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サッポロ、今年はビールを再強化していくと共にユーザーイノベーションによる新しい価値創造を提案、昨年苦戦の新ジャンルに新商品も投入

2019.01.17 20:23 更新

 サッポロビールは、「ビール再強化宣言」を今年の事業方針に掲げ、さらなるビールブランドの強化と、同社独自の新価値提案を推進していくことを1月9日に発表した。ビールの主力商品である「黒ラベル」での乾杯シーンを強化するべく、消費者に“完璧な生ビールを実感・体験”してもらう施策を打ち出していくことを発表した。また「エビス プレミアムエール」を通年販売し、新しいプレミアムビールの味わいも提案していくという。さらに昨年苦戦した新ジャンルでは、「麦とホップ」をリニューアルする他、「サッポロ 本格辛口」を4月に新発売し、新ジャンルのテコ入れを図っていく考えを示した。

 「当社は、消費者の生活を、より楽しく豊かにするべく、オンリーワンを積み重ねてNo.1を目指すというビジョンを掲げている」と、サッポロビールの高島英也社長が挨拶。「今年は、“乾杯をもっとおいしく。”をスローガンに、国内事業では、ビール再強化宣言を行うと共に、当社独自の新しい価値提案を行っていく。一方、海外ではアジア・欧州でのプレゼンス向上を図っていく」と、国内・海外ともに、しっかりとした目標を立ててビジネスを展開していくのだと意気込む。

 「ビール再強化宣言においては、当社の主力ブランド『黒ラベル』が4年連続売上アップとなり、とくに若年層からの支持が高いことから、引き続き、20代、30代へのアプローチを推進していく」と、若年層を取り組むことができた点を評価として挙げていた。「さらに、生ビールの“乾杯をもっとおいしく。”するべく、ビールの泡の色を測定する方法を開発した。その結果、鮮度がよいビールほど、泡がより白いということを発見。『黒ラベル』の生ビールは泡が白いという点を訴求していく」と、白い泡で提供するべく、鮮度にこだわった展開を図っていくと述べていた。「また、当社独自の新価値提案としては、C to Cコミュニティを活用したユーザーイノベーションを推し進めていく」と、昨年からスタートした、オリジナルビールをつくってシェアできたり、様々なビールイベントに参加できたり、ビールイベントを自分で企画できたりする「HOPPIN' GARAGE」を引き続き広く提案していくと訴えた。

 「海外については、『サッポロプレミアムビール』の中国市場向け輸出を開始する。2022年に10万ケースを目標とし、中国でのブランド確立を目指していく」と、中国でのシェア獲得を推進していくという。「さらに、サッポロベトナムをサッポロビールの子会社化し、同事業をサッポロビールへ移管する」と、ベトナムを拠点とした東南アジア・オセアニアでのプレゼンス向上で、日本・アジアパシフィック一体での成長戦略を推し進めていくと語っていた。「そして、欧州現地法人サッポロヨーロッパ(仮称)を設立する。今年春から積極的な営業体制を敷きブランドプレゼンスを高めていく」と、アジア、北米に次ぐ注力エリアとして位置づけていると述べていた。

 次に、今年の事業方針について、サッポロビール 営業本部長の宮石徹常務が説明した。「昨年は、ビールテイスト総需要は推定98%弱で着地した」と、昨年はマイナスで推移したのだと見解を述べる。「逆風の中、当社はビールカテゴリが堅調に推移し、RTD事業も大幅に伸張することができた」と、好調なカテゴリもあったのだという。「ただし、発泡酒や新ジャンルが大きく苦戦したことから、ビールテイスト合計では昨年から10ポイント近くマイナスとなった」と、全体市場よりもさらに厳しい状況だったと振り返った。

 「今年は、ビールテイスト総需要は99%弱で着地するものと推定している」と、マイナスではあるものの、昨年よりは持ち直すのではないかと予測する。「そこで、当社では、ビールブランドの強化を継続し、市場でのサッポロビールの存在感を拡大していく」と、ビールの販売構成比を高めた戦略を図っていくと意気込んでいた。「ビーステイスト事業以外について、ワイン事業はビールに次ぐ、第二の柱に育成していく。RTD事業は新鮮で驚きのあるオンリーワン商品を創出していく。スピリット事業については、消費者にスピリッツの変幻自在な楽しさを伝えていく」と、それぞれの事業に対して、目標を掲げて邁進していくのだと語っていた。

 「今年の具体的な戦略について、ビールテイスト事業では、ビール強化のさらなる推進を図ると共に、新しいビールの楽しさを提案していく。また、節約志向への対応も図っていく」とのこと。「ビールについては、『サッポロ生ビール黒ラベル』による、完璧な生ビールを実感・体験してもらう施策を打ち出していく」と、良質な飲用体験を軸に黒ラベルならではの機会を創出・育成していくのだと訴える。「4月1日には、製法を見直し、白く美しい泡を実現した『黒ラベル』として、リニューアルを行う」と、生ビールの重要なファクトである泡をより白く美しくして販売するのだという。「コミュニケーションについても、独自のブランド世界観を、あらゆる接点で拡大していく」と、戦略ターゲットである、20~30代の若年層との接点を引き続き強化していくと述べていた。「個性あるビールブランドの取り組みと情報発信もさらに強化。『サッポロラガービール』と北海道エリア限定の『サッポロ クラシック』の魅力を伝えていく」と、個性的なブランドに対して、消費者が好印象を示していることから、引き続き販促を強化していくのだと語っていた。

 「昨年の『エビス』については、高価格ビール市場が縮小する中、堅調に推移した」とのこと。「今年は、2020年に発売130周年を迎えることから、さらなるブランドのスケールアップを掲げ、CMタレントには、俳優の中村勘九郎さんを起用する」と、日本だからこそ得られる幸せをアピールしていくのだと紹介していた。「また、『エビス プレミアムエール』を通年販売していく」と、「エビス」に新たなアイテムを投入するとのこと。「『エビス プレミアムエール』は、手間暇かけた長期熟成と、厳選したホップ『カスケード』を使用している。さらに、欧州産麦芽を使用。エビスが培ってきた技術を詰め込んだ本格エールとなっている」と、エビスならではのこだわりが特徴のビールなのだと教えてくれた。

 「『Innovative Brewer』ブランドについては、今年から当社が販売を行う。新しいビール文化創造へのチャレンジとして、『That's HOP!』の缶商品を春に先行発売する予定となっている」と、同社の独自ホップ品種を使った商品を市場に投入するのだと紹介していた。「C to Cコミュニティを活用したユーザーイノベーションによる新しい価値創造として、昨年から“HOPPIN' GARAGE”を展開している。今年は、一人の消費者のアイデアをもとに毎月1回ビールをつくり、評判の良いものについては、実際に商品化して販売する。また、イベントを通じて、年間延べ2000人以上の消費者や飲食店との接点をつくり、HOPPIN'GARAGEコミュニティを拡大させる」と、取り組み方針についても説明していた。

 「新ジャンルについては、『麦とホップ』をリニューアルする。長年培った醸造技術を駆使し、丁寧な温度や時間管理によって、麦のうまみを10%アップ。麦とホップ市場最高の一口目を実現している」と、麦の旨みをさらに向上させたのだと語っていた。「そして、辛口好きを満足させる新ジャンル『サッポロ 本格辛口』を4月から新発売する。この商品は、高発酵・強炭酸による本格辛口のビールテイスト飲料となっている」と、消費者ニーズの高い辛口の新ジャンル商品を満を持して市場に投入するのだと意気込んでいた。

サッポロビール=http://www.sapporobeer.jp/


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