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自由が丘商店街振興組合・産業能率大学・ユニアデックス・オズマピーアール、「自由が丘のまちづくり2018」を開催、データから見える自由が丘の姿とこれからの商店街を語る

2018.02.09 17:38 更新

 自由が丘商店街振興組合(以下、自由が丘商店街)、産業能率大学、ユニアデックス、オズマピーアールは、共に産学連携プロジェクトを実施している。これまで、自由が丘商店街・産業能率大学・ユニアデックスでは、自由が丘の商店街に関するデータを収集し「データ見える化 プロジェクト」を推進してきた。今回新たに、オズマピーアールがこの座組に参加することで、地方自治体PR活動で培った地域の魅力を再発掘するノウハウ、商品開発や話題化の種を見出すソーシャル分析ソリューションを投入し、分析を通じて明らかになった課題を基に、PR発想で自由が丘の持つ魅力を再編集することに着手した。2月8日に行われた「自由が丘のまちづくり2018」では、「自由が丘商店街の情報コミュニケーションデザインプロジェクト」として、自由が丘で街案内する産業能率大学の学生グループ「セザンジュ」と“より良い商店街をつくる”ことを目的に、学生ならではの視点と、ソーシャル分析から導きだした話題化の種をかけあわせ、自由が丘の街をさらに良くするアイデアを発表した。

 自由が丘商店街をさらに発展させるためには何ができるのか。この疑問を明らかにするべく、商店街データの見える化プロジェクトを2016年に発足。今年度は、産業能率大学の学生グループ「セザンジュ」が主体となり、ソーシャル分析に基づく自由が丘商店街の新たなPR戦略を企画し、自由が丘商店街に提案するという。また、歩行者天国への自転車の侵入をICTの力で見える化した。そして、新たな試みとして、自由が丘の周辺地域となる中目黒において、アンケート調査を実施し、データから見える現状を明らかにした。

 それぞれの発表を前に、自由が丘商店街の原武理事長が挨拶した。「ソフト面から自由が丘がどのようになっているのかを見てみる会も、今年で3年目となる。今回は、これまで以上に内容を深化させた分析・研究の発表が行われる。当商店街としては、発表提案された内容を今後の街の活性化に生かしていく必要があると感じている」と、自由が丘をさらに魅力ある街として発展させていくため分析・研究が行われたことに喜んでいた。

 そして、“「自由が丘商店街の新たな情報コミュニケーションを学生とともにデザインするプロジェクト」PR発想×ソーシャル分析をもとに、自由が丘商店街の新たな情報コミュニケーションを”と題した発表会が行われた。このプロジェクトの趣旨について、オズマピーアール PRソリューション開発部の丹場大輔ディレクターが紹介した。「今回、情報アウトプットの専門家として、自由が丘のまちづくりに参加。より良い自由が丘商店街にしていくべく、産業能率大学の学生グループ『セザンジュ』が主体となり、データ、SNS、メディア分析による客観的な視点で街を活性化させていくことを試みた」と、今回行った分析・研究について発表。「ワークショップを通じてまとめた『セザンジュ』のアイデアをそれぞれ発表してもらう」と、「セザンジュ」の4チームがそれぞれアイデアを紹介した。

 グリーンフォレストチームは、“喋ンチ”というアイデアを提案。毎週末や祝日に、自由が丘の街に立って、来街者の手助けを行っている「セザンジュ」。彼らの行動や存在自体がまだまだ知られていない現状を打破するべく、コミュニケーションツール“喋ンチ”というアイデアを思いついたという。“喋ンチ”は、ベンチに座ると、自由が丘の魅力を様々な音声パターンを駆使して紹介していくという。“喋ンチ”というツールをきっかけに、「セザンジュ」が来場者に声がけをしていくことで、新たなコミュニケーションが生まれていくと同時に、「セザンジュ」の認知向上にもつながっていくという。

 ニキズハウスチームは、街と来街者の距離を縮める“シェアキョリ”というアイデアを提案。観光目的で自由が丘を訪れる人が増えているものの、写真シェアのSNSサイト「インスタグラム」では、自由が丘と検索すると、お店やスイーツの写真が中心で、人が写り込んだ写真をシェアする人は少ないという。そこで、「セザンジュ」がスイーツのグッズとともに、来場者の写真撮影をサポート。この写真を「インスタグラム」などに投稿してもらうことで、自由が丘の魅力を広く知らしめてもらうと共に、楽しい場所とのイメージを来街者に植え付けることができるのではないかと話していた。

 ちさきチルドレンチームは、“お困り解決WEB”を提案。何かしらの障害を持っている人が寄り添える街に発展させるべく、街の地図や情報をデジタル化。マップの作成には、車いすによる実地調査も行い、車いすでも不便なく買い物や食事が楽しめるお店をマップ化した。また、Q&Aもまとめることで、来街者の悩みをいち早く解決に導くのだという。“お困り解決WEB”は、自由が丘の公式HPに追加。更新は半年に1回の予定で運営していきたいと述べていた。

