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NTT・ドコモベンチャーズ、発足から10周年目は"GEAR Change"をテーマにグローバルパートナーの発掘やアライアンスパートナーの強化など施策を発表

2018.02.21 20:00 更新

 NTTドコモ・ベンチャーズは、同社として5周年、NTTインベストメント・パートナーズの発足から数えて10周年を記念し、2月20日に同社の実績と今後の活動方針を発表する「NTTドコモ・ベンチャーズ DAY 2018」を開催した。当日は、NTTドコモの注力分野を説明するピッチセッションや協業事例紹介セッションなど、様々なコンテンツを用意し、中長期的な活動方針を発表した。

 「当社は、2018年にNTTインベストメント・パートナーズを創業し、2013年にNTTドコモ・ベンチャーズに社名変更した。今年は発足から10周年の節目の年にあたる」と、NTTドコモ 副社長 兼 NTTドコモ・ベンチャーズの中山俊樹社長が挨拶。「節目の今年は“Gear Change”をテーマに掲げ、4ファンド総額500億円の出資と、シリコンバレー支店を開設したことで、グローバルソーシングをさらに加速させていく」と、新しいチャレンジを手掛けている各会社からエンジニアやビジネスモデルを作っている人が、東京とシリコンバレーに集まり、ソーシングをしたり、新たなコラボの枠組みを行ったりするなどの体制を構築していくのだと意気込む。「その拠点となる“Innovation Village”では、勉強会やアライアンス、交流会やアイデアを出し合うイベントなどをこれまで以上に行っていく」と、新たなパートナー発掘の場として、さらなる機能強化を図っていくとアピールしていた。

 「また、オープンパートナーシップとしては、AIエージェントを活用したサービスの工夫を図っていく。5Gプログラムにおいては、サービスのプラットフォームそのものに何ができるのかを、パートナーと一緒にサービスづくりを展開していく」と、新たな概念やネットワークに対しても、パートナーシップと協同でサービス展開を図っていくと述べていた。

 次に、活動方針について、NTTドコモ・ベンチャーズの稲川尚之副社長が説明した。「社会にとっての当社の存在意義を知らしめるべく、注力領域を絞り、ソーシングの質を高めていく」と、特定分野にフォーカスした活動を展開していくとのこと。「また、活動領域をグローバルに拡大していく。そして、先鞭領域への挑戦も行っていく」と、5Gの登場などさらにその先の未来を見越した活動も行っていくという。「さらに、ベンチャー投資からパートナーシップへと連携スタイルも多様なプランを用意していく」と、連携の引き出しを増やしていく考えも示した。

 「当社は、対前年比では、投資が3倍、協業が2.4倍に増えている」と、積極的な投資やアライアンスを行ってきたとのこと。「一方、人と人とが出会うことで発生するシナジー効果にも期待しており、“Innovation Village”において、毎週火曜日、木曜日の勉強会やイベントなども行っている」と、人材の刺激的変化の場として“Innovation Village”を活用しているのだと説明する。「一緒により良い世界を作るべく、オープンパートナーを基本体制に、様々なパートナーシップの構築を実現させていく」と、投資や協業をこれまで以上に推し進めていくと意気込んでいた。

 この後、NTTドコモの注力分野を説明するピッチセッションが行われた。NTTドコモ 執行役員 R&D戦略部長 イノベーション統括部長 兼務の大野友義部長は、「ドコモAIエージェントのオープン化と支援体制」について紹介した。技術のオープン化の取り組みについては、4年以上にわたり開発者API提供サイトを通じてドコモやパートナーの技術を提供する環境を提供してきたとのこと。また、Repl-AI(チャットボット基盤)とAIエージェントの活用事例も紹介。ドコモの技術アセットと、パートナー企業の技術アセットを組み合わせた製品を多数生み出し、ドコモの営業ラインにのせる取り組みも行っていることを説明した。

 NTTドコモ IoTビジネス部の高橋和彦ビジネス企画担当部長は、「ドコモのIoTビジネス戦略」について紹介した。新たな価値創造の取り組みとして、近未来の移動需要をAIが予測し、タクシーの最適配車をサポートするAIタクシーを解説。実証実験の結果、ドライバーは平均で1人1ヵ月あたり4万円強の売り上げがアップしたという。この他にも、社会問題の解決としての活用やベンチャー企業との協創事例などを発表。協創に向けたパートナーシップについては、互いのアセットを融合し、IoTによる新たな価値創造を目指していきたい考えを示した。

 NTTドコモ スマートライフ推進部の藤間良樹コミュニケーションサービス担当部長は、「ドコモ×ドローン」について説明した。これまで買い物代行サービス試験やドローン遠隔制御実験、LTEを活用した映像伝送試験などを行ってきたという。現在のドローンは、手作業によるデータ収集のため、転送に不備があるのだが、これからのドローンでは、データ収集作業の簡素化、効率化、高速化を目指すべく、自動転送が必要不可欠であると語る。自動転送によって長距離飛行も可能で、遠隔制御や自動制御ができるようになると訴えた。そして、新IoT時代においては、3次元空間でのセルラー活用によって、高速・リアルタイム通信でのデータ量の増大も期待できるとしていた。

