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[新型コロナウイルス(COVID-19)関連]東洋紡、最短60分以内で抽出~検出・測定可能な「新型コロナウイルス検出キット」を開発し発売

2020.04.14 11:53 更新

 東洋紡は、最短60分以内で新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の抽出と検出・測定が可能な新型コロナウイルス検出キット「SARS-CoV-2 Detection Kit」を開発した。新型コロナウイルスの治療薬・ワクチン・消毒液など(以下、「治療薬等」)を開発する研究機関向けに4月13日から販売を開始した。

 新型コロナウイルス感染症が急速に拡大する中、治療薬等の早期開発が求められている。治療薬等の開発には、ウイルスに感染した細胞(サンプル)に治療薬等を投与した後で、ウイルスの増殖をどの程度抑制できているか、PCR法を用いてウイルスの遺伝子を増幅し、検出可能になるまでの時間などを計測しながら、何度も検証する必要がある。PCR法には、ウイルスから遺伝子を抽出する工程(約30分~2時間)と、遺伝子を増幅(PCR)・検出する工程(約2時間)があり、これまで約2時間半以上掛かるのが一般的だった。このため、治療薬等の研究・開発において大量のサンプルを扱う際に、多くの手間や時間を要する一因となっていた。

 今回同社が開発した新型コロナウイルス検出キット「SARS-CoV-2 Detection Kit」は、遺伝子の抽出工程と増幅(PCR)・検出工程に掛かる手間・時間を大幅に短縮する。

 遺伝子の抽出工程では、サンプル中に夾雑物(きょうざつぶつ)が混じっていても反応が阻害されにくい、同社独自の遺伝子増幅酵素(特許出願中)を採用。夾雑物を取り除く必要がなくなり、煩雑な遺伝子の精製過程を省略できるので、検出キットに含まれる前処理液とサンプルを混合させるだけで遺伝子の抽出工程が最短2分で完了する。

 増幅(PCR)・検出工程では、試薬の配合を調整し、酵素の働きを最適化。増幅(PCR)に掛かる時間を従来の半分以下の最短56分に短縮した。これによって、新型コロナウイルスの抽出から検出・測定まで最短60分以内で実現する。なお、同検出キットは、汎用的な遺伝子増幅装置(リアルタイムPCR装置)だけで使用可能。抽出装置などを新たに準備する必要はないという。

 新型コロナウイルス検出キット「SARS-CoV-2 Detection Kit」は、全国の研究機関や大学の研究室、製薬メーカーの研究部門向けに販売し、新型コロナウイルスの治療薬等の早期開発に貢献していく考え。後は、同検出キットの開発で得られた知見や技術を応用し、全自動遺伝子解析装置「GENECUBE」用の診断薬の開発に取り組んでいくとのこと。

 同検出キットは、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の支援(影山班_新興呼吸器ウイルス感染症の迅速診断法の改良及び実用化に関する研究、影山班_新型インフルエンザ等、新興ウイルス性呼吸器感染症等の診断機能向上のための研究、竹田班_新型コロナウイルスの増殖機構の理解と治療剤開発に関する研究)を受け、北里大学(東京都港区、学長:伊藤智夫先生)大村智記念研究所(教授:片山和彦先生)と国立感染症研究所(東京都新宿区、所長:脇田隆字先生)インフルエンザウイルス研究センター第2室(室長:影山努先生)との共同研究によって開発された。

東洋紡=https://www.toyobo.co.jp/


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