食事・レストラン

神戸市、出前館との連携による飲食店・家庭支援策「KOBE出前シフトサポート」をスタート、飲食店には出前サービス利用にかかる負担軽減やPR効果向上を

2020.04.24 17:15 更新

 神戸市と出前館は、事業連携協定を締結し、全国初の取組みとして中小飲食店を対象とする「出前館」のサービス利用料助成をはじめ、家庭支援にもつなげる支援策「KOBE 出前シフトサポート」を実施する。4月24日に行われた発表会では、この取り組みによって、飲食店に対しては、出前サービス利用にかかる負担軽減・PR効果向上が期待できる他、飲食店就労者に対しては、迅速かつ柔軟な雇用による収入確保が期待できると説明。また、家庭に対しては、家事や家計の負担軽減や、利便性・食卓のバリエーション向上といった効果が期待でき、市民の暮らし、経済活動を維持する一助になる仕組みであると発表した。

 「当社のサービスは、タブレットもしくはスマホが1台あれば始められる」と、出前館の中村利江社長が挨拶。「加盟店舗数は全国で2万2000店以上に達し、過去1年間に出前館で注文した人は325万人となっている」と、一店舗あたりの月間平均注文数は140件で、月間注文数は303万件になると指摘する。「出前館を利用するには、消費者がスマホなどで食べたい料理を注文。注文はタブレットなどで受けられるようになっている。その後、料理を調理し、配達は飲食店自身が行う場合は、自前で配達を行う。一方、配達できない飲食店においても、当社の配達代行者を通じて、注文者に料理を届ける仕組みとなっている」と、配達は自前でも行うことができるが、出前館が用意する配達代行者を利用することもできるようになっている。

 「出前館は、国内最大級のデリバリーサイトであるだけでなく、LINEやドコモといったポータルサイトにも加盟店の情報が掲載される」と、告知効果が高いサービスであると胸を張る。「また、月額固定費なしで販促できる」と、成果報酬型の手数料のため、低リスクで導入できるサービスであると強調する。「配達についても、出前館による配達代行サービスを利用可能で、配達の品質の安定にもつながる」と、出前館を利用するメリットについて解説した。「消費者にとっても、アプリを使って誰でも簡単に注文できるだけでなく、多くの加盟店から、様々なメニューを選ぶことができる。そしてポイントを付与するので、使うたびにメリットが得られる。また、表示された時間通りに料理が到着する点も高く評価されている」と、注文する消費者にも様々なメリットが得られるのが出前館なのだと教えてくれた。

 「飲食店が出前館を利用するには、まず初期製作費用の2万円が必要になる。これに加えて、注文金額に応じて、商品代金の10%がサービス利用料として必要になる」と、従量料金制度であるため、注文時にしか利用料が発生しないのだという。「ただし、配達も出前館の代行者を利用する場合は、配達代行手数料として商品代金の30%が必要となる」と、サービスを利用する際の料金設定について説明した。「新型コロナウイルスに対する取り組みについては、感染リスクの低減および安心なサービスを提供するべく、配達員に対する衛生管理を強化している」と、公衆衛生などについては徹底していると訴える。「また、注文時の置き配指定で、注文者から指定された場所に料理を置く取り組みも行っている」と、非接触での配達対応についても推奨していると話していた。「さらに、新型コロナウイルスで休業もしくは営業縮小が余儀なくされている飲食店においては、従業員やアルバイトに対して雇用の見直しを図っているケースも少なくない。そこで、こうした人々を出前館が短期で採用するシステムを導入。自粛要請が発令されている間は、出前館の配達スタッフとして働き、自粛要請が解除された時には、飲食店の業務に復帰してもらう仕組みとなっている」と、飲食店向けの緊急雇用シェアを実施することで、出前需要と雇用機会創出の両立を目指していきたい考えも示した。

 神戸市企画調整局つなぐラボ特命係長 兼 市長室広報課の長井伸晃係長が、飲食店・家庭支援策「KOBE出前シフトサポート」について発表した。「今回のサービスは、市内の中小飲食店を対象としており、出前館加盟店約200店舗と新規参加店舗がこれに該当する。実施期間は、5月1日から7月31日までの3ヵ月間となる」と、サービス対象の飲食店について解説。「支援策としては、サービス利用料の半額分を助成する」と、商品代金の10%のサービス利用料が半額になると指摘する。「加えて、初期製作費用の2万円についても、7月31日まで無料となる」と、初期費用なく出前館のサービスが始められるとのこと。「そして、配達代行手数料についても、7%分を助成する」と、商品代金の30%が必要だった配達代行手数料が23%になるという。

 「就労者については、休業・営業短縮を余儀なくされている市内飲食店勤務者を対象に、『飲食店向け緊急雇用シェア』を積極的に実施し、収入確保を支援するだけでなく、市内飲食店へ取組みをPRするなど拡大支援もできる」と、雇用活用にもつながると話していた。「消費者については、出前館で使える500円分のポイントを還元する他、LINEデリマやdデリバリーで使えるクーポンを配布する」と、1人1回、1000円以上の注文のみ500円分を助成すると述べていた。「今回の取り組みによって、飲食店は出前サービスを手軽に導入できるだけでなく、新たな事業の柱として成長させる機会を得られるものと期待する。また就労者については、迅速かつ柔軟な雇用が確保できる他、消費者においては、家事や家計の負担を軽減し、食卓バリエーション向上につながると期待される」と、飲食店、就労者、消費者にとって共にメリットが得られる取り組みになっているとアピールしていた。

 最後に、神戸市経済観光局担当(商業流通担当)の古泉泰彦部長は、「緊急事態宣言によって、飲食店は厳しい状況にある。出前サービスは敷居が高いという飲食店も少なくないが、出前館の協力で、利用しやすいものになったと思う。4月10日に発表したUber Eatsとの取り組みではカバーできないエリアも、出前館では配達が可能となっているだけに、より間口が広がったと思っている」と、配達エリアが広がることで、さらなる飲食店の参入が期待できるだけでなく、利用者にとってもメリットが拡大する取り組みになると期待を寄せていた。

神戸市=https://www.city.kobe.lg.jp/
出前館=https://demae-can.com/


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