その他ニュース

インフォコム、健康経営サポートサービス「WELSA」を提供、健診結果やストレスチェック等から従業員の健康リスクを分析・予測して企業の生産性向上を支援

2020.01.24 19:04 更新

 インフォコムは、雇用する従業員の健康診断やストレスチェックの結果を一元管理し、健康リスクや生活習慣病などの分析・予測まで可能となるクラウドサービス「WELSA(ウェルサ)」の提供を3月から開始する。1月23日に行われた発表会では、「ウェルサ」を提供するに至った背景や健康経営の推進によって期待される効果などを紹介した他、「ウェルサ」の具体的なサービス内容や他のサービスとは異なる部分について説明した。

 「当社は、ICTの進化を通じて社会のイノベーションに貢献することを理念に掲げており、ITを用いた健康・安全・便利の提供や楽しいひとときの提供を事業領域にビジネスを展開している」と、インフォコムの竹原教博社長が挨拶。「当社が行ってきた健康にかかわる取り組みとしては、メンタルヘルスのケアや長時間労働の削減、有給休暇取得の推奨など、従業員の健康管理に関する取り組みを進めてきた」と紹介。「その一方で、フィジカルに関する疾病リスクが複数件発生した」と、従業員が通勤途上で倒れて救急搬送されたり、会議で説明していた従業員が体調不良で倒れて救急車で病院に搬送したことがあったという。「そこで、過去3年間の健診データを確認。健診項目の一部において“D”と判定された従業員の割合が3倍に増加しており、経営の課題改善に至っていないことがわかった」と、従業員の健康管理に取り組んできたつもりが実は改善していない状況だったと説明する。

 「この反省を踏まえて、ウェアラブルウォッチをグループ全従業員に配布し、自身の健康状態について知ってもらうことを行った。また、健康支援につながるイベントを定期的に実施。11月~12月実施の『ダイエットチャレンジ』では、参加者の体重が1ヵ月間で平均1.37kg減少した」と、従業員の健康管理をより円滑に、導入しやすいものを積極的に行ってきたという。「このほかにも、鍼灸師のオフィス巡回や施術の実施。野菜不足を補うスムージーの販売なども行っている」と、従業員の健康改善につながることは何でも導入しているとのこと。

 「健康関連のセミナーの開催や専門家による指導の他、肩こり改善ストレッチの設置、足湯の設置も行った」と、オフィスにいながらにして、身体をケアできるようにすることで、健康管理を推進していると教えてくれた。「当社が直面したこうした課題は、他の企業も同様に抱えている問題であると考え、企業の健康改善を促すサポートツールを今回ローンチすることにした」と、同社が行ってきた取り組みを横展開することで、従業員の健康管理に対してどのように取り組めばよいかと考える企業をサポートしていきたいと訴えた。

 では、企業の健康経営に関する取り組みはどのようになっているのだろうか。東北大学大学院 医学系研究科 公衆衛生看護学分野(東京大学 未来ビジョン研究センター データヘルス研究ユニット 客員教授)の津野陽子先生が、現状について語ってくれた。「健康経営は、この20年ほどの間に欧米諸国で普及した、企業経営と医療・健康問題の関連を指す。医療・健康問題を単なる『コスト』と捉えるのではなく、『人的資本』への『投資』と考える傾向に変わっていった」と、健康と生産性を同時にマネジメントする健康経営に取り組む機運は欧米から広がっていったとのこと。「我が国においては、経済産業省と厚生労働省が連携し、健康経営優良法人を表彰するなど、健康経営とデータヘルスを連携する形で、医療費の適正化や従業員の健康増進、企業価値向上などを図っている」と、医療費適正化に向けて経産省と厚労省が連携していると教えてくれた。「そして、健康経営推進のために、働き方改革とは一体として取り組んでいくべき必要がある」とのこと。「各組織の特性によって取り組むべき内容は異なる。有力なエビデンスを持ってPDCAサイクルを回していくことが求められる」と、未病の状態も含めて従業員の健康と生産性のあり方を追求し、健診データ等に基づく集団の健康リスク評価を実施し、疾病の予備軍までを含めた予防的な対応を図り、すでに治療している人には病気の治療と仕事の両立を進めていくことが大切である語っていた。

 インフォコム ヘルスケア事業本部の久保井基隆常務が、「ウェルサ」の概要について説明した。「少子高齢化に伴う労働人口の減少や、2025年問題として懸念される高齢者割合の増加、従業員の高齢化、社会保障費の増大など、従業員の健康をめぐる問題が懸念される」と、会社の重要なアセットである従業員の健康維持・増進がこれからの大きな課題であると指摘する。「日本人の死因のベスト3は、がん、脳血管障害、心疾患とされ、診療費の3分の1以上ががん、高血圧、糖尿病などの生活習慣病関連となっている。また、生活習慣病関連の他、老化に伴う疾患、精神・神経の疾患が占める割合が高い。そして、セルフメディケーションをはじめとした予防をすることで、健康寿命の延伸が期待できる」と、医療費の傷病別内訳と重症化パターンを解説。「こうした中、健康経営とは、従業員の健康保持・増進の取り組みが将来的に収益性等を高める投資であるとの考えの下、健康管理を経営の視点から考え、戦略的に実践する必要がある」と、従業員の健康保持・増進に取り組むことによって、業績向上や組織としての価値向上へつながることを期待する考えについて言及。「しかし、健康投資をするために必要な情報が不十分であり、定期健診結果をデータ化できている企業は全体の5割でしかない」と、健康経営に取り組めている企業は一握りにも満たないと警告する。

 「こうした現状を打破するべく、健康経営を実現する企業のヘルスケアのプラットフォームとして『ウェルサ』を展開する」と、健康経営サポートサービスをローンチするとのこと。「『ウェルサ』では、ココロとカラダの健康データを一元管理し、人事部門の行う健康管理業務の効率化と省力化も実現した。また、健康データを集約的・総合的に分析し予測。企業の課題を見える化することができる。そして、企業(組織)に合わせたセミナーや健康プログラムなどの健康改善ソリューションを提供する」と、「ウェルサ」の3つの機能について紹介。「ストレスチェック提供プラス健康診断管理の他、健康リスクと疾病予測も提供しながら、1人あたり1800円の料金設定を実現した」と、他社の健康経営サポートや健康労務支援サービスに比べて、低コストで導入できる点が強みであると訴える。「今後は、企業のヘルスケアプラットフォームとして、提供後3年で500社、50万人の利用を目指す」とのこと。「『ウェルサ』導入企業を退職しても、個人データを持ち運び可能にする仕組みを提供することで、『ウェルサ』個々のサービスは、一生涯継続して利用可能とする」と、転職先でも、フリーランスになっても、老後も、「ウェルサ」のサービスを利用し続けられるのだとアピールした。

インフォコム=https://www.infocom.co.jp/


このページの先頭へ