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ジャパンディスプレイ、Arm Treasure Dataとの戦略的協業を開始しBtoBとBtoCマーケティングを強化、ヘルメットに着脱可能な外付けユニットやライブ・パフォーマンス・プレイヤーも開発

2018.12.04 19:47 更新

 ジャパンディスプレイ(以下、JDI)は、今までにない発想で、ディスプレイ機能をはるかに超えた“見・聞き・触れ・香り・味わえる”という五感を通じた体験やソリューションを創り出していくことを意図した戦略発表会「JDI Future Trip -Creating Beyond-」を、12月4日に開催した。発表会では、Arm Treasure Dataとの戦略的協業の発表の他、社会的課題解決に関する新たな事業ソリューションやセンサー戦略を紹介した。また、ヘルメットに着脱可能な外付けユニットや、ライブ・パフォーマンス・プレイヤー、陶器とのコラボレーションによる新インテリア、映像と香りで新たな顧客体験を提供する“紡ぎシリーズ”などのコンセプト製品の発表も行った。

 「当社は、今年夏にイノベーション戦略を掲げ、“ものづくりだけではないコトづくり”を具現化したコンセプトプロダクトを発表。そして、イノベーション戦略の実現に向けて、オープンイノベーションを推進し、様々なイベントを行ってきた」と、JDI チーフ・マーケティング・オフィサーの伊藤嘉明常務が挨拶。「海外にも積極的に展開するべく、Syartup Launchpad香港に参加。新しいテクノロジーソリューションを提案してきた。また、ニューヨークでは、透明のディスプレイを使った価値提案を行ってきた」と、海外でも同社の技術の提案や戦略的アライアンスの実現に向けた取り組みを推し進めているのだと強調する。「国内においても、23の企業や団体と共同開発及び実証実験の取り組みをスタートさせた」と、多くの産官学と連携して、イノベーション戦略の実現を目指していくと話していた。

 「さらに、国内の最高峰モーターレースであるスーパーフォーミュラに参戦するダンデライアンとの技術協力の他に、新たにエアーレースで2017年にワールドチャンピオンに輝いた室屋義秀選手との技術協力も決定した」と、飛行機レースのカテゴリで活躍する室屋選手と共に様々な技術開発を行っていくことも発表。「時速370km、10G以上の極限環境で最高のパフォーマンス向上を支援していく」と、室屋選手と共に、世界最高の技術を創出したいと意気込んだ。

 次に、社会的課題解決に関する新規事業ソリューションについて、JDI ディスプレイソリューションカンパニーの湯田克久社長が説明した。「世界で掲げる持続可能な開発のための2030年のアジェンダのうち、11番目の内容に着目。スマートバス停を提案し、持続可能な街づくりを行っていく」と、スマートバス停の事業を推進していくという。「具体的には、地方のバス交通網の維持やオフグリッドでの動作、地域情報などの提供が可能なスマートバス停を提案していく」と、電力を必要とせず、バス停としての機能だけでなく様々な情報発信ツールとして、スマートバス停をアピールしていくと訴える。

 「国内の路線バスでは、電源供給を得ることができないバス停が大部分の中、低消費電力反射型ディスプレイを採用することで、バス停の上部に設置した太陽光パネルで電力を供給し続けることが可能となっている」と、少ない電力で動作可能なディスプレイを採用することで、地方のバス停でも運用が可能なのだと指摘する。「現在、実験的に九州の西鉄バスとスマートバス停の運用を行っている」とのこと。「今後は、国内のみならず海外にも提案していく」と、グローバルなソリューションとして提案していくと説明した。

 再び、登壇した伊藤常務は、「当社は、ディスプレイ製造からインターフェイスデバイスも製造する企業を目指す」と、高らかに宣言する。「今後はデータ連携が競争力の核になると思われることから、“情報を見るから活かすへ”を合言葉に市場をけん引していければと考えている」と、新たな技術にチャレンジしていく姿勢をアピール。「そして今回、Arm Treasure Dataと戦略的協業を推し進める」と、データ解析に長けたArm Treasure Dataとの協業を行うことで、データを活用したソリューションを実現させていくのだと強調する。「この協業によって、B to Cソリューションの創出やB to Bマーケティングの強化、スマートファクトリの推進を図っていく」と、同社がモビリティ、メディカル、スポーツ、教育、製造、リテールといったあらゆる分野でインターフェイスを提供し、Arm Treasure Dataがデータマネジメントを行っていくというビジネスが考えられるのだと述べていた。

 センサー戦略については、JDI チーフ・テクノロジー・オフィサの永岡一考常務が説明した。「ディスプレイとセンサーは技術的に似ている。しかし、ディスプレイと同様の技術だけでは作れない。新しい技術を開発する必要もあった。そこで、当社では、新たな独自センサーとして大面積認証センサーを開発した。このセンサーは来年から量産化していく」と、ディスプレイ技術を応用させることで誕生した大面積認証センサーを製品として来年上市するのだと意気込む。「大面積認証データは、タッチしたくない、あるいはさせたくない場所で活用することが可能となっている」とのこと。「さらにホバーセンサーも開発。伸び縮み可能なセンサーも開発した」と、ヘルスケア分野などで応用可能な製品であると期待を寄せる。「インプットデバイスのセンサーを開発したことで、センサーで得た情報を分析し、ディスプレイに解析データを送るといった流れが実現可能になると思われる」と、Arm Treasure Dataとの協業によってインプットからアウトプットへの流れをスムーズに行えるデバイスが開発できると訴える。「今後もArm Treasure Dataと共同で開発を推し進めていく」と、技術面からの協業メリットを力説してくれた。

 そして、コンセプトプロダクトについて、伊藤常務が再び登壇し説明した。「立体感のある映像表現によって“見る音楽”を再現するライブ・パフォーマンス・プレイヤー『XLP-01 MiOn』を開発した。卓上でライブさながらの臨場感を得ることができる。この商品は、来年クラウドファンディングで事業をスタートさせる」と、実際のコンセプト製品の前で語ってくれた。

 「映像と香りで新たな顧客体験を提供する“紡ぎシリーズ”から、好みの空間演出を可能にする『XHL-Halley』を開発した。視覚と嗅覚で新たな顧客体験が可能となっている」と、五感を刺激するデバイスについて紹介した。

 「さらに“紡ぎシリーズ”から陶器とのコラボレーションによる新インテリア『XAQ-01 AQUARIUS』を開発した。液晶ディスプレイと陶磁器の融合となっており、鳴海製陶と共同で商品を開発した」と、陶器にディスプレイが組み込まれて、アートを表現する製品となっていた。

 「世界トップシェアの車載用ヘッドアップディスプレイを応用し、ヘルメットに着脱可能な外付けユニット『XHD-02 KAIKEN』も開発。視線移動なく情報を得られる製品となっている」と、ヘッドアップディスプレイにIoT機能を搭載していることから、警備やレスキュー分野などにも応用可能なのだと話していた。

ジャパンディスプレイ=https://www.j-display.com/

 


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