医療最前線

MeijiSeikaファルマ、「アレルギー性鼻炎」に関するメディアセミナーを開催、花粉症治療の副作用が及ぼす日常生活への影響について解説

2017.12.06 20:29 更新

 MeijiSeikaファルマは、昨年11月18日に発売した経口アレルギー性疾患治療薬「ビラノア錠 20mg」(一般名:ビラスチン)の長期処方が可能となったことを受け、来年の花粉症シーズンに向けて、「アレルギー性鼻炎」に関するメディアセミナーを12月4日に開催した。セミナーでは、アレルギー性疾患治療の第一人者である日本医科大学大学院医学研究科 頭頸部・感覚器科学 教授の大久保公裕先生が登壇し、花粉症治療で集中力が低下するなどの副作用が及ぼす日常生活への影響、また高齢者における花粉症治療の注意点などについて説明した。

 セミナーに先立ち、MeijiSeikaファルマの小林大吉郎社長が挨拶。「花粉症は、“日本の国民病”ともいわれ、年々患者数が増えており、年が明けてから本格的なシーズンを迎える」と、毎年多くの人が花粉症に罹患していると指摘する。「花粉症の治療には、抗ヒスタミン薬が有効的に使われているが、副作用として日中に眠気が出ることが知られている。また、自覚のない作業効率の低下や判断力の低下を引き起こすインペアード・パフォーマンスという副作用があることもわかっており、今回のセミナーを通じて、花粉症治療との向き合い方や治療での注意点を広く伝えていければと思っている」と、セミナー開催の主旨について述べた。

 続いて、日本医科大学大学院医学研究科 頭頸部・感覚器科学 教授の大久保公裕先生が、「花粉症治療で集中力が低下する?」と題した講演を行った。「アレルギー性鼻炎の患者数は、この15年間で1.4倍、とくに65歳以上の高齢者では2倍に増加しており、中でも季節性アレルギー性鼻炎である花粉症の有病率が拡大している。その一因には、スギ・ヒノキの人工林の増加が挙げられ、スギ人工林では、花粉を生産する31年生以上のスギ林が89%を占めているのが現状だ」と、花粉症の患者が増加している背景を説明。「花粉症の薬物治療には、主に抗ヒスタミン薬が使われるが、眠くなる、だるくなるといった副作用が高い頻度で現れる。さらに、本人が気づかないうちに集中力や判断力、作業効率が低下してしまうインペアード・パフォーマンスという副作用もあるため、日常の様々なシーンに影響が出てくる可能性がある」と、抗ヒスタミン薬による花粉症治療では、自覚できない副作用によって、仕事や勉強、家事などのパフォーマンスが低下することがあるのだと教えてくれた。

 「実際に、花粉症は労働生産性に大きな影響を及ぼしており、疾患ごとの生産損失額の調査では、『高ストレス』や『片頭痛』、『うつ病』を抑えて、『花粉症/アレルギー性鼻炎』が第1位だった。また、抗ヒスタミン薬の仕事への影響についての調査では、『仕事中に眠気を感じた』、『集中力・判断力の低下を感じた』との回答がともに7割を超えていた」と、花粉症はその症状に加えて、薬物治療の副作用も労働生産性を低下させる大きな要因になっていると指摘する。「治療薬を服用した後の車の運転については、『服用後に運転したことは全くない』との回答は約20%、『眠気や集中力・判断力低下を自覚中は運転を控える』が約35%で、半数以上の人が車の運転を控えていることが調査で明らかになっている。薬の服用後に車を運転していて、事故を起こした(起こしそうになった)という人も1割弱いた」と、抗ヒスタミン薬は花粉症患者の車の運転にも考慮して処方する必要があると訴えた。

 「最近では高齢者の花粉症患者も増えているが、高齢者では、抗ヒスタミン薬と他の中枢抑制薬を同時に内服したり、アルコール飲酒をすると、中枢抑制作用が強く出ることがある。これによって、昏倒や転倒などを起こし、思わぬケガをすることもあるので注意してほしい」と、高齢者に対する抗ヒスタミン薬投与時の注意点にも言及。「とくに、高齢者の花粉症治療では多剤併用になることが多い。これを避けるためには、単に処方薬の数を減らすのではなく、各薬剤の適応を再考することが大切になる。そして、処方薬剤に優先順位をつけて、必要性の低いものから中止するようにしてほしい」と、多剤併用を避けるポイントについてアドバイスしてくれた。

MeijiSeikaファルマ=http://www.meiji-seika-pharma.co.jp/




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