医療最前線

Healthy Children,Healthy lives、たんぱく質摂取の重要性とグリークヨーグルトの最新情報を解説、グリークヨーグルトの摂取でやせすぎ体型への歯止めや朝食の欠食防止などへの期待も

2018.04.16 20:28 更新

 NPO法人 Healthy Children,Healthy livesは、「たんぱく質摂取の重要性と、グリークヨーグルトの最新動向およびニューヨークレポート」と題したセミナーを、4月16日に開催した。セミナーでは、Healthy Children,Healthy livesの代表理事で、小児科医師・MPH(公衆衛生専門職)、赤坂ファミリークリニック院長、東京大学医学部付属病院小児科、東京大学大学院医学系研究科公衆衛生学・健康医療政策学教室非常勤講師の伊藤明子先生が、たんぱく質不足による健康への影響やたんぱく質摂取の方法などについて紹介した。

 「日本人のたんぱく質の摂取は、1950年代と同水準の65g~70g程度と15年前に比べて大きく減少している」と、伊藤先生は、たんぱく質の摂取が戦後の食不足の状態の水準にまで下落していると警告する。「たんぱく質を摂取することで、寿命が延びることがわかっている。たんぱく質は、ヒトが健康でいるための三大栄養素の一つでもあるだけに、しっかり摂取してもらいたい」と、たんぱく質の摂取は、私たちが健康でいられるための重要な栄養素なのだと指摘する。「たんぱく質を構成するのは20種類のアミノ酸で、体内でつくることができない必須アミノ酸と、体内でつくることが可能な非必須アミノ酸をバランスよく体内に取り込むことが重要になる」と、たんぱく質を構成するアミノ酸をバランスよく摂取することが重要なのだと説く。「たんぱく質が不足することによって、筋骨格の脆弱化や筋力低下を招くだけでなく、皮膚・髪の劣化や認知思考力の低下、情緒・精神の不安定化、易感染・免疫力の低下などが懸念される」と、あらゆる不調疾患のリスクが高まるのだと警鐘を鳴らしていた。

 私たちの体に不可欠なたんぱく質を摂取しなくなった理由はあるのだろうか。「日本人は朝食の欠食率が高い。朝食べないことで、栄養の1/3が摂取できなくなってしまう」と、朝食を摂取しなくなったことが大きいのだと訴える。「朝食を欠食すると、脂肪酸合成を推進する酵素活性が起こる他、肝臓での中性脂肪、コレステロール合成も高まる。一日の総摂取エネルギーが一緒でも食事の回数が少ないと体脂肪も蓄積し、血清コレステロールや中性脂肪も高まる」と、動脈硬化のリスクも高まると指摘する。「私たちの体は、早朝に副腎皮質ホルモンの分泌が高まり、異化作用によって体脂肪の分解も高まる。夜間には分泌しないので、同化作用によって体脂肪の合成が高まる。つまり、朝食を抜いて、その分夕飯を多めに食べてしまうと体脂肪が合成されて肥満になってしまう」と、朝食を抜くことで、より太りやすい体になってしまうのだと教えてくれた。

 「また、日本人はGDPが他の諸外国に比べて高いのにも関わらず、やせすぎ体型の割合が高い。やせすぎ体型によるデメリットは、妊活が厳しくなることがあげられる。やせている女性が出産できたとしても、生まれてくる子どもは2500g以下のケースが多い。小さく生まれてきた子どもは、生活習慣病のリスクが高まる」と、やせすぎ体型の改善も我が国にとって重要なテーマになっているのだと説明する。「やせすぎ体型の人は、脳もやせてしまう傾向が高い。脳がやせてしまうと突然死のリスクが上昇する」と、やせすぎ体型は寿命を縮めてしまう恐れもあると警告する。「高齢者のやせすぎ体型も懸念されており、これが原因で健康寿命が保てないとされている」と、やせすぎ体型は若者だけではなく、高齢者にも当てはまると紹介していた。

 「やせすぎ体型にならないためにも、たんぱく質を摂取する必要があるのだが、厚生労働省では、一日の摂取量として男性60g、女性50gを推奨している。しかし、たんぱく質は加熱すると変わってしまうため、男性、女性ともに75gは摂取するようにしてほしい」と、しっかりたんぱく質を摂取するように心がけてほしいとのこと。「100gの肉や魚に含まれるたんぱく質が約25g、卵2.5個で約12g、大豆・豆乳100gで約5~7gとなっている」と、一日に約75gのたんぱく質を摂取するための目安を教えてくれた。「ただし、肉類からたんぱく質を積極的に摂取しようとせず、魚類から摂取してほしい」とのこと。「魚類には、不飽和脂肪酸が多く含まれているため、脳の細胞を育てるなど、メリットが高い点から推奨している」と、肉中心の食事から魚中心の食事に切り替えることで、良質なたんぱく質を摂取できるようになると話していた。

 「また、ヨーグルトからも良質なたんぱく質を摂取することができる」とのこと。「欧米では健康食品として、積極的に摂取されている」と、健康志向が高い人々に人気が高いのだと説明する。「ヨーグルトは、カルシウムが含まれていることから、骨の形成に役立つだけでなく、免疫力の向上や腸内環境を整える作用も期待できる。さらに、降圧作用もあり、微量栄養素も含んでいる。そして皮膚もきめ細かくなり、体重減少の抑制効果も期待できる」と、ヨーグルトの健康機能について紹介。「とくに近年、欧米で人気が高まっているヨーグルトがグリークヨーグルト。米国では主食代わりにグリークヨーグルトを食べている」と、ヨーグルトの水分が抜けて濃厚な通称ギリシャヨーグルトと呼ばれるヨーグルトが欧米で注目を集めているという。「グリークヨーグルトは100gで約10gのたんぱく質を摂取できる点からも、健康志向の人々から受け入れられている」と、他のヨーグルトに比べて、良質なたんぱく質を多く摂取することができることから支持を得ているのだと説明していた。「とくに、2010年からは、ニューヨーカーから多くの支持を得て、主食やおやつ代わりにグリークヨーグルトを食べている人が多い」と、ニューヨークでは、グリークヨーグルトがブームになっていると教えてくれた。

  


 このグリークヨーグルトを手軽に食べられるように商品として明治から上市されたのが、「明治 THE GREEK YOGURT プレーン/砂糖0/5つの果実」。ギリシャヨーグルトの濃密なおいしさに加えて、脂肪0でヘルシーに、たんぱく質を中心とした栄養が摂れるといった新たな価値を提供している。「プレーン」は、乳由来の素材だけでシンプルに仕立てた。たんぱく質は10.2gを含有している。「砂糖0」は、糖分を気にせず甘みを楽しめるとのこと。たんぱく質は9.2g含まれている。「5つの果実」は、5種類のフルーツの美味しさが楽しめるという。たんぱく質は7.9g含有している(すべて100g当たり)。

Healthy Children,Healthy lives=https://www.hchl.org
明治=http://www.meiji.co.jp


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