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キンレイ、大阪・岸和田の新工場で2017年秋冬新商品の発表会を開催、安全安心・環境保全・生産技術・生産能力を強化した新工場の内覧も

2017.08.31 12:59 更新

 冷凍食品の製造・販売を手がけるキンレイは、今年7月から本稼働を開始した大阪・岸和田の新工場で、2017年秋冬新商品の発表会および新工場の内覧会を8月25日に開催した。当日は、秋冬向け新商品「お水がいらない 長崎ちゃんぽん発祥の店 四海樓(しかいろう)」と「お水がいらない ほっこりかぼちゃのほうとう」の2品の商品特長について紹介した他、「お水がいらない 長崎ちゃんぽん発祥の店 四海樓」の監修を務めた、四海樓の陳優継オーナーが長崎ちゃんぽんの誕生秘話や新商品の開発エピソードを語ってくれた。また、内覧会では、新工場の施設概要について説明した他、「お水がいらない 長崎ちゃんぽん発祥の店 四海樓」の生産ラインおよび製造工程が公開された。

 「当社は、真心の手仕事にこだわり、独自技術の二段凍結三層構造の冷凍調理麺によって、専門店の味を再現した『アルミ鍋焼うどん』や『お水がいらない』シリーズを展開している。また、単に冷凍食品を製造・販売するだけでなく、本物の美味しさ、安全安心、環境保全に誠心誠意取り組み、人々の幸せと食文化のさらなる発展に貢献することをミッションとしている」と、キンレイの和田博行社長が挨拶。「一方で、消費者ニーズの高まりにともない、従来の筑波工場のキャパシティでは商品供給に不安を抱えるようになっていた。そこで、こうした課題を解消するべく、今年5月に大阪・岸和田に新工場を竣工、7月から本稼働を開始した」と、新工場を立ち上げる経緯を説明した。「新工場は、当社がこれまで培ってきた経験とノウハウを結集し、安全安心はもちろん環境保全、生産技術など、すべての面で最新の設備を導入した。これにより、全体の生産能力が1.5倍に向上すると共に、商品の品質向上も実現した。この新工場を機に、新商品の企画提案、既存商品のブラッシュアップ、コミュニケーション活動を積極展開し、出荷販売額2ケタ増を目指す」と、新工場によって同社独自のものづくりにさらに磨きをかけ、新たなステージにチャレンジしていくと意気込んだ。

 続いて、キンレイ 取締役の青木雅一営業副本部長が、営業戦略について説明した。「当社の『お水がいらない』シリーズは、今年7月時点で累計販売数が5000万食を突破し、右肩上がりで成長を続けている。商品価格はやや高めの設定だが、豊富なラインアップによる選べる楽しさに加えて、その美味しさが消費者から高く評価されていると自負している」と、「お水がいらない」シリーズの販売が好調に推移している要因を分析。「そして、このシリーズをさらに強化するべく、秋冬の新商品として『お水がいらない 長崎ちゃんぽん発祥の店 四海樓』と『お水がいらない ほっこりかぼちゃのほうとう』を上市する。とくに、『お水がいらない 長崎ちゃんぽん発祥の店 四海樓』については、長崎ちゃんぽん発祥の店である四海樓の陳優継オーナーから監修を受けることができた。今後、新工場がフル稼働し、秋冬新商品の生産量が増大するのにともない、営業部隊もアクセルを踏み込んでいく」と、さらなる売上拡大に向けて営業展開を加速させていく考えを示した。

