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UR都市機構、IoTやAI等の情報技術を活用した生活環境「Open Smart UR」スタートアップモデル住戸を旧赤羽団地にオープン、2030年の近未来を想定しHaaSの発想によるUR賃貸の魅力的な暮らしを提案

2019.06.13 15:02 更新
 

 都市再生機構(以下、UR)は、“本当に住みやすい街”として話題の赤羽地区の団地で、実証実験IoTモデル住戸、および対比用として設置した建設当初(昭和30年代後半)の再現モデル住戸の内覧会を、6月12日に開催した。内覧会では、「HaaS」という新たな発想のもと、IoTやAI等の情報技術を活用した魅力的で安心な生活環境である「Open Smart UR」の実現に向けて、民間企業等と連携したプラットフォームを立ち上げ、研究会によるオープンなIoT・AI等技術の連携を進めていく考えなどを発表した。

 「URでは、高度成長期に建てられた団地を、今後どのように活用していくかという課題がある」と、URの石渡廣一副理事長が挨拶。「ハード面における再生等はURで可能であるが、ソフト面でもある情報分野などにおいては、ノウハウがないことから、今回、東洋大学情報連携学部(以下、INIAD)と技術協力の覚書を締結し、URにおけるIoTおよびAI等活用研究会を設置した」と、大学と連携し、URの弱みを補いながら、次世代の暮らしを提案していくと訴える。「住宅は、生活するための空間として捉えられてきたが、今後は様々なサービスを提供する場という役割を担っていくと考えている。こうした近未来的な発想を想定しながら、『Open Smart UR』スタートアップモデル住戸を作った」と、未来の暮らしを具現化していくためのコンセプト住戸を開発したのだと説明する。「このスタートアップモデル住戸を情報発信拠点として様々な研究を行う場にしていくと共に、団地というフィールドで、新しい暮らしや働き方の多様性を実験していく」と、地域全体で新しい居住地を創造していく考えを示した。


 次に、INIAD 学術実業連携機構の坂村健機構長が、「HaaS」という新たな発想のもと、IoTやAI等の情報技術を活用した魅力的で安心な生活環境である「Open Smart UR」の実現に向けて、コンセプトなどを紹介した。「未来の望ましい住まいを『Open Smart UR』スタートアップモデル住戸として今回披露することになった。このスタートアップモデル住戸は、今後ソフトなどのコンテンツを様々な企業や団体に参画してもらい、未来の住居空間を創造するためのコンセプト住戸となっている」と、スタートアップモデル住戸は、これが完成形というわけではなく、今後様々なソフト面などを取り込みながら、目指すべき理想の近未来住戸を提案していくのだという。「スタートアップモデル住戸では、AIが同居する住まいとはどんなものなのかという提案もしていきたい」と、AIが我々の暮らしを支える未来を実感できるものにしていきたいと意気込んだ。

 「昨今、ネットワーク技術が進化し、5Gの登場で無線環境で光ファイバーと同等のデータ通信が可能となる。これによって、あらゆる機器にコンピュータを介してつながることができるようになる。こうしたIoTは、少子高齢化の手助けになっていくものと期待される」と、IoTは、我が国を取り巻く環境が抱える問題点を改善する可能性を秘めているのだと強調する。「また、働き方改革によって、テレワークなどが注目されている。こうした新しい働き方の実現もIoTによって具現化できるものと期待されている」と、会社に出社することなく、業務を行うことができる住環境の整備も急務なのではないかと指摘する。

 「さらに、プログラミングができる人が増えてきており、新世代においては、自分自身でプログラミングを書き込んで、暮らしを支える周辺機器をカスタマイズさせていくことが予想される」と、プログラミングに関する授業が小学校で開始されるなど、ITリテラシーがますます高まっていくものと期待される。「こうした中、AIがユーザーになる時代が到来すると思われるし、何よりクラウドの普及によって、様々な社会機能が、as a service化していくものと考えている。そこで、URにおけるIoTおよびAI等活用研究会では、サービスを提供する企業に参加してもらい、極上のサービスを提供する研究を共に行っていってほしいと思っている」と、サービスを提供する企業や団体と共に研究を重ねていくことで、IoT・AIを活用した未来の生活を指し示すことができるのではないかと訴える。

 「“HaaS”(Hausing as a Service)のキーワードは連携で、そのためにはオープン化が必須となる」と、囲い込むことではなく、オープンにしていくことで、未来の暮らしが急速に具現化していくのだと唱える。「スタートアップモデル住戸には、42のセンサーを設置。IoTボタンを介して、スマートロッカーや放射冷房、カメラとサーモイメージセンサーによる温度管理、テレワーク用の家具、2.5Dプリントシステムで作られた壁紙などを提案している」と、スタートアップモデル住戸について詳しく紹介した。

 


UR都市機構=https://www.ur-net.go.jp/


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