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文化庁、羽田空港で「メディア芸術×文化資源 分散型ミュージアム」の展開を開始、「江戸図屏風」と「江戸橋広小路模型」をモチーフとしたAR作品を公開

2019.09.06 14:15 更新

 文化庁は、新事業「空港等におけるメディア芸術日本文化発信事業」のプロジェクトとして国内空港など10ヵ所程度で展開する「メディア芸術×文化資源 分散型ミュージアム」を開催している。9月11日からは、新千歳空港に続き、羽田空港国際線ターミナル5Fはねだ日本橋付近において、「江戸図屏風」「江戸橋広小路模型」をモチーフとしたAR作品「屏風から家光を探せ、からの、取り出す江戸時代」を公開する。

 「メディア芸術×文化資源 分散型ミュージアム」は、日本各地域の土壌が育んだ豊かな文化資源をアーティスト・クリエイターたちが、その魅力を新たな視点で表現し、各地域の玄関口である空港などで展示するプロジェクト。展示されたメディア芸術作品をきっかけに、訪日観光客を日本文化の新しい魅力に出会う旅へと促すとのこと。

 今回、東京国際空港ターミナルと国立歴史民俗博物館のコラボレーション展示イベント「羽田×歴博 Think Japan 日本の魅力を、考える。」と、「メディア芸術×文化資源 分散型ミュージアム」が連携。国立歴史民俗博物館が所蔵している「江戸図屏風」と「江戸橋広小路模型」をモチーフに、開発ユニット AR三兄弟が、AR(Augmented Reality:拡張現実)技術を用いた作品「屏風から家光を探せ、からの、取り出す江戸時代」を制作。羽田空港国際線ターミナル5Fはねだ日本橋付近に、AR体験用端末を用いて同作品を楽しめるコーナーを設置する。

 AR作品のモチーフとなった「江戸図屏風」は、江戸時代初期の江戸市街地および近郊の景観を画題として描かれた六曲一双の屏風とのこと。成立期江戸の景観を描いた数少ない史料のひとつで、江戸幕府第三代将軍徳川家光の事蹟を描き込んであるなど、遊び心が散りばめられている。「江戸橋広小路模型」もまた、国立歴史民俗博物館が所蔵する巨大なジオラマで、歴史的な考証を踏まえた立体展示は、国立歴史博物館内に訪れた来訪者をもれなく納得させる迫力があるという。

 制作を手掛けたAR三兄弟(長男:川田十夢氏/次男:高木伸二氏/三男:弘田月彦氏)は、作品に込めた想いについて、「訪れた国の歴史や文化をまるごと把握して、自国へ持ち帰りたい。それは万国共通の観光客の願望ではないだろうか。とはいえ、時間は限られている。めぼしい観光名所を巡るだけで、タイムリミットが来てしまう。そこで我々は考えた。歴史の専門家である学芸員にとって、文化資源はどう見えているのか。経験を重ねたうえで初めて明らかとなる学術的な根拠を、一瞬にして空港利用客に理解して持ち帰ってもらえるような仕組みを開発できたら、夢のようではないか。これが、この企画の骨格となった思いである」とコメントしている。

 「今回のために、国立歴史民俗博物館が所蔵している『江戸橋広小路模型』を最新技術を駆使して精密にスキャン。それをARの技術を使って楽しめるものに拡張した。体験できるアプリケーションは、『江戸図屏風』から切り取られた9枚の絵の中に隠れた徳川家光を探し出すというゲーム。クリアすることで、江戸時代をまるごと取り出せる特殊な機能を体験できる。国立歴史民俗博物館に展示されている巨大な『江戸橋広小路模型』を、いかに忠実にデジタルデータとして取り込むか。それが今回のプロジェクトの大きな課題だった。現場検証に3日間、撮影に5日間、3Dモデル制作に14日間、合計22日間をかけて『取り出す江戸時代』に相当する部分を開発した。羽田空港国際線ターミナル5Fにかかる『はねだ日本橋』を、いわば歴史にかかる架け橋として拡張しようとする試みだ。これをきっかけに、歴史まるごと日本に興味をもってもらえたら。貴重な実物が展示されている国立歴史民俗博物館にもぜひ足を運んでほしい」と、作品の概要について解説してくれた。

 このAR作品「屏風から家光を探せ、からの、取り出す江戸時代」を楽しめるコーナーを、9月11日から27日まで、羽田空港国際線ターミナル5Fはねだ日本橋付近に展開する。設置してある「江戸図屏風」にAR用端末をかざして、絵に潜む徳川家光を見つけると、画面に江戸時代の風景が飛び出すとのこと。最新のAR技術を楽しんでほしいとしている。

[羽田空港開催概要]
日時:9月11日(水)~9月27日(金)
   作品体験コーナーは11:30~18:30
場所:羽田空港国際線ターミナル5Fはねだ日本橋付近
アーティスト:AR三兄弟
協力:東京国際空港ターミナル、国立歴史民俗博物館
主催:文化庁「令和元年度空港等におけるメディア芸術の日本文化発信事業」

メディア芸術×文化資源 分散型ミュージアム 公式サイト=https://jmadm.jp/


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