまう傾向にあり、特に高齢者は認知機能を低下させる恐れがある。それだけに、週に1回でも外で運動することで認知機能を改善することができるという結果は、認知症の予防などに効果的であると推測される」と、コロナ禍の中でも運動を行うことで認知症予防につながる可能性があると力説する。「1度だけのアクティビティだけでも効果が得られることが明らかとなっているだけに、運動を行うことをぜひ習慣にしてほしい」と、軽い運動で問題ないということなので、積極的に身体を動かすようにしてほしいと語っていた。

 東北大学加齢医学研究所 准教授 野内類先生は、具体的な研究結果について発表した。「認知機能は、加齢と共に低下。ポジティブ感情は40代から60代まで低下する」と、加齢による認知力と感情の変化について言及。「運動介入は、中高年者の認知力と感情状態を向上させ、有酸素・筋力トレーニングを組み合わせたサーキット運動がもっとも効果的であることがわかっている」と、運動が認知力や感情の向上にプラスになるとのこと。「サーキット運動を4週間(12回)実施すると、高齢者の抑制や記憶などの認知力が向上した」と、これまでの研究で、長期的なサーキット運動でより効果がみられることもわかっているのだという。「そして今回、1回の運動で認知力や感情が即時的に変化するかをみる即時効果と、長期間の運動で認知力や感情の向上をみる長期効果から、認知機能の向上の基礎メカニズムが検証できると考え、検討することにした」と、サーキット運動が中高年女性の認知力と感情状態へ及ぼす即時効果があるかどうかについて検証することにしたという。

 「まず、32名の健康な中年女性と32名の高齢者女性をサーキット運動群と待機群に割り振った。サーキット運動群および待機群には介入前と介入後に認知機能アンケートを行った。その結果、待機群に比べて、サーキット運動群は、中年・高齢期ともに抑制能力・活力が向上した。以上の結果から、サーキット運動は、日々の生活の中で、パフォーマンスを高めたり、リフレッシュするための強力なツールとなることが示唆された」と、サーキット運動を1回するだけで、中高年女性の抑制能力と活力が向上したとのこと。「今後の検討課題としては、1回の運動の効果がどれくらい持続するのか。日常的な行動(自動車運転など)に影響するかどうかの検証も行っていきたい」と、さらなる研究を行っていきたい考えを示した。

 次に、カーブスジャパンホールディングス社長でカーブスジャパンの増本岳会長が、同社が行っている共同研究などについて紹介した。「当社は女性だけの30分健康体操教室を運営。店舗数は2019店舗を展開し、会員数は74万9000名に達している(5月末現在)」と、多くの女性に支持を得られているのだと胸を張る。「今まで運動とは無縁の50歳以上の女性が中心で、始めやすい、続けやすいように、女性だけで30分のみの運動というコンセプトが評価されている。また、米国・日本の専門研究機関で科学的な効果が証明されている」と、画期的なエクササイズ・プログラムを提供しているのだと説明した。「当社が導入するエクササイズ・プログラムは筋力トレーニング+有酸素運動+ストレッチからなる30分のワークアウトになっている」と、筋肉トレーニングと有酸素運動を繰り返して2週行い、最後にストレッチで終了となるプログラムなのだと力説する。「このワークアウトを行うことで、健康的で無理のないダイエットが叶うだけでなく、生活習慣病や介護予防、認知症といった健康問題の予防・改善が期待できるエクササイズとなっている」と、エビデンスに基づいたエクササイズ・プログラムなのだと教えてくれた。

 「この30分ワークアウトが健康問題の予防・改善につながるという点を実証するべく、共同研究を行っている。国立健康・栄養研究所との共同研究では、サーキット式コンバインドトレーニングの身体諸機能に与える影響を検討した結果、メタボ対策に有効で、健康的なダイエットを実現することが明らかとなった。また介護予防(転倒リスク軽減)も期待できることがわかった」とのこと。「また、日本人中高齢女性において、サーキットトレーニングを行う頻度が高いほど、2型糖尿病の予防効果が高いことも明らかとなった」と、サーキットトレーニングは糖尿病の一次予防手段である可能性が高いと述べていた。「東北大学加齢医学研究所との共同研究では、4週間のサーキットトレーニングによって、高齢者の広範囲な認知機能を改善することが明らかとなった」と、実行機能、エピソード記憶、処理速度の向上がみられたという。「東京都健康長寿医療センター研究所との共同研究では、日常の身体活動量を増加させたり、心肺機能を向上させることもわかった」と、平均歩数が有意な増加を示したり、6分間歩行が有意な増加を示したのだと紹介した。「筑波大学大学院久野研究室との共同研究では、有酸素運動と比べて、筋肉量や筋肉が増加し、皮下脂肪量の減少につながることが明らかになった」と、長期間継続することで、約3~9年間分の加齢による筋量の減少を予防し、要介護の原因になるサルコペニアを防ぐことがわかったのだと話していた。「こうした共同研究を通じて、地域密着の健康インフラとして、今後も地域の健康を支えていく」と、人々の健康を支える存在であり続けたいとアピールした。

カーブスジャパン=https://www.curves.co.jp/


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