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NTTドコモ、シニアの「ネットトラブル」のリスクを調査、フィッシングメールの受信経験があるシニアは4人に1人も「相談できる相手がいない」が約4割に

2020.03.18 10:26 更新

 NTTドコモは、スマートフォンをはじめとしたデジタル機器の普及にともない、インターネット上でのトラブルを、予防から解決までワンストップでサポートする「ネットトラブルあんしんサポート」を提供している。今回同社では、「シニアのスマートフォン(以下、スマホ)事情」をテーマに、日本全国の60~79歳までのスマートフォンを所有する男女300名を対象にした調査を実施した。その結果、シニアの64%が「息子・娘が想像しているよりも、スマホを活用している」と回答。シニアの4人に1人が「フィッシングメール」の受信経験があり、架空請求を受けた人も約7人に1人に達した。一方で、実際にトラブルが起きたとき、「気軽に相談できる相手がいない」シニアも4割超となった。

 はじめに、スマートフォンを所有しているシニアたちに、「スマホを積極的に使用しているか」と聞いたところ、78%が「そう思う」と回答。「現在使用している(定期的に閲覧または投稿している)SNSやメッセージアプリ」がある人も、6割以上(66%)にのぼっている。また、調査対象者のうち、子どもがいるシニア(239名)に、「息子・娘が想像しているよりも、スマホを活用していると思うか」と聞いた質問では、64%が「そう思う」と答えた。しかし一方で、シニア世代はデジタルツールに慣れ親しんだ期間が短いこともあり、思わぬトラブルに巻き込まれる例も少なくない。そこで今回は、「SNSトラブル」、「ネットショッピングトラブル」、「ネット詐欺」の3点を中心に、シニアたちがネットトラブルに巻き込まれるリスクについて、さらに調査を実施した。また、アンケート結果をふまえて、ITジャーナリストの高橋暁子氏に、シニアのネットトラブルの事例や対策法について解説してもらった。

 まず、シニアの「SNSトラブル」のリスクについて調査を行った。近年、スマートフォンの普及とともに、シニアのSNS利用率も増加傾向にある。そこで、今回の調査対象のうち、「SNSを使用したことがある」と回答した219名に「SNSにおける投稿内容」について質問をしたところ、約4人に1人(28%)が「旅行先での写真をSNSに投稿したことがある」、約5人に1人(23%)が「近所の店舗や風景を撮影した写真をSNSに投稿したことがある」と回答。また、約6人に1人(17%)が、「自分や友人の顔写真をSNSに投稿したことがある」と答えた。特に、シニアの中でも男性のほうが顔写真を投稿する人の割合が高く、女性が9%であるのに対して、男性では24%と約4人に1人にのぼっている。

 この結果について高橋氏は、「ソーシャルメディアや無料通話アプリを利用することは、家族間コミュニケーションがスムーズになったり、交友関係が広がったりするなど、たくさんのメリットがある。Facebookで趣味の友だちができたという人や、家族でLINEグループを作っているという人も多いのでは。ソーシャルメディアなどを活用することで退職後の生活が充実したり、趣味の友だちができたりしたという話はよく聞く。しかし、SNSの投稿範囲・投稿内容については注意が必要だ。たとえば、友だち以外からも投稿が見られるにもかかわらず、自宅の場所がわかる投稿をしてしまうと、個人情報の特定につながったり、中には空き巣被害などにつながった例もある。そのほか、SNSコミュニケーションに慣れていないため、他人を誹謗中傷する投稿をしてしまい、友人との仲が険悪になってしまった例もある。また、SNSで『#個人間融資』などのお金を貸すという投稿を見かけて借りてしまい、法外な利子を取られる被害も増えている」と、SNSへの注意点について解説してくれた。

 続いて、シニアの「ネットショッピングトラブル」のリスクについて調査。まず、「インターネット上で何かを買うことがあるか」と聞いたところ、47%と半数近くが「よくある」と回答。なお、男女別にみると、男性で「よくある」と回答した人は51%、女性では43%となり、シニア男性のほうがより積極的に買い物においてネットを活用している傾向がみられた。さらに、通常のECサイトでの買い物だけでなく、約4割(37%)が「フリマアプリを使ったことがある」、約3人に1人(34%)が「インターネットで株の取引をしたことがある」と答えている。

