医療最前線

ダスキン、秋に増えるダニアレルゲンなどを含むハウスダストによるアレルギー症状を抑えるための有効な掃除方法について紹介

2017.07.28 20:43 更新

 ダスキンは7月25日、アレルギー疾患と掃除に関するセミナー「『アレルギーを持つ子どもの現状と家庭でできるアレルギー改善方法』~秋から増えるダニアレルゲンなどを含むハウスダストから子どもを守る~」を開催した。セミナーでは、気管支喘息などの呼吸器研究の第一人者である日本大学医学部内科学系呼吸器内科学分野 主任教授の橋本修先生が、アレルギー疾患のメカニズムやアレルギー疾患の多くの原因がダニアレルゲンなどを含むハウスダストであること、アレルギー症状を抑えるためには治療のほか住環境の改善が重要である点などを紹介した。

 「アレルギーとは、特定の抗原(アレルゲン:食物、ダニ、花粉など)に対して免疫機能が過剰に反応し、IgE抗体を産生し様々な症状が出ることをいう。アレルギー反応を起こす抗原をアレルゲンと呼び、アレルギー反応は遺伝的素因と環境因子の相互作用によって起こる。疾患としては、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、花粉症、アレルギー性結膜炎、食物アレルギーとされる」と、アレルギーについて解説する橋本先生。「平成17年の調査では、わが国の全人口の約3人に1人が何らかのアレルギー疾患に罹患していた。しかし、平成23年の調査では約2人に1人が何らかのアレルギー疾患に罹患していると報告されている」と、アレルギー疾患患者は急速に増加していると指摘する。「アレルギー疾患によって医療機関を受診する患者数も増加傾向にある」と、医療機関で治療している患者も増えているという。

 「アレルギーの診断に関わる検査は、血液検査で行われることがほとんどで、治療では、まず、原因の回避と除去が行われ、減感作療法という抗体特異的免疫療法を行う。そして、最終手段として、薬物療法を行う」と、3段階に分けてアレルギーを治療するのだと教えてくれた。「また、アトピー素因のある人にアレルギー性疾患が次々に発症することをアレルギーマーチと呼び、この始まりは乳児湿疹とされている。乳幼児ではアトピー性皮膚炎や食物アレルギー、年長児では気管支喘息やアレルギー性鼻炎が発症する」と、アレルギーマーチについて言及。「気管支喘息においては、まずアレルギーマーチを断つべく、アトピー性皮膚炎の発症予防と治療を行う。そして、クリーニングや空気清浄によってアレルゲンの回避や低減を行う」と、気管支喘息を例に、アレルギーマーチを断つことの重要性を説明してくれた。

 「さらに、皮膚を介して(経皮感作)他の臓器のアレルギーが発生する。皮膚を介した食物抗原や吸入抗原に対する曝露・侵入はIgE抗体の産生を誘導し、食物や吸入抗原が原因のアレルギー発症に関与する」とのこと。「皮膚のバリア機能に影響を与える因子として、抗体側の他、宿主側(皮膚バリア機能)の障害もあることから、環境対策は重要になる」と、ダニ感作などを防ぐ必要があるのだと指摘する。「室内環境、とくに寝具中の中綿1g中にダニ抗原が2μgを超えると感作のリスクが増すことから、この数値が感作量として考えられ、WHOの基準値になっている」と、ダニ抗原2μgが目安になるのだという。「ダニに限らず、キレイな空気を吸いたいと思うのはみんな一緒。空気をキレイにすることで、様々な疾患を抑制することは可能。それだけに、ダニの環境対策は重要になる」と、ダニの死骸などが飛来する原因を絶たなければ、キレイな空気にすることができないだけでなく、アレルギー性疾患から身を守ることはできないのだと訴えた。

 次に、ダスキン 開発研究所の前田親男氏が、ダニ(チリダニ)による健康被害から守るハウスダスト・ダニアレルゲンを減らす効果的な掃除について紹介した。「当社は、創業1963年から、家庭の家事の負担を軽減する掃除道具の開発と提供を行ってきた。とくに、ダストコントロール商品と呼んでいる吸着剤を含ませた雑巾やモップによる掃除は、乾式掃除ともいわれ、ホコリをたてずにホコリを取れることが最大の特徴となっている」と、同社では創業から家庭の掃除に関わるビジネスを展開してきたのだという。「近年では、ホコリ(ハウスダスト)を減らせば、家庭環境にどのような効果をもたらすのか、実証データに基づいた研究を行っている」と、ダニ低減を目指す研究を行っているとのこと。「ダニのフンなど(死骸の一部を含む)が、ダニアレルギーの原因といわれている。しかし、約0.2mm~0.5mmとダニは小さいため、目で確認することはできない」と、ダニはどんな生き物なのか詳しく紹介。「人にとって快適な環境は、ダニにとっても居心地がよく、繁殖したダニは夏以降に大量のフンを排出し、ダニアレルゲンを増加させる」と、これから迎える秋は、最もダニアレルゲンが増える時期なのだと強調する。

 「しかし、ダニアレルゲンが最も発生しやすい寝室の掃除頻度は、リビングなどに比べて少ないことがわかった」と、汚れを取る掃除とハウスダストを除去する掃除に違いがあることや、ダニの知識やその対策について無知であることが災いし、ホコリが見えないので、キレイだと思い込み寝室を掃除していない家庭が多いことがわかったのだという。「そこで、当社では、ダニアレルゲンを低減するための掃除として、(1)ホコリは舞い上げない、(2)温度と湿度のコントロールをする、(3)寝室と寝具、そして収納場所に要注意--という3点をアドバイスしている」と、ダニアレルゲンを含めた家庭内のあらゆるアレルゲンの低減を目指すべく、様々なサービスに取り組んでいるのだと紹介していた。

ダスキン=http://www.duskin.co.jp



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