食事・レストラン

生活クラブ、食べているのに栄養不足が懸念される"かくれ栄養失調"予防セミナーを開催、必要な栄養素を効果的に摂取できるレシピも紹介

2017.08.02 19:24 更新

 生活クラブ生協連合会は、8月1日~7日の栄養週間に栄養や食の重要性をアピールするべく、「“かくれ栄養失調”予防セミナー」を8月2日に開催した。同セミナーでは、3食しっかり食べているのに、栄養が足りない“低栄養”の状態に陥る「新型栄養失調」といわれる“かくれ栄養失調”対策をテーマに、普段の食事内容のチェックや栄養についての正しい知識について学んだ。また、旬菜料理家で管理栄養士の伯母直美氏を迎え、“かくれ栄養失調”対策として、バランスの良い栄養吸収を考えた“かくれ栄養失調”対策レシピを披露してくれた。

 「当クラブでは、生命力にあふれた健康な食生活をサポートしていくというスローガンのもと、生命を意味する『BIO』と『美を』とを掛け合わせた造語『ビオサポ』を推奨している」と、生活クラブ 広報部広報政策課の山井浩平氏が挨拶。「8月1日から7日は栄養週間となっている。栄養について意識してほしい時期に、セミナーを開催することで、栄養や食の重要性をしっかり知識として吸収してほしい」と、セミナー開催の経緯について説明してくれた。

 次に、生活クラブ 開発部開発部門 「健康な食」推進課・管理栄養士の國井咲子氏が、栄養や食について正しい知識の解説や“かくれ栄養失調”に陥らないために必要な栄養素の摂り方などについて説明した。「総務省の家計調査によると、食料支出額に占める生鮮食品は年々減少しており、外食や調理食品が緩やかに上昇している」と、外食の割合が増える傾向にあると指摘する。「外食が続くと栄養バランスが悪くなるといわれているが、それだけでなく、食品添加物を多く含んだメニューであるのか、という点も考慮しなければならない」と、外食には食品添加物の表示がないため、外食が続くと、必要以上に摂取してしまう危険性もあるのだと警告する。「そもそも、食品添加物は、美味しそうに、見た目もよく、長持ちさせたり、都合の良い状態を保つため、少ない原料でたくさん作るときなどに活用される」と、食品添加物が使用される理由について紹介。「実は、食品添加物は安心とはいえず、1996年に作成されたガイドライン以前から使用されている食品添加物は審査が不十分であったり、複数を一緒に食べても安全なのかは不透明とされている」と、食品添加物の安全性はしっかりと担保されているわけではないのだと強調する。

 「食品添加物が、様々な加工食品に使われていることで、子どもたちの味覚も変化。ある調査によると、調査に参加した3分の1の子どもが味覚を認識できなかったというデータも報告されている」と、甘いジュースを毎日飲んだり、野菜を食べなかったり、ファストフードばかり食べる子どもが増えていることが味覚低下の一因なのではないかと語っていた。「また、健康的な食べ物や飲み物であると推奨されているトクホについても、人工甘味料などが使われている」と、脂肪の吸収を抑える飲み物でありながら、人工甘味料が入っているため、かえってホルモンに影響を与えて太りやすくなることも懸念されるのだという。そこで、國井氏が、水と香料、ぶどう糖果糖液糖、着色料、クエン酸でジュースを作る実験を行った。セミナーに参加した同クラブの会員たちは、作られたジュースを試飲。簡単に甘いジュースが作られる現状に驚くのと同時に、果汁などを一切加えずにできてしまう工程に、唖然とした表情を浮かべていた。

 「当クラブでは、安全な食材を会員に届けるべく、主原料はもちろん、加工品などに使う原料についても、国産にこだわっている。また、認めている食品添加物は、国の基準の約10分の1を使用している。さらに、残留農薬の自主基準は、国の基準の10分の1未満を目標にしている。遺伝子組換え食品については、20年前から一貫して不使用としている」と、安心、安全な食品を会員たちに提供しているのだと力説する。「そして、食べ物だけでなく、食べ方についても健康的な食を提案するべく、『ビオサポ』を提唱。健康的に食べるにはどうしたらよいかという疑問にしっかり答えるWEBサイトも開設し、生命力にあふれた健康な食生活をサポートしている」と、食についてしっかりとした知識が得られる情報も発信しているのだとアピールしていた。

 では、「ビオサポ」が考える健康とは何なのか。國井氏曰く、「たんぱく質、脂質、糖質といった三大栄養素という目に見える栄養だけでなく、ビタミンやミネラルといった目に見えにくい栄養について意識した食べ物や食べ方を提案している」と、微量栄養素といわれるビタミンやミネラルはバランスがとりにくいのだが、しっかり摂取しておきたい栄養素なのだと力説する。「しかし、食事が欧米化していく中で、ビタミンやミネラルをしっかり摂取できている人は少ない」と、微量栄養素を必要量摂取できていない人がほとんどなのだという。「ビタミンやミネラルなどをあまり摂取せず、三大栄養素に偏った食事を続けると、新型栄養失調に陥る危険がある」と、きちんと食べているにも関わらず、ビタミンやミネラルが不足した“かくれ栄養失調”になってしまう恐れもあるのだと警告する。「かくれ栄養失調になると、体が痩せにくくなり、糖尿病や高血圧といった生活習慣病のリスクにもつながる。さらに、神経の伝達機能にも影響を及ぼす危険性もあることから、うつなどの疾患に罹患する可能性も考えられる」と、かくれ栄養失調は、現代病と呼ばれる病気のリスクが高まる危険性があるのだと訴えていた。