 この結果について高橋氏は、「最近は、シニア層でもネットショッピングを活用する人が増えている。価格が比較しやすい、重いものも宅配してくれる、ほしいときにすぐに買える、ポイントが貯まりやすくてお得、レビューで評判が確認できるなどのメリットを感じて、ネットショッピングを楽しんでいる人が多いようだ。ところが、ネットショッピングにもやはり様々なトラブルが潜んでいる。たとえば、1回だけのつもりで購入したら定期購入の契約で高額請求される例は近年増加している。定期購入ということはごく小さな文字で書かれており、スマホなどでは気づかない人が多い。また、安い商品を見つけて購入したのに、商品が届かないというトラブルも起きている。ネットショップ自体が架空のもので、会社名や連絡先も実際には存在しないというケースもあるため、信頼できるECサイトや販売者を選ぶことも大切だ」と、多くの情報に目を通してから、購入するようにしてほしいと訴える。

 「さらに、近年はネットショッピングだけでなく、フリマアプリを使用する人も増えている。フリマアプリは、個人間での取引のため、『思っていたものと違った』『商品説明と異なる商品が届いた』などのトラブルに発展するケースもあり、取引相手には十分に注意が必要だ。また、ミドル・シニア世代は株取引をする人が多いが、“売却”と“買付”のボタンを間違えたり、単位をひとつ間違えて発注したりと、操作ミスによるトラブルもある。自身の入力ミスにも十分気を付けてほしい。そのほか、シニア層はPCサポートと称しての修理代請求や高額請求などの詐欺被害にもあいやすい傾向がある。よくわからないまま強引に契約を進められてしまい、払ってしまっているケースが多いようだが、本当に必要な契約なのか冷静に判断することが重要だ」と、対面ではないからこそ、注意深く対応してほしいとアドバイスしてくれた。

 また今回は、近年手口が悪質化している「ネット詐欺」についても調査を行った。調査回答者であるシニア(300名)に対して、過去に「ネット詐欺」と思われるものにあったことがあるかを聞くと、4人に1人(25%)が「フィッシングメール(銀行、カード会社、オンラインサービス、芸能人などの名を騙った詐欺メール)を受け取ったことがある」、約5人に1人(21%)が「フィッシングSMS(銀行、カード会社、オンラインサービス、芸能人などの名を騙ったショートメール)を受け取ったことがある」と回答。また、「利用した覚えのないサイト・サービスからの請求を受けたことがある」人も約7人に1人(15%)にのぼった。

 この結果について高橋氏は、「パソコンやスマートフォンを操作中に、警告文やよくわからないメッセージが表示された経験のある人は多いと思う。特にネットに慣れていないシニアの人であれば、ネットサーフィンをしていて『ウイルスに感染している可能性があります』などの警告が表示されたら、慌ててしまうのも無理はない。これは、『10個のウイルスが検出されました』『ウイルスを駆除するためには有料版を購入』などと表示される、セキュリティソフトを購入させる詐欺。偽の警告なので、無視するのが正しい対処法となる」と、警告文やよくわからないメッセージには反応せず無視を決め込んでほしいとのこと。

 「また、近年増えているのが、ゼロクリック詐欺。ネットサーフィンをしていたら、いきなり『サイトの登録が完了しました』『料金のお支払いが確認できません。すぐにお支払いください』などのメッセージが表示されることがある。料金は数万円~十数万円など高額にのぼることも。『会員登録などしていないはず』と記載されている電話番号に電話をかけてしまうと、悪徳業者に電話番号を知られてしまう。料金の支払いを説得されて支払ってしまったり、電話番号を他の詐欺に悪用されることもあるようだ。こちらも無視し、連絡をとったりしないことが大切だ」と、電話をかけたりメールを送ったりするなどといったアクションは、一切行わないようにしてほしいと話していた。

 最後に、万一ネットトラブルが起きたときの対処についても調査を行った。まず、「インターネット上のトラブルに巻き込まれたとき、気軽に相談できる相手は身近にいるか」と聞くと、「いる」と答えた人は57%にとどまっており、残り4割超(43%)は「いない」と回答。特にシニア男性においてはその傾向が高く、女性で「いない」と答えた人は約3人に1人(30%)となった一方で、男性は半数以上(55%)にのぼっている。さらに、「娘・息子がいる人」のみに絞り込んだ場合でも、相談相手が「いない」と答えている人が約4割(39%)にのぼっており、子どもがいても相談しづらいと感じているシニアが多い様子がうかがえる。

