データ・リポート

矢野経済研究所、国内フィットネス施設経営企業および施設の調査、2019年10月末の施設総数は5928施設に

2020.02.13 16:30 更新

 矢野経済研究所は、国内のフィットネス施設経営企業および施設を調査し、2019年10月末時点のフィットネス施設数、およびび業態別の施設動向、フィットネス業界の将来性を明らかにした。その結果、2019年10月末の全国フィットネス施設総数は5928施設だった。また、業態別に分析すると拡大する24時間型とヨガ型、苦戦を強いられる総合型と明暗が明らかになった。

 全国のフィットネス施設経営企業および施設を対象とした調査を