 秋冬新商品の特長やこだわりについては、キンレイ 生産本部の齋藤克敬商品開発部長が紹介してくれた。「『お水がいらない 長崎ちゃんぽん発祥の店 四海樓』は、本場長崎のちゃんぽんを家庭で簡単に味わってもらえるよう、長崎ちゃんぽん発祥の店として知られる四海樓の監修を受けて開発した商品。実際に、四海樓の陳優継オーナーからこだわりの製法を学び、それを新工場の生産ラインで再現した」と、本場長崎のちゃんぽんの味を冷凍食品で再現したという。「新たに導入した鉄鍋で野菜を炒めることで、お店で炒めたような香ばしさを出した。また、炒めたキャベツを水で炊き出し、スープに風味を付けることで、ちゃんぽんの煮込み感を強調した。そして、当社独自の三層構造によって、麺と具材、スープが三位一体になった本格的なちゃんぽんの味わいを家庭で楽しめるようにした」と、新工場の最新設備を活用することで、四海樓のちゃんぽんに迫る商品が完成したと胸を張る。

 


 「『お水がいらない ほっこりかぼちゃのほうとう』は、関東で女性に人気のメニューであるほうとうを商品化した。ほうとうは、山梨県を中心とした地域で作られる郷土料理で、幅広の麺と野菜を、味噌仕立てのつゆで煮込む料理となっている。新商品では、他社品に比べて品種・量ともに上回る7種の彩り具材を盛りつけ、煮込み感のあるスープを実現した」とのこと。「とくにメインのかぼちゃについては、ほっこり種を採用し、馬蹄型に大きくカット。甘みがあり、ほくほくとした食感に仕上げている。また、幅広の麺についても、低加水に設計することで、小麦の詰まったようなほうとうらしい食感を再現した」と、かぼちゃの甘みが溶け込んだ、ほうとうならではの味わいを家庭で楽しんでほしいと話していた。

 ここで、「お水がいらない 長崎ちゃんぽん発祥の店 四海樓」の監修を務めた、四海樓の陳優継オーナーが登壇し、長崎ちゃんぽん誕生の経緯や新商品の開発秘話を語ってくれた。「四海樓は、1899年に創業した中華料理店で、今年で創業118年目を迎える。創業者の陳平順は私の曾祖父にあたり、私は四海樓の4代目オーナーとなる。陳平順は、中国・福建省の出身で、華僑一世として日本に移住し、明治の初めまであった唐人屋敷の入口付近、広馬場に四海樓を出店。ここで、ちゃんぽんと皿うどんを考案した」と、明治時代から続く四海樓の歴史について紹介。「ちゃんぽんは、長崎で生まれた郷土料理であり、もともとは商品として作られたものではなかった。当時の華僑は生活が苦しく、その華僑の同胞や留学生のために、長崎の身近な食材を使い、安くて栄養のある食事を提供しようと考えたのが始まりといわれている。そのため、長崎ちゃんぽんには、善意を他人へ回す“恩送り”の気持ちが込められている」と、長崎ちゃんぽんは、四海樓のメニューとして開発されたのではなく、華僑の仲間を助けたいという強い想いから生まれたのだと教えてくれた。

 「キンレイとは、2002年にアルミ鍋の商品開発の際に、長崎ちゃんぽんの監修を手がけたのが最初の出会いになる。そこで、冷凍食品に大きな可能性を感じた。今回の新商品の開発では、“お水がいらない”というのがポイントだった。本場の味に近づけるために、実際にお店のスープを持ち帰ってもらい、私からもアドバイスをしながら、試行錯誤を繰り返して開発していった」と、四海樓の味を再現するべく、新商品の開発を全面的にバックアップしたという。「完成した商品は、非常に再現性が高いものに仕上がっていて驚いた。ひとくち目のスープの味にはパンチがないが、食べすすめていくごとに味わいが深まっていく。これは、お店で作る昔ながらの長崎ちゃんぽんならではの特徴だ。また、鉄鍋で野菜を炒めているので、香ばしい風味も再現されている。そして、何よりこれまで長年培ってきた冷凍技術の経験とノウハウがこの新商品に結実したと感じている」と、「お水がいらない 長崎ちゃんぽん発祥の店 四海樓」のおいしさに太鼓判を押していた。

 