 エンジェルチームは、SNS分析を行った結果、「セザンジュ」が発信する情報に対して、閲覧数の伸び悩みがわかった他、「セザンジュ」自体の存在が認知されていないことが明らかになったという。そこで、「セザンジュ」自身がもっと情報を発信し、その情報を広く告知していく必要があると考え、メディアアプローチを実施したという。自由が丘商店街が発信する情報にマッチした媒体をいくつかピックアップし、リリースの送付や電話によるアプローチも行ったとのこと。その結果、「セザンジュ」の活動やイベント内容に興味を持ってもらい、実際に取材も受けたという。今後も「セザンジュ」にしかできない情報発信を行う必要があると報告してくれた。

 すべての発表後、産業能率大学経営学部 教授 コンテンツビジネス研究所 所員の竹内千草先生は、「来年で結成10周年を迎える『セザンジュ』は、活動当初は9名でスタート。現在は70名を超えるグループとなった。来年はさらなる活動の一歩になると思っている」とのこと。「『セザンジュ』たちは、通常の授業も受けながら、夜遅くまで発表資料をまとめたり、ワークショップに参加するなど頑張ってくれた。彼らの行動に感謝している」と、「セザンジュ」たちの発表内容を高く評価していた。

 自由が丘商店街の原理事長は、「今回は、学生らしい発想や提案内容で自由が丘の課題を示してくれた。引き続き『セザンジュ』の協力を得ながら、さらに街をアピールしていきたい」と、「セザンジュ」の提案によって、改めて街をアピールしていくことの重要性を感じることができたと話していた。

 この後、ユニアデックス IoTビジネス開発統括部IoTサービス企画部の村上義朗部長が、“「歩行者天国、自転車天国」 商店街課題である歩行者天国時間帯の自転車乗車、ICTによる見える化とその対策”と題した結果報告を行った。発表では、防犯カメラの映像を解析し、自転車の通行料や速度を把握。その結果、歩行者天国時に自転車は1414台が走行し、最高速度は22.1kmだった。そこで、歩行者天国時の自転車による通行はしてはいけないという呼びかけをポジティブな内容に変更したところ、降車率が高かった。自転車の通行量や速度を把握しながらも、ポジティブな声がけを行う機器の設置なども提案された。

 産業能率大学 経営学部 准教授 地域活性化に関する研究活動チームの都留信行先生が、「中目黒来街者調査」の結果を発表した。自由が丘周辺の再開発がある中、副都心線の乗り入れによって相対的に来街者が増えていると予測。そして、目的別に訪れる街を使い分けているという仮説のもと、中目黒の来場者を調査した。その結果、来街頻度が増えた街では、自由が丘は第4位、来街頻度が減った街では、自由が丘が第6位だった。中目黒を訪れている人は、自由が丘にも訪れており、街ごとに使い分けていることが明らかとなった。今後も、他の街とのより詳細な使い分けに関する分析を行っていくという。

 最後に「自由が丘の姿とこれからの商店街を語る」べく、パネルディスカッションを開催した。目黒区商店街連合会 会長で都市再生推進法人 ジェイ・スピリットの岡田一弥社長は、「『セザンジュ』のアイデアには驚かされた。自分たちで考え行う提案内容は、身の丈サイズの発想になっていた」と、「セザンジュ」たちの提案内容を高く評価。「店先では得ることができない情報を『セザンジュ』が提供してくれる。これらの情報に対して、さらに敏感になり、深く分析していく必要性を感じた」と、自由が丘商店街で得られる様々な情報を分析し、次のアクションに結び付けていくことが大切であると話していた。

 産業能率大学 コンテンツビジネス研究所 所長の岩井善弘副学長は、「自転車の分析では、当校の生徒も決してマナーがよい学生たちばかりではないので、さらなる指導の徹底を行う必要があることを痛感した」と、歩行者天国時の自転車による通行のみならず、普段の時も4、5人が横に広がって歩く学生がいる点に言及し、もっと街の人々に寄り添う生徒の育成に力を入れていきたいと話していた。

 オズマピーアール PRソリューション開発部の登坂泰斗ディレクターは、「今回のワークショップでは、学生たちの活発な意見交換や前向きになって取り組む姿を見て、素晴らしいと感じた。この経験を、後輩たちにきちんと伝えて、『セザンジュ』の活動を継続していってほしいと思った」と、街を良くしていこうという活動に「セザンジュ」という組織がすでに存在している点は、評価されるものであり、この活動を継続させていくことが大切なのだと話していた。

 ユニアデックスの村上部長は、「活気がある街には、多くの若者が活躍している。自由が丘も『セザンジュ』が街に溶け込んでおり、活気のある街になっていると思う。『セザンジュ』のような活動を他の地域にも横展開できるようになっていければと思う」と、自由が丘で培われた「セザンジュ」のノウハウを他の地域に展開していくことも必要なのではないかと述べていた。

自由が丘商店街振興組合=http://www.jiyugaoka-abc.com
産業能率大学=http://www.sanno.ac.jp/univ/
ユニアデックス=https://www.uniadex.co.jp
オズマピーアール=https://ozma.co.jp

 


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