医療最前線

久光製薬、花粉症・アレルギー性鼻炎の最新治療についてメディアセミナーを開催、花粉症治療の新たな選択肢として貼付剤のメリットを紹介

2018.11.30 14:41 更新

 久光製薬は、花粉症・アレルギー性鼻炎に関するメディアセミナーを11月28日に開催した。今回のセミナーでは、アレルギー性鼻炎領域に造詣の深い、日本医科大学 耳鼻咽喉科学教室 准教授の後藤穣先生を招き、次の花粉症シーズンに向けた花粉症・アレルギー性鼻炎の最新治療について講演を行った。

 「アレルギー性鼻炎は、原因がはっきりしている典型的なI型アレルギーの疾患である。短期的な治療法としては、薬物療法と手術療法があり、患者の負担が少なく症状を抑えられる薬物療法が主流となっている。また、近年では、根治的な治療法として、アレルゲン免疫療法への注目度も高まってきている」と、後藤先生は、アレルギー性鼻炎の治療法の選択肢は広がりつつあると話す。「アレルゲン免疫療法は、1911年に英国で初めて皮下注射による免疫療法が行われ、2014年からは、注射を使わない舌下免疫療法が使用できるようになった。日本では、皮下免疫療法はなかなか普及しなかったが、患者が自宅でもできる舌下免疫療法が実用化されたことで、現在は、全国での免疫療法の実施可能率は61.5%まで高まっている」と、日本におけるアレルゲン免疫療法の実施状況について説明した。

 「季節性のアレルギー性鼻炎であるスギ花粉症の薬物療法で使われる治療薬としては、眠気が少ない第2世代後期抗ヒスタミン薬が中心となっている。一方で、眠気のある第1世代および第2世代前期の抗ヒスタミン薬が処方されるケースもまだ多く、とくに小児患者において使われる傾向がある。その理由としては、『使い慣れている』や『効果が強い』、『速効性がある』、『鎮静作用(眠気)の利用』などが挙げられた。しかし、眠気のある治療薬は、安全性や作業効率の低下などの副作用に注意して処方する必要がある」と、スギ花粉症で処方される抗ヒスタミン薬について解説。「国内の鼻アレルギー診療ガイドラインでは、理想的な抗ヒスタミン薬として、速効性があり、効果が持続すること。眠気や作業効率低下などの副作用が少ないこと。安全性が高く長期投与できること。投与回数が1日1~2回でアドヒアランスがよいことが重要であるとしている」と、患者にとって理想的な抗ヒスタミン薬の条件を紹介した。

 「この条件の中で、『効果が持続する』という点で優れた効果が期待できるのが貼付剤(貼り薬)だ。経口剤は、服用すると短期的に血中薬物濃度が高まるのに対して、貼付剤は、持続的に血中薬物濃度を維持することができる。これにより、治療薬の効果が安定し、患者の症状も変化しにくくなる。また、抗ヒスタミン薬の副作用である眠気を抑えられる他、肌に貼ることで飲み忘れなどを防ぐことができ、患者のアドヒアランスの向上にもつながる」と、貼付剤を使うことのメリットを訴えた。「そして、世界初の抗ヒスタミン薬の貼付剤として、今年4月に久光製薬から発売されたのが『アレサガテープ』である。今までの経口剤、点鼻剤、注射剤に加わる新たな治療薬の選択肢として、今後多くの医療機関に普及していくことを期待している」と、スギ花粉症に悩む患者に対して貼付剤の処方が広がっていくことに期待を寄せた。

 久光製薬では、今年1月に製造販売承認を取得した経皮吸収型アレルギー性鼻炎治療剤「アレサガテープ 4mg、同 8mg(一般名:エメダスチンフマル酸塩)」を、4月24日から販売開始している。「アレサガテープ」は、同社のTDDS(Transdermal Drug Delivery System:経皮薬物送達システム)技術を用いて開発した全身性のテープ剤で、安定した血中薬物濃度を維持し効果を持続させることができるという。

 使用方法は、通常、成人には1回4mgを胸部、上腕部、背部または腹部のいずれかに貼付し、24時間ごとに貼り替えるとのこと。症状に応じて1回8mgに増量することが可能となっている。副作用としては、「眠気を感じる」「体がだるい、体の力が抜けた感じがする」「口の中が乾く」「貼った場所が赤くなる、かゆくなる」などの症状が現れることがあるとしている。

久光製薬=http://www.hisamitsu.co.jp/


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