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被災校の児童生徒を支援する「チャリティー年賀状」、被災校の気仙沼市の中学生たちが制作した年賀状も販売

2016.12.19 10:25 更新

 博報堂アイ・スタジオが実施している「チャリティー年賀状 学生デザインコンテスト」へ、今年は全国の学校44校から746品の応募があった。 東日本大震災の被災地の児童生徒を支援する「チャリティー年賀状」の取り組みは今年で6回目。今回は「東北の未来につなげる年賀状」をテーマに募集を行った。過去最多となった応募作品の中から118点を商品化し、「ネットで年賀状」および「スマホで年賀状」のサイト内で、11月21日から販売を開始している。「チャリティー年賀状」は1枚購入するごとに、10円がネットショッピングのアフェリエイト広告費などで東北の被災校支援を継続しているウェブベルマーク協会へ寄附され、同協会を通じて東北の被災地にある小中学校に必要な備品、設備、教材などの購入資金にあててもらう仕組みとなっている。

 11月2日には、東日本大震災の被災校である宮城県気仙沼市立唐桑中学校において、同校の生徒を対象に、故里の復興に自分たちも寄与できることに気付いてもらう2つの授業「チャリティー年賀状 デザイン教室」と「チャリティー年賀状 プロモーション教室」を開催した。博報堂アイ・スタジオのクリエイターが講師となって、生徒たちの創造性を引き出し、復興支援に寄与できるキッカケを与える授業を行った。

 同校の中学3年生53名が参加した「デザイン教室」では、“東北の未来への希望”をテーマに、講師陣のサポートを得ながら、1人ひとりが思いを込めてデザインを制作した。デザインの基礎となる、丸や三角、四角など単純な形の色紙を組み合わせて作られた年賀状全作品は、「チャリティー年賀状」のラインアップとして、「ネットで年賀状」と「スマホで年賀状」として11月21日から販売している。そして、その利益が“被災地の学校を支える”という復興支援スキームを加速させるという。

 また、同校の全校生徒が参加した「プロモーション教室」では、生徒が作った年賀状を“どうすれば全国の人たちにより多く使ってもらえるか”を考える授業を行った。デジタル広告制作会社の博報堂アイ・スタジオが、プロモーションの考え方と手法を紹介する講義をクイズなども交えながら行い、中学生にもわかりやすい言葉で“コミュニケーションの重要性”と“志を持つことの大切さ”を伝えた。生徒達はメモを取ったり質問するなど熱心な姿勢で参加していた。

 気仙沼市立唐桑中学校の生徒は、「年賀状は、唐桑の代表である海と椿をデザインした。最初はデザインって難しいものと思ったけど、実際にやってみると、丸・三角・四角を組み合わせてたくさんのものを作ることができて楽しかった。また、やってみたい」とコメントしていた。別の生徒は、「年賀状は『文化』をテーマに、新年の始まりを神社であらわし、1年がんばろうというメッセージを込めた。普段デザインについて考えることはなかったけど、デザイナーの人にわかりやすく説明してもらうことで、創作意欲につながった。実際作ってみると自分の考えをあらわすことは難しかったけど、アドバイスをもとに完成することができた」と述べていた。

 博報堂アイ・スタジオの平林誠一社長は、「当社は2011年から『チャリティー年賀状』を通じて、東日本大震災の支援を行っているが、ずっとお金を支援する以上のことを実施したい、デザイン会社らしくデザインの力で貢献をしたいという思いがあった。そこで、実際に人と人とが触れ合い、手を動かしながらものをつくりあげていき、それが商品としてチャリティーの手段となることができればという動機から、昨年から『デザイン教室』を開催している。 今年も、生徒たちの予想以上に盛り上がっている姿を見ることができ、率直にやってよかったと思っている。彼らの持つクリエイティブ力は非常に高く、ものづくりへのパワーを垣間見ることができた」と話していた。

 博報堂アイ・スタジオの柳太漢クリエイティブディレクター・アートディレクターは、「今回で2年目となる『デザイン教室』は、生徒たちが決められたテーマに対して、デザインを通じて伝えようという気迫ある様子が印象的だった。生徒それぞれに自分の中で表現したい思いがあり、そこへの集中力が高いことにも驚いた。今年新たな取り組みとなった『プロモーション教室』は、デジタルでの広告制作という、中学生には説明しにくい領域だったが、少しでも内容が伝わり、私たちの仕事に興味を持ってくれたのなら幸いだ。2回目にしてようやく中学生のこころを掴めたような気がしているので、もし来年も実施する機会があれば、生徒たちにとってよりわかりやすい授業を心がけたい」と感想を語っていた。

 ウェブベルマーク協会は、2013年に東北支援を目的として立ち上げられた一般社団法人。ウェブベルマークのサイトを経由して、協賛ショップから商品を購入またはサービスを申し込むだけで、利用内容に応じて支援金が生まれ、公益財団法人ベルマーク教育助成財団を通じて被災校に届けられる。協賛会社が負担するアフィリエイト(成果報酬型広告費)を支援金にする仕組みなので、利用者の負担はないという。2015年12月からは、東北被災校をはじめ、日本全国の学校を指定できるようになった。自動で年2回、ユーザーの生み出した支援金の半分が指定校に、残り半分が東北被災校に届けられる。なお、2016年度のベルマーク財団からの唐桑中学校への支援は、「バスなどの移動交通費」だったという。

 「チャリティー年賀状」は、全国の学校・学生を対象としたデザインコンテストへの応募から生まれている。応募作品から優秀作品が採用され、WEB上での年賀状作成からお年玉付年賀はがきへの印刷、そのままポストへの投函もできるサービス「ネットで年賀状」と「スマホで年賀状」で、商品として販売される。商品購入による寄付支援だけでなく、年賀状のデザインを通じて多くの人が支援に参加している。 チャリティー年賀状販売期間は11月21日から2017年1月15日まで。入選各賞発表時期は、入選が11月21日で、各賞は2017年2月中旬以降となる。昨年は、販売開始後わずか20日で2万枚を突破。過去5年間の支援金寄附総額は約450万円になったという。

 「ネットで年賀状」と「スマホで年賀状」では、年賀状を携帯アプリ(またはWEBページ)から簡単に作成できるという。ハガキを買う必要はないとのこと。パソコンが苦手なママでも、スマホならカンタンにアルバムから写真を選んで年賀状に取り込める。かわいいテンプレートが500種類以上あるので、楽しく簡単にオリジナル年賀状を作ることができる。なお、はがき印刷サービスは1枚あたり78円(別途はがき代52円がかかる)とのこと。基本料は0円なので、1枚からでも気軽に利用できる。

チャリティー年賀状 公式HP=https://charity-nengajo.com
博報堂アイ・スタジオ=https://www.i-studio.co.jp


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