 さらに、実際に「インターネット上のトラブルに巻き込まれたときの行動」についても聞いたところ、「インターネットで調べる」が最多(76%)となり、次いで、消費生活センターなど「無料の相談窓口に相談する」が73%となった。その一方で、「娘・息子に相談する」は43%、「友達に相談する」は32%にとどまっている。

 また、この質問について、「娘・息子がいる」かつ「気軽に相談できる相手がいる」と答えたシニア(146名)の回答をみると、ネットトラブルが起きたときに「娘・息子に相談する」と答えた人の割合は66%にとどまった。このことから、残り約3割(34%)のシニアにとっての「気軽に相談できる相手」は、娘・息子以外であるという推測ができる。さらに、「娘・息子がいる」けれども「気軽に相談できる相手がいない」と感じている人(93名)については、トラブルが起きたときに「娘・息子に相談する」人の割合は33%とさらに少なく、生身の相談相手として最も多かったのは「無料の相談窓口」(72%)となった。ネットトラブルが起こった際には、娘や息子には相談しづらい、もしくは第三者から情報提供やアドバイスを受けたいと考えるシニアが多いといえそうだ。

 実際に、「インターネット上のトラブルに巻き込まれたときに、気軽に相談できる専門家がいると心強いと思うか」と聞いた質問では、実に98%が「そう思う」と回答。前問で、すでに「気軽に相談できる人がいる」と答えた人(172名)でも99%とほぼ全員が「そう思う」と答えており、万一のときに、専門的な知見からアドバイスをもらえる相手を求めている人が多い様子がうかがえる。

 この点について高橋氏は、「シニア層はネットやSNSなどの利用経験が乏しいため、ネットリテラシーはあまり高くない。それ故、残念ながら、詐欺などの標的になってしまいやすい傾向にある。金銭的被害にあうことは、老後の生活に支障が出てしまうリスクにもつながる。中には、被害にあったことを相談できず、子どもに相談してきたときには老後の生活費をすべて騙し取られていたという人もいるほど。このような被害にあわないためには、まずシニア自身がリテラシーを高め、自衛をすることが重要だ。同時に、不安なことや心配なことがあったら、本来は息子や娘などの家族に相談することが大切となる。しかし、中には家族や友人などの身近な人にはなかなか相談しづらいというシニアの人も多いかもしれない。また、詐欺やトラブルは、次々に新たなタイプが登場してくるため、シニア本人や家族だけでは防ぎきれないことも多いもの。そこで、万が一トラブルにあったときのサポートに役立つサービスとして、NTTドコモの『ネットトラブルあんしんサポート』などを活用すると安心ではないだろうか。トラブル防止に役立つ最新事例が紹介されている他、万一トラブルにあった際に専門スタッフや弁護士に電話相談できるサポート体制も整っている。最近増えているキャッシュレス決済の不正利用補償がついている点も、安心な点といえる」と、ドコモの「ネットトラブルあんしんサポート」などを利用してリスク回避することを推奨していた。

 ドコモは、シニアをはじめとしたスマホユーザーのあんしん・安全なインターネットライフをサポートするサービスとして、「ネットトラブルあんしんサポート」(月額:税別500円)を提供している。「ネットトラブルあんしんサポート」は、予期せぬ個人情報の漏えいや詐欺、誹謗中傷など、インターネット上でのさまざまなトラブルに不安を感じる利用者を守るサービス。トラブルを未然に防ぐための最新事例の提供を受けることができるほか、いざというときには、専門スタッフ・弁護士・消費生活アドバイザーに電話相談が可能とのこと。また、キャッシュレス決済の不正利用を補償する保険も付帯している。万一のトラブルに慌てないための、シニアの人々の自衛策、また家庭でできるトラブル対策の一助として役立ててもらいたい考え。なお、同サービスは、ドコモの回線契約を持つ消費者が利用できる。

[調査概要]
調査エリア:全国
調査期間:2月10日~2月12日
調査方法:インターネット調査
調査対象:60歳~79歳 男女300名 ※スマートフォンを所有している人

ネットトラブルあんしんサポート=https://nettrouble.docomo.ne.jp/


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