医療最前線

「いい歯の日」に向けてメディアセミナーを開催、全身疾患に関与する歯周病菌やむし歯菌を抑えるL8020乳酸菌について紹介、歯周病を防ぐ口腔ケアの新習慣を提案

2018.10.31 12:19 更新

 三井物産、三井物産ケミカル、キャンパスメディコ、四国乳業、ジェクス、ドウシシャ、UHA味覚糖、備前化成、ヤヱガキ醗酵技研、ベテリナリーサイエンスの10社は10月29日、「いい歯の日(11月8日)」に向けて、「歯磨きプラスの新習慣~歯周病予防とL8020乳酸菌~」と題したメディアセミナーを開催した。今回のメディアセミナーでは、口内細菌に詳しい鶴見大学歯学部 探索歯学講座 教授の花田信弘先生と、L8020乳酸菌(ラクトバチルスラムノーザスKO3株)を発見・開発した広島大学大学院医歯薬保健学研究科 口腔健康科学講座 教授の二川浩樹先生が、歯周病の実態および歯磨きプラスの新習慣について講演した。また、80歳で20本以上の歯を保つ8020(はちまるにいまる)運動とL8020乳酸菌の活用について、トークセッションを行った。

 メディアセミナーの開催に先立ち、主催者を代表して三井物産ケミカルの柳澤誠一社長が挨拶した。「『いい歯の日(11月8日)』は、日本歯科医師会が1993年に設定したもので、全国でさまざまな歯科保健に関する啓発活動が行われている。今回、歯周病菌・むし歯菌・カンジダ真菌に対して抗菌効果を示すL8020乳酸菌の普及を通して、歯磨きプラスの新習慣をはじめとした口腔ケアへの理解をさらに深めてもらうべく、メディアセミナーを開催する」と、セミナーの趣旨を説明。「最近では、歯周病は単なる歯の病気にとどまらず、生活習慣病や死に至る重大疾病を引き起こす原因にもなり得ることがわかってきた。それだけに、歯周病予防は、いい歯を保つためだけでなく、健康寿命を延ばすことにつながると考えている」と、歯周病対策の重要性を訴えた。「二川先生が発見したL8020乳酸菌は、腸内ではなく口腔内に効果を示すという特徴的かつ画期的な乳酸菌となっている。今後さらに加速する高齢化社会に向けて、口腔内環境の改善に大きく貢献できるものと確信している。将来的には、L8020乳酸菌をアジア地域から欧米へとグローバルに展開していきたい」と、L8020乳酸菌のさらなる市場拡大に向けて意欲を示した。

 そして、鶴見大学歯学部 探索歯学講座 教授の花田信弘先生が「歯周病の実態と他疾患への影響」と題した講演を行った。「歯周病は、口腔内だけでなく様々な臓器の健康を左右するが、これは口腔細菌が常時血液に入り、全身に流れていくことが原因とされている。とくに、がんや糖尿病、高血圧、脳血管疾患、心疾患、早産・低体重児出産、NASH、潰瘍性大腸炎、アルツハイマー病の発症には、歯周病菌のP.gingivalisが深く関与しており、その発症機序も明らかになってきている」と、歯周病菌が全身疾患を発症させる機序について解説。「2012年には、歯周病菌のP.gingivalisが多数の細菌叢に影響を及ぼし、疾病の発症につながるという『キーストーン病原体仮説』が米国で発表された。これによって、生涯の健康維持のためには口腔から歯周病菌を除去することが重要であることが示された」と、歯周病菌がキーストーン病原体となって様々な疾病を引き起こすのだと強調した。

 続いて、広島大学大学院医歯薬保健学研究科 口腔健康科学講座 教授の二川浩樹先生が登壇し、「歯磨きプラスの新習慣で『いい歯』を保つ」と題した講演を行った。「腸内環境と同様に、口腔内にも700~800種類の菌で形成されるオーラルフローラがある。このオーラルフローラの中から、歯周病菌やむし歯菌を抑制する効果のある乳酸菌を見つけ出し、プロバイオティクス作用で口腔内の菌バランスを持続的にコントロールできないかと考えた。研究の結果、ラクトバチルス・ラムノーザスKO3株を発見し、これを『L8020乳酸菌』と命名した」と、歯周病菌やむし歯菌に高い抗菌性を示すL8020乳酸菌を発見した経緯を紹介。「さらに、L8020乳酸菌は、歯周病菌の内毒素であるLPSを不活性化する作用も確認されており、全身疾患への負の連鎖を食い止めることにも期待されている」と、L8020乳酸菌は、口腔内環境の改善だけでなく、全身疾患の予防にも役立つのだと力説していた。「L8020乳酸菌を活用した商品は、すでにヨーグルトをはじめ、タブレットやマウスウォッシュ、歯磨きジェル、ペット用のサプリなど、各社から様々な商品が上市されている。その中で、今年7月には、四国乳業が発売している『らくれん』シリーズのヨーグルトが機能性表示食品として認められた。これらのL8020乳酸菌の商品を、普段の歯磨き習慣にプラスすることで、口腔内の菌バランスを整え、“健口寿命”を延ばしていってほしい」と、L8020乳酸菌を活用した口腔ケアの新習慣を提案していた。

 この後、「8020運動は健康寿命を延ばす~健康寿命は健口(けんこう)から」をテーマに、花田先生と二川先生によるトークセッションが行われた。二川先生は、L8020乳酸菌を配合したヨーグルトを摂取するタイミングについて聞かれると、「朝もしくは昼に、歯磨きの後に食べることを推奨している。歯磨きで口腔内をきれいにした後に、L8020乳酸菌をオーラルフローラに入れることで、菌バランスを良好に保つことができる。一方、夜寝る前に食べると、口腔内が酸性に傾いたまま眠ってしまうことになるので控えるようにしてほしい」とアドバイスしてくれた。花田先生は、「口腔内には、歯周病菌やむし歯菌だけでなく、溶連菌や緑膿菌、肺炎桿菌など、健康に悪影響を及ぼす菌がたくさん存在している。今後は、こうした菌をターゲットにした乳酸菌が発見されることに期待している。また、L8020乳酸菌についても、口腔内の細菌に対する新たな効果が見出されることで、健康寿命の延伸に向けて、その価値がさらに高まると考えている」と、健康寿命を延ばすために、これからもプロバイオティクスで良好な口腔環境を維持する取り組みが重要になるとの考えを述べた。


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