医療最前線

ヘアメディカルグループ、日本医科大学形成外科とアンファーとの共同研究でミノキシジルおよび振動圧刺激による発毛効果を確認

2018.09.07 18:33 更新

 19年間で190万人もの薄毛治療を培った実績のあるヘアメディカルグループは、日本医科大学形成外科、アンファーとの共同研究によって、振動圧刺激によって毛乳頭細胞の発毛指令促進につながるイオンチャネル開口のイメージング画像の観察に成功した。9月6日には同研究の成果を発表。2020年臨床導入を目標に、低周波振動圧を利用した最新の薄毛治療機器の開発などについて報告した。

 「頭皮マッサージは発毛に効果があるのかどうか」が論争となっており、血行促進が発毛を促進するという意見と、血行促進と発毛とは直接関係がないとの意見が分かれ、血行促進が発毛に効果があるかどうかは賛否両論だった。しかし今回、世界で唯一のカスタム仕様の蛍光・発光観察システムによって、振動圧刺激による発毛効果の実証をしたことで、頭皮マッサージが発毛指令促進につながるといったことが科学的に証明されることとなった。今回の発表会では、共同研究を行った日本医科大学形成外科による発表の他、ヘアメディカルマッサージの仕方および今後の展望などについて発表した。

 まず、日本医科大学形成外科学教室 主任教授の小川令先生が、発毛促進を目的としたメカノセラピーについて講演を行った。「安静にできない場所の傷の治療は、力を弱める。治らない傷の治療では、力を加える。これを物理的刺激をコントロールする医療と定義し、種々の臓器、組織、細胞、分子の物理的環境を整える医療をメカノセラピーと名付けた」と、メカノセラピーについて言及。「体中のあらゆる臓器、組織、細胞の機能に物理的刺激が関与していることから、皮膚に関する物理的刺激の研究を行った。その結果、周期的刺激は皮膚の新陳代謝を促進し、皮膚への物理的刺激は皮膚の血管を増やすことが明らかになった」と、皮膚の物理的刺激に関する研究結果を紹介。「この結果を受けて、頭皮への物理的刺激は発毛に有用であるという仮説をたて、ヒト毛乳頭細胞に物理的刺激を加える研究を行った。その結果、適度な毛髪への物理的刺激は血流促進だけでなく、細胞レベルで毛周期を早める可能性が示唆された」と、頭皮の物理的刺激は発毛促進に寄与することが示唆されたのだという。「この研究成果から、アンファー、パナソニックによる共同開発デバイス『メカノバイオ』が誕生した。現在は、超音波による細胞に与える影響を研究している」と、超音波で皮膚を刺激する研究を行っていると話していた。

 次に、日本医科大学付属病院形成外科 講師 高田弘弥先生が、「ヒト毛乳頭細胞に関するミノキシジルおよび振動圧刺激による作用機序の解明」について講演を行った。「ミノキシジルは、血管拡張剤副作用として30年前に誕生。ミノキシジルはK+チャネル(カリウムチャネル)を介して発毛すると考えられてきた。そして、ミノキシジルと振動圧刺激は選択的にカリウムチャネルを活性化することが明らかになった」とのこと。「ミノキシジルを塗布した後、振動圧を物理的に行った場合、ミノキシジルが手についてしまうなどして活性化が弱まるため、超音波を用いた医療機器を開発。非接触圧刺激負荷による細胞の微小変形を確認したところ、発毛命令に応答していたことがわかった」と、非接触圧刺激は発毛効果に寄与している可能性が高いとのこと。「ミノキシジルと非接触圧刺激によるカリウムチャネル活性化について確認したところ、大きな活性化が示された」と、非接触圧刺激とミノキシジルで発毛効果が期待できるという。「現在、マウスを使い実際に毛が生えてくるメカニズムの研究を行っている」と、今後もミノキシジルと非接触圧刺激による発毛効果について研究していくと述べていた。

 日本コスメティック協会認定指導員の小田芙美子氏は、川島式ヘアメディカルマッサージについて解説した。「マッサージのポイントは、指の腹に力が入るように意識し、爪を立てないように、ツボはじんわり圧をかけて、じんわり抜くように心がけてほしい。痛すぎず痛気持ちいい程度の圧で、髪の毛を動かさないように注意して、頭皮を動かすようにしてほしい」と、マッサージの基本についてレクチャーした。「洗髪後、タオルドライしてから、ミノキシジルを塗布し、ツボを押さえるようにマッサージしてほしい」と、実演しながら、一つひとつマッサージの仕方を教えてくれた。

 最後にメアメディカルグループ 総院長の川島眞先生が、共同研究の実績と今後の展望について報告した。「発毛について、研究は日本医科大学、臨床は発毛医療を行っているクリニックの組織であるヘアメディカルグループが担当。商品の開発はアンファーが行うという三位一体で取り組んでいる」と、研究、臨床、開発の連携について言及。「日本医科大学形成外科学教室との共同研究においては、メカノバイオロジーと毛髪再生研究を2012年から行ってきた。研究の結果、振動圧によって頭皮の活性化が起こることがわかり、パナソニックと共同で『メカノバイオ』というデバイスを開発し商品化した」と、共同研究によって画期的な商品も上市したのだと語る。「今年8月から『メディカルミノキ5』をアンファーから発売。ミノキシジルを用いた発毛・育毛の新たなフェーズに突入した。この外用剤に振動圧を加えることで、さらに発毛効果が得られることも論文などを通じて発表してきた」と、これまでの実績を紹介。「将来的には、超音波による振動を頭皮に与えるデバイスを開発し、2020年には院内利用の低周波振動圧刺激による薄毛治療機器を発表したい。そして2021年には、ホームケア用の低周波振動圧刺激デバイスも上市したい」と、低周波振動による刺激を用いた育毛促進機器を世に送り出したいと意気込んだ。

ヘアメディカルグループ=https://www.hairmedical.com/


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