 次に、秋冬新商品のコミュニケーション施策について、キンレイ 営業本部の福田暢雄商品企画室長が説明した。「今回の秋冬新商品の発売に合わせて、『お水がいらない』シリーズの商品パッケージを刷新した。うどんシリーズは白地をベースに、ラーメンシリーズは黒字をベースにオリジナルロゴを入れることで、同じシリーズ商品であることが一目でわかるデザインに変更した」と、シリーズ感を演出するデザインにパッケージを刷新したとのこと。「キャンペーン展開としては、新商品・リニューアル品を含む『お水がいらない』シリーズ全16種が総勢1600人に当たる、新商品発売記念キャンペーンを8月29日から16週連続で実施する。また、陶芸家とタイアップした『お水がいらない ほっこりかぼちゃのほうとう』オリジナル器をプレゼントするキャンペーンも予定しているので楽しみにしてほしい」と、新商品発売を記念したキャンペーンにも注目してほしいと話していた。

 この後、新工場の概要説明および内覧会が行われた。「大阪府岸和田市に竣工した新工場は、従来のK1ラインと新設したK3ラインの2つの生産ラインを備え、安全安心や環境保全への取り組みから、生産技術、生産能力まで徹底的に強化している」と、力説するのはキンレイの白潟昌彦常務取締役。「安全安心への取り組みでは、アレルギー対策として『そば』の生産をフリー化。最新鋭の空調管理システムの導入やゾーニングおよび交差導線の見直し、結露防止とカビ対策で衛生面の向上を図った。さらに、工場入口から出口までの手順見直し、監視カメラの設置、新設K3ラインへの麺帯異物検査装置・微小金属探知機の導入などにより、異物・防虫・フードディフェンスも強化している」とのこと。「環境保全の取り組みでは、自然冷媒冷凍機を採用した自社冷凍倉庫を新設した他、茹槽・冷却槽の節水と排熱再利用、高効率のボイラー導入によって省エネ化を推進。LED照明も積極的に導入している」と、安全安心・環境保全に対して万全な取り組みを行っていると強調した。

 「生産技術については、炒め調理の風味を向上し、専門店品質を再現するために、鉄鍋を新たに導入した。従来のステンレス鍋に比べて、鉄素材による高温での加熱調理が可能となり、野菜炒めなどに香ばしい風味がつけられるようになった。また、新設のK3ラインでは、ミキシングの軸を改良した二軸ミキサーを採用。小麦粉、水、塩などがより均一に混ざることで麺密度が向上し、食感の改善を図った。さらに、熟成工程の増幅および圧延工程の改良によって、よりコシのある麺を作ることが可能となった」と、商品の品質・味わいを向上するべく、最新の生産技術を導入したという。

 


 「生産能力も大幅にアップしており、従来のK1ラインが1時間約5000食であるのに対して、新設のK3ラインでは1時間約1万食の生産能力を有している。これに加えて、手仕事の人員を倍にすることで、加工度の高い具材盛りつけを効率よく行えるようにした。そして、筑波工場の1.8倍の凍結能力を持つ高性能冷凍機によって、作りたての美味しさをそのまま急速冷凍して消費者に届けていく」と、高まる消費者ニーズに応えられる生産体制が整ったと目を細めていた。

 


 新工場の内覧会では、新商品「お水がいらない 長崎ちゃんぽん発祥の店 四海樓」の生産ラインに沿って、スープを作るダシケトル(釜)や調合タンク、野菜を炒める鉄鍋、製麺・茹で・水洗い、スープと麺の二段階凍結、盛り付け、包装まで、一連の製造工程を見学した。

 


 また、生産ラインへの入場には、衛生服の着用やローラー掛け、消毒、手洗いなど、安全安心のものづくりを徹底していることも実感することができた。

[小売価格]オープン価格
[発売日]8月21日(月)

キンレイ=https://www.kinrei.com/



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