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東京・上野を舞台にしたクラシック音楽の祭典「東京・春・音楽祭2020」の概要を発表、国内外一流アーティストによるオペラ・オーケストラ・室内楽など200を超える公演を披露

2019.10.28 19:42 更新

 東京・春・音楽祭実行委員会は、桜咲く春の上野を舞台にした国内最大級のクラシック音楽の祭典「東京・春・音楽祭2020」を、3月13日から4月18日の5週間超にわたり開催する。10月28日に行われた概要発表会では、16回目の開催を迎える今回の公演内容について紹介した他、文化の集積地・上野公園の東京文化会館や各美術館・博物館などの施設を拠点にした公演も多数上演することなどを説明した。

 「『東京・春・音楽祭』では、毎年新しいものに取り組みながら開催してきた。そして、この先の10年に向けて、新たな企画を取り入れながら発展させてきた」と、東京・春・音楽祭実行委員会の鈴木幸一実行委員長が挨拶。「昨年から始まった子どものためのワーグナーでは、『トリスタンとイゾルデ』を上演。こうした作品に熱中してくれる子どもたちを増やしていくことも必要と考え開催する」と、子どもたちを対象にしたイベントにも今まで以上に力を入れていくという。「また、今年も参加してくれる読売日本交響楽団との連携も図りながら、オペラなどにも積極的にチャレンジしていく」と、様々な人々の力を借りながら、音楽祭を盛り上げていくと意気込んだ。「音楽祭では、世界各国から著名な演奏家や音楽家が集結する。こうした人々との触れ合いも楽しめる『東京・春・音楽祭2020』に多くの人々が集うことを願っている」と、多くの人々に音楽に触れる機会を提供していくと語っていた。

 次に、上野の山文化ゾーン連絡協議会の会長で、東京国立博物館の銭谷眞美館長が挨拶した。「上野には多くの文化施設が集積している。そこで、地元の人々や観光協会の人々と連携を図るべく、上野の山文化ゾーンを立ち上げた。毎年秋には、上野の山文化フェスティバルを行い、多くの評価を得られるまでに至った」と、東京・上野の発信を行っているのだという。「そして、春は音楽ホールだけでなく、美術館や博物館などを利用し『東京・春・音楽祭』が開催されていることから、春、秋と上野の魅力を発信する機会を得ることができたと思っている」と、春の音楽祭、秋のフェスティバルが上野に定着しつつある二大イベントになっているとのこと。「東京国立博物館では、これまでバッハのシリーズを取り上げてきた。今回もバッハの催しを予定している」と、金曜、土曜日の夜間営業を利用し、無料のコンサートを実施するなど計画しているという。「今回もぜひみんなと共に音楽を楽しみたい」と、音楽を中心とした文化の祭典を楽しんでほしいとアピールした。

 上野観光連盟の二木忠男会長が挨拶した。「『東京・春・音楽祭2020』が開催される来年は、東京オリンピック・パラリンピックが開催される。海外から多くの人が東京を訪れることが予想されることから、音楽ホール、美術館、博物館などが集積する上野を文化交流の場としていくことが必要ではないかと感じている」と、上野は世界中の人々と文化交流を行う拠点にふさわしい場所であると訴える。「来年、JR上野駅公園口の横断歩道をなくし、上野公園を回遊しやすくしようとしている。音楽祭では、噴水広場で誰でも指揮者になれる企画なども行っているため、より多くの人々に参加してもらえるのではないかと考えている」と、上野公園を回遊しやすくすることで、音楽祭のイベントもさらに楽しめるようになるのではないかと説明する。「さらに、上野ウェルカムパスポートも発行し、各施設を回りやすくするなどの提案も行っている」と、観光連盟ならではの企画も音楽祭には盛り込まれていると強調する。「音楽祭の開催中は、街にピンクの旗がなびき、華やかな雰囲気となる。華やいだ上野を世界中の人々に発信できるように音楽祭を盛り上げたい」と、音楽祭を通じて、上野を世界にアピールしたいと述べていた。

 読売日本交響楽団の津村浩常任理事・事務局長は、「これまでワーグナーなどドイツオペラを演奏する機会が多かったが、今回プッチーニのイタリアオペラに携わることができてうれしく思う」と、プッチーニは蝶々夫人とトゥーランドットしか演奏したことがなかったのだという。「レベルの高い歌手にも参加してもらえるので、このシリーズが楽団のさらなる向上につながればと考えている」と、プッチーニのシリーズが続くように頑張っていくと意気込んでいた。

 そして、東京・春・音楽祭実行委員会の芦田尚子事務局長がプログラムの内容について説明した。「2020年は、3月13日から4月18日の5週間にわたり開催する」と、通常よりも1週間長く公演するのだという。「今年も200を超える公演を予定している」と、充実したラインアップで音楽祭を盛り上げていくと紹介する。「見どころ、聴きどころとしては、リッカルド・ムーティ氏の指揮によるヴェルディ『マクベス』で開幕。ムーティ氏が若い音楽家にオペラ演奏の奥義を伝授するイタリア・オペラ・アカデミー in 東京の一環として行われる」とのこと。「東京春祭ワーグナー・シリーズは、『トリスタンとイゾルデ』を上演する。東京春祭プッチーニ・シリーズは、読売日本交響楽団との新シリーズで、『外套』『修道女アンジェリカ』『ジャンニ・スキッキ』の三部作でスタートする」と、新しい試みについて紹介した。「また、ベートーヴェン生誕250年にあたることから、東京春祭合唱の芸術シリーズでは、晩年の大作『ミサ・ソレムニス』を取り上げる。さらに、『ベートーヴェンとウィーン』をテーマに掲げ東京春祭マラソン・コンサートや、エリーザベト・レオンスカヤ氏が後期3大ピアノ・ソナタを弾くリサイタルなどを届ける」と、名曲をセレクトして披露するという。

 「東京春祭ミュージアム・コンサートでは、普段のコンサートではあまり聴くことのできない音楽・楽器に接する好機を提供する他、昨年から始まった子どものためのワーグナーでは、バイロイト音楽祭と提携した公演として、親しみやすくアレンジした『トリスタンとイゾルデ』を上演。子どものための絵本と音楽の会や音楽ワークショップ、公開リハーサルなど、様々な年齢を対象にクラシック音楽の魅力を伝える」と、上野公園内の美術館や博物館でのコンサートや子どもと楽しむ音楽を提案するという。

東京・春・音楽祭=http://www.tokyo-harusai.com/


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