医療最前線

HOYA、夜盲症患者向けの暗所視支援眼鏡「HOYA MW10 HiKARI」を全国で販売開始、暗所や夜間の環境下にカラーで明るい視界を提供し患者のQOL向上へ

2018.11.02 22:57 更新

 HOYAメディカル事業部は、夜盲症により暗所で物が見えにくい人の支援を目的とした暗所視支援眼鏡「HOYA MW10 HiKARI」を開発し、今年春から地域限定で試験発売を行ってきたが、販売体制が整ったことを受け11月から本格的に全国販売を開始する。11月1日に行われた発表会では、「HOYA MW10 HiKARI」の開発経緯や製品の特長について説明した他、普段から同製品を使用している東京都網膜色素変性症協会(以下、JRPS東京)の土井健太郎会長によるデモンストレーションを通じて、患者の視点から製品の使用メリットを紹介した。

 「網膜色素変性症は、目の網膜に異常が生じる遺伝性の病気で、日本に約3万人、世界に150万人の患者がいるとされ、日本における途中失明原因の第2位となっている。夜盲症は、この網膜色素変性症の症状の一つであり、暗所での視野が低下するため、とくに夕方から夜間の行動範囲が限られ、日常生活にも制限が生じてしまう」と、HOYA メディカル事業部製品戦略本部MWプロジェクトの石塚隆之室長が、夜盲症とはどんな病気なのかを説明。「当社では、こうした夜盲症で悩んでいる人々の就労や学業における自立支援やQOLの向上を図るべく、MWプロジェクトを立ち上げ、九州大学 准教授の池田康博先生と共同で、世界的にも前例がない夜盲症向け暗所視支援眼鏡の開発に取り組んできた。2016年には、九州大学で試作モデルを使用した臨床研究を行い、夜盲症患者からの意見や要望を取り入れながら商品化を進めてきた」と、製品開発に至る経緯について述べた。

 「商品化にあたっては、九州大学での臨床研究を終えた後、さらに夜盲症患者による装用体験会を重ね、試作モデルをベースに8回もの改良を行った。そして今年の春に、患者の望む機能を反映させ、暗い場所でより明るい視野を提供する暗所視支援眼鏡『HOYA MW10 HiKARI』を上市することができた」と、開発秘話を語る。「『HOYA MW10 HiKARI』は、当社が独自開発した小型低照度高感度カメラで捉えた像を、明るい映像として装用者の目の前の有機ELディスプレイに投影する眼鏡タイプのウェアラブル機器となっている。とくに、装用者の見え方にこだわっており、わずかな光を増幅させることで、暗所でも昼間のようにカラーで見ることができる。また、機能しているほうの目を中心に使用できるよう、フレームの左右に小型ディスプレイを配置した。さらに、装用しながら外の気配を感じられるよう、透けて見えるシースルー構造を採用している」と、眼鏡レンズメーカーのHOYAならではの“見え方”にこだわった製品に仕上げたのだと胸を張っていた。

 「試作モデルを改良していく中で、夜盲症患者のモニターから、機能だけでなくデザインに関する要望も多く寄せられた。そこで、『HOYA MW10 HiKARI』では、装用時のデザインにも配慮し、標準カラーの黒・白に加えて、赤・グレー・紺の全5色から好みのボディカラーを選べるようにした。また、アウターレンズには、遮光レンズのHOYAレチネックスを標準装備。ディスプレイ越しから見て最適な5色のレンズを用意している」と、デザイン面にも注目してほしいと話していた。「今年の春から東京、阪神、福岡エリアで先行販売を開始するとともに、眼科施設や展示会など全国各地のイベントにも出展してきた。そして今回、北海道から沖縄まで合計24店舗・施設の販売網が整い、11月からいよいよ本格的に全国販売を開始する。今後も引き続き販売網を拡充し、夜盲症に悩む多くの人々の期待に応え、暗闇の世界に光を灯していきたい」と、全国発売を機にさらなる普及拡大に取り組んでいく考えを示した。

 そして、普段から「HOYA MW10 HiKARI」を使用しているJRPS東京の土井健太郎会長が登壇し、同製品を装用して暗い視界の中を歩くデモンストレーションを行った。「私は、3歳の頃に網膜色素変性症として診断され、小学生の頃から夜盲症の症状が強く出てきた。夕方になると周りがよく見えなくなり、迎えに来てくれた母親に気づかず、ぶつかってしまったこともある。高校、大学時代も、夜は出歩くことができない日々を過ごしてきた」と、幼少時代から夜盲症に悩まされてきたと語る土井会長。「そうした中で、昨年、『HOYA MW10 HiKARI』の試作モデルに出会い、今まで見ることのできなかった満開の夜桜を楽しむことができた。この時に感じた喜びは、今も忘れることができない」と、「HOYA MW10 HiKARI」との衝撃的な出会いを教えてくれた。「『HOYA MW10 HiKARI』は、私のように、夜に出歩くのが怖くて家に閉じこもっていた人にとって、非常に有効な製品であると確信している。この製品が、光を必要としているすべての夜盲症の人々に広がっていくことを願っている」と、「HOYA MW10 HiKARI」が全国の多くの夜盲症患者の手に届き、QOLを高めてくれることに期待を寄せていた。【PR】

[小売価格]39万5000円(税別)
[全国発売]11月

HOYA=http://www.hoya.co.jp/
HOYA MW10 HiKARIホームページ=https://hmwpj.com


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