 NTTドコモ プラットフォームビジネス推進部の川本裕子マーケティング事業推進担当部長は、「ドコモが目指すデジタルマーケティング」について説明した。ドコモの目指すスマートライフとは、楽しさ・安心・便利・お得により、豊かさ・快適さを感じられる生活とのこと。イノベーションとコラボレーションを通じて消費者のスマートライフの実現を目指すという。サービスの進化と決済手段の多様化、パートナービジネスの拡大を通じて会員基盤を拡充。消費者の情報を理解することで、広告・送客を軸としたマーケティングビジネスへ展開するとのこと。そして、データ・テクノロジー・ソリューションを強化することで、顧客理解の深化やDMPの拡充を推進していき、ドコモのデジタルマーケティングを拡大していくと述べていた。

 NTTドコモ プラットフォームビジネス推進部の岡本哲ポータルサービス担当部長は、「ドコモのポータルサイトと連携するためには」と題した説明を行った。ドコモのオウンドメディアであるdmenuは、5700万MAUで30億pv/月とのこと。マイマガジンは500万DAUで10億/月、d POINT CLUBは2500万MAUで2.5億pv/月であるという。連携としては、オリジナル記事があり、dmenuと異なるユーザー層や大きなメディアパワーを対象としたいと話していた。

 NTTドコモ スマートライフ推進部の忍足大介アライアンス推進担当部長は、「Be a Creative Thinker-ドコモのアライアンスイノベーション」を説明した。ドコモは約8兆円のバランスシートを持ち、株主資本比率は約75%とのこと。年間8000億円超のフリーキャッシュフローを創出し、豊富なアセットとリソースを有するという。だからこそ、どんなことでもチャレンジでき、実現できるポテンシャルがあると解説。そこで、世界を変える新しくて、面白いコトを一緒に実現するべく、パートナー企業にも、ドコモの持つアセットをフル活用してもらうとのこと。ドコモのアライアンス戦略は、パートナー企業との協業と協創によるサービス開発とサービス改革であり、M&Aは目的ではなく、重要な手段の一つであると話していた。

  


 そして、NTTドコモおよびNTTグループのリソースとのシナジー効果を活かした、出資先との協業事例では、Candeeの古岸和樹社長とNTTドコモ スポーツ&ライブビジネス推進室の馬場浩史担当部長、NTTドコモ・ベンチャーズの安元淳Senior Directorが登壇し、「動画ビジネス×スポーツビジネスの可能性」について語り合った。古岸社長が、海外ですでに導入されている事例を紹介。ファンとエンゲージメントする体験を新たなコンテンツやサービスを通じてとどめるファンエンゲージメントメディアの可能性について紹介した。

 


 次に、PetametricsのAdam Spector Co-Founder & Head Of BusinessとNTTドコモ スマートライフ推進部 ビジネス基盤戦略室の鈴川潤オープンイノベーション戦略担当部長、NTTドコモ スマートライフ推進部 ビジネス基盤戦略室の森杉育生オープンイノベーション戦略担当主査、NTTドコモ・ベンチャーズの大瀧伸吾Senior Directorが登壇し、「AI(レコメンデーションエンジン)×ドコモの各サービスとの連携」について意見交換した。

 


 PetametricsのLiftIgniterをドコモのeコマースサイトでトライアル評価。CTRが140%改善し、購入CVは30%改善したことなど、LiftIgniterがレコメンデーションエンジンとしていかに優れているかについて紹介した。

 


 最後に、UBiqubeのHerve Guesdon CTOとNTTセキュリティ 取締役 最高技術責任者でNTTセキュリティ・ジャパンの与沢和紀社長、NTTコムウェアの川口篤史DevOpsサービスセンタ長、NTTドコモ・ベンチャーズの木村裕一Directorが登壇し、「オーケストレーションツール×マネージド・セキュリティ×DevOps」について語ってくれた。

 


 セキュリティビジネスにおけるUBiqube社の技術活用によって、完全ノータッチオペレーションが可能となった点や、NTTコムウェアがUBiqube社のオーケストレーションサービス提供によって、顧客のインフラ管理業務のコスト削減と迅速なビジネス変革に貢献できる点について紹介した。

 


 さらに、PlayGineering SystemsのRichard Fomrats CEOとNTTドコモ スポーツ&ライブビジネス推進室の松永裕司担当部長が登壇し、「ドコモがスポーツ分野で仕掛ける欧州スタートアップとの新しい取り組み」を紹介。選手のプレー内容に関する統計数値スタッツの自動撮影実現に向けて、実証実験を行っていくことを発表した。

NTTドコモ・ベンチャーズ=https://www.nttdocomo-v.com/

 


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