 「かくれ栄養失調のリスクを低減するには、ビタミンやミネラルを日頃から摂取すること。これは、普段の食べ方を一工夫するだけで補うことができる」と、難しく考える必要性はないのだと指摘する。「ミネラルの中でも不足しがちな、カルシウムや鉄は、12~14才の成長期に不足しやすい。カルシウムは、吸収率の高い牛乳を使ってほしい。鉄は、きくらげがおすすめ。どんな料理にも使える。貧血が気になる女の子には、鉄とビタミンCの組み合わせがおすすめ。なによりミネラルは加熱してもほとんど減少しないので、幅広い料理に使える」と、ミネラルの摂取法について解説。「ビタミンの中では、老化を引き起こす活性酸素を抑える作用を持つビタミンACEを積極的に摂取することをおすすめしている。ただし、ビタミンCは加熱に弱いので、生で摂るのがベター」と、美容が気になる人は、ビタミンACEをしっかり摂取してほしいとアピールしていた。

 不足している栄養素は、サプリメントで補うという人も少なくない。そんな意見に國井氏は、「栄養素は、食品から摂取することが基本になる」と、食事からバランスよく栄養素を摂取してほしいとのこと。「たとえば、老化の原因となる活性酸素を抑えるセサミンは、1日10mg程度が摂取できるように、粒タイプのサプリメントとして市場に流通している。しかし、当クラブの『ごま油』を使うと、小さじ1/2(2g)で10mgのセサミンを摂取することができる。このほか、『さば水煮缶』であれば、DHAやEPAなどの栄養素をサプリメントよりも多く摂取することができる」と、サプリメントよりもむしろ食品からの方が、多くの栄養素を摂取できるものもあるのだと指摘する。「こうした知識を生活の中にとり入れてもらうために、『ビオサポ』では、ハンドブックを作成したり、献立作りに役立つ情報をWEBなどで提供するなどしている」と、健康な食を意識してもらうためのサポートを数多く行っているとのこと。「だからといって、意識しすぎるのもよくない。栄養知識は正しく習得しながらも、家庭での実践はおおらかにしてほしい」と、自分だけで悩んだりせず、仲間とともに楽しみながら健康的な食づくりを行ってほしいと話していた。

 そして、旬菜料理研究家で管理栄養士の伯母直美氏が、かくれ栄養失調予防を考えたレシピを披露してくれた。「ビタミンAを上手に摂って免疫力アップにつながるメニューとして『トマトとベーコンのピラフ』を考案した。ヘタをとったトマトの皮に切り込みを入れる。ベーコンと玉ねぎをフライパンで炒めて、鍋にお米を入れたら、その上に、炒めたベーコンと玉ねぎ、トマトを丸ごと入れる。炊きあがったら、バターを入れてかき混ぜれば出来上がる」と、簡単にメイン料理を調理する伯母氏。「これにニンジンを入れてもよいのだが、ニンジンを洗う場合は、たわしを活用するときれいに土を取ることができる。横にスライドさせて汚れを落とせば、野菜の繊維を傷つけることもない」と、野菜の洗い方もアドバイスしてくれた。

 「成長期に必要な鉄とカルシウムを手軽に摂ってもらうために考案したのが、『具だくさんミルクスープ』。キャベツ、玉ねぎ、マッシュルーム、馬鈴薯、きくらげ、素干し桜えびを使う。玉ねぎとマッシュルームはしんなりするまで炒める。これを少し多めに作って冷凍しておくと、今回の料理以外にも使えたりするのでおすすめ」と、必要な分だけ作るのではなく、作り置きしておくことで、野菜も無駄なく使えるとのこと。「キャベツと馬鈴薯を入れて5分ほど煮込んだあと、桜えびと牛乳を入れてひと煮立ちしたら、塩とこしょうで味を整えて完成」と、手間暇かけることなく、ミルクスープが作れてしまうのだと話していた。

 「老化を引き起こす活性酸素を抑えるビタミンを簡単に手軽に摂取するには、『ビタミンACEサラダ』を提案したい。水菜やレタス、ミニトマト、玉ねぎにまぐろの油漬缶を盛りつけたサラダとなる。このサラダを美味しく食べるために今回は、桃を使ったドレッシングを考案した。桃の皮をむき、種を取り除いたら、菜種油、レモン汁、塩、こしょうを加えてミキサーにかけると出来上がる。2、3日は冷蔵庫で保存もできる」と、果物の果糖を活用したドレッシングを紹介。試食した会員から大絶賛されていた。伯母氏は、「舌で覚えているうちに、習ったレシピを再現すると自分のものになる」と、セミナーに参加した会員たちに、その日のうちに紹介したレシピを試してみてほしいと話していた。【PR】

生活クラブ生協連合会=http://www.seikatsuclub.coop



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