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矢野経済研究所、糖尿病市場に関する調査、2019年度の市場規模は6524億円に、治療薬市場の縮小に伴い2023年度以降縮小へ

2020.08.07 13:56 更新

 矢野経済研究所は、国内の糖尿病市場の調査を実施し、主に検査・診断機器や治療薬の現況、参入企業の動向、将来展望などを明らかにした。その結果、2019年度の糖尿病市場規模(検査・診断機器市場および治療薬市場の合算値)は約6524億円に達し、治療薬市場の縮小に伴い2023年度以降縮小すると予測する。

 同調査における糖尿病市場とは、主に検査・診断機器(血糖測定器・関連製品、尿糖測定器・関連製品)、治療薬(糖尿病治療薬、合併症治療薬)を対象とする。2019年度の糖尿病市場規模(検査・診断機器市場および治療薬市場の合算値)は6524億4000万円と推計した。

 検査・診断機器市場は、血糖自己測定器(SMBG)の価格競争の激化などを背景に、近年横ばいから縮小傾向が続いている。DPP-4阻害薬などの血糖降下薬の広がりによって、インスリン療法が選択されない場合や、インスリン療法からの離脱に成功するケースなどもみられるなど、血糖自己測定器の需要減少の一因となっている。国内の糖尿病患者は増加傾向にあるものの、これらの要因により検査・診断機器市場規模は今後縮小傾向で推移する。

 治療薬市場は、DPP-4阻害薬やSGLT2阻害薬、近年登場した配合剤が伸長したことで、拡大基調にある。とりわけ、日本ではあまり浸透していないSGLT2阻害薬分野の拡大がみられる。

 検査・診断機器市場における持続血糖測定器(CGM)、ならびに血糖自己測定器(SMBG)の動向が注目される。

 今年4月に自己血糖管理に関して診療報酬が新設され、持続血糖測定器(CGM)に新たな保険点数が設定された。日本での発売以来注目を集めていたCGMは、今後ますますその存在感を増していくものとみられる。

 一方、血糖自己測定器(SMBG)の開発競争は成熟段階を迎えている。機能や技術面での開発は一段落し、見た目や使いやすさなどを訴求することで差別化を図るといった新たな競争局面に入っている。

矢野経済研究所=https://www.yano.co.jp/


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