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Supership、あらゆる分野での事業拡大・新規事業の創出を目指すべくハイブリッドスタートアップを推進、データを活用した次世代インターネットへの挑戦も

2018.10.12 21:30 更新

 Supershipは10月11日、インターネットの世界からリアル領域まであらゆる分野での事業拡大・新規事業の創出を目指すべく、グループが目指す方向性および成長戦略、これらを推進していくための新規M&Aと新規プロダクトについて説明する、事業戦略説明会を行った。また、同説明会では、特別セッションとして、「日本の未来を拓くスタートアップエコシステムとは?」と題し、内閣府 政策統括(科学技術・イノベーション担当)官付 企画官の石井芳明氏を招き、日本におけるスタートアップのエコシステムや大企業とスタートアップの具体的な連携とその試行錯誤、これからのスタートアップの成功の形について、Supershipの森岡康一社長と意見交換を行った。

 「当社は、デジタル広告・データコンサルティング・インターネットメディアなどのデータとテクノロジーを活用した事業を展開する、様々なスタートアップのM&A・合併によって2015年に誕生した」と、Supershipホールディングスの森岡社長が挨拶。「当社グループの売上高は、2015年度が150億円であったのに対し、昨年度は274億円と年平均35%の成長率を示した」と、順調に売り上げを伸ばしていると胸を張る。「当社の基盤は共創と位置づけ、2014年に打ち出したSyn.構想を推進したものの、様々な考えを持つ企業が協力し合いインターネット全体の価値を向上させていくということが非常に困難であった」と、Supership立ち上げ前に打ち出したSyn.構想がうまくいかなかった理由を解説。「しかし、Syn.構想を推進していく中で、企業は必要とするデータが得られることで、価値を高めることができることがわかった。そこで、データを軸足に据えたビジネスを展開していくことにした」と、同社が現在のビジネスを展開するに至った経緯を紹介した。

 「当社は、スタートアップ5社の合併によって共創された企業となっている。KDDIの資本や経営ノウハウを活用しながら、ハイブリッドスタートアップを推進し、大企業のリソースを活用しながら価値創造に努めている」と、新しい形の企業を立ち上げるべく、スタートアップを巻き込む形でビジネスを推進しているのだという。「さらに、世界のユニコーン企業の77%を占めるのは、米国、中国の企業であることから、国内のみならずグローバルな企業と提携することで、日本のスタートアップを盛り上げていきたいと考えている」と、グローバルな視点に立ったハイブリッドスタートアップで、データから生まれる価値の創造を図っていくのだと力説する。「そして、データを活用した次世代インターネットに挑戦していくことで、様々な事業が生まれるものと期待している」と、データテクノロジーカンパニーとして様々な産業を盛り上げていくと意気込んだ。

 次に、Supershipホールディングスの執行役員 八重樫健CSOが、事業戦略および新規M&A、新規サービスについて説明した。「当社はグループストラクチャーを展開し、現在は合計10社のスタートアップの共創体となっている。そして、米国の企業がデータを積極的に活用している点に着目し、データ活用を含め日本企業に提案するべく、3つのビジネスを推進している」と、デジタルマーケティング強化、データプラットフォーム構築、アドプラットフォーム展開を戦略方針に掲げる。「デジタルマーケティングについては、10月11日からハイブリッド型DMPとして『Fortuna』をリリースする。これはデータ統合・拡充から分析・施策の実施を行っていく。『Fortuna』では、膨大かつ正確なデータを提供していくことで、クライアントにサービスを提供できると考えている」と、新たなサービスについて発表。「第一弾としては、資生堂のブランドコミュニケーション活動に『Fortuna』を活用し、包括的な支援を行っていく」と、「Fortuna」を同社のデジタルマーケティング事業の一翼を担う存在に高めていきたい考えを示した。

 「データプラットフォームについては、AI・データサイエンスのプロ集団であるDATUM STUDIOをM&Aした。このM&Aによって国内最大級のデータと国内最大級のAI・データサイエンティストを掛け合わせて、様々な事業を共創していく」と意気込む。DATUM STUDIOの里洋平CAOは、「自社でもデータを所有していくことで、会社の規模を高めていきたい」と、M&Aによる効果について話す。DATUM STUDIOの酒巻隆治社長は、「自社でデータを所有していない企業は淘汰されてしまうという危機感を持っていた」と、様々なデータを所有するSupershipの傘下に入ることによって、さらにビジネスの幅を広げていきたい考えを示した。

 「アドプラットフォームについては、国内最大級のデータと広告配信プラットフォームを5G時代の接点として横展開していくと同時に、海外にも積極展開していく」と八重樫CSO。「海外展開においては、中国のECシェアNo.2のデジタル企業と戦略的なパートナーシップを締結した。これによって、中国の巨大デジタル広告市場で、共同事業を展開していく」と、中国市場で基盤を構築していくと語る。「5Gにおいては、スポーツ観戦などにVRを活用。球場の臨場感あふれる体験をすべての人に提供していく」と、5G通信、IoT時代の多様な事業機会を創出していくとのこと。「ライブやスポーツ観戦では、VRプラットフォームを展開し、テレビでは見られない複数アングルのVR視聴を体験できたり、アバターによる友人や家族と一緒に観戦するスタイルなどを提案していく」と、日本初のデータテクノロジー企業として、価値創造に努めていくと意気込んだ。

 そして、「日本の未来を拓くスタートアップエコシステムとは?」と題し、事業構想大学院大学の田中理沙学長をファシリテーターに迎え、内閣府 政策統括(科学技術・イノベーション担当)官付 企画官の石井芳明氏と森岡社長によるトークセッションが行われた。まず、スタートアップと大企業との連携性の重要性について意見を交換した。

 石井氏は、「イノベーションを起こし続けることは難しい。大企業ではどうしても主軸のビジネスに予算や人材をつぎ込む傾向になる。このため、新たな市場への参入などについては、スタートアップとの連携を図ることで開拓が可能となる。こうしたマッチングを内閣府でも支援するようにしている」と、大企業では、新たなイノベーション創出にスタートアップとの連携が選択肢として存在することを、内閣府でアピールしているのだという。森岡社長も、「大企業はイノベーションのジレンマに陥りやすい。排他的イノベーションを生み出す力はスタートアップが得意としている部分でもあるだけに、大企業はスタートアップをうまく活用することも重要になると思われる」と、大企業にはない強みをスタートアップから引き出す必要があるのではないかと語っていた。

 では、スタートアップと大企業のマッチングのポイントはどこになるのだろうか。この問いについて石井氏は、「経営戦略の部分だけでなく、メンタリティの部分も重要になってくる。大企業は、スタートアップを対等に見られるかによって変わってくる」と、スタートアップを下請けや発注先という立場ではなく、対等にビジネスを推進していくためのパートナーとして見ていくことが大切になると指摘する。

 田中学長も、「スタートアップに対し、官・民が支援していくことで、大企業が新しいことにチャレンジしていこうという機運につながっていくと思われる。それだけに、Supershipなどの成功事例がどんどん発信されていくことで、その知見をもとにしたさらなるチャレンジへの機運につながっていくと期待している」と、成功体験の連鎖が日本でのスタートアップエコシステムを切り拓いていくのではないかとまとめていた。

Supership=https://supership.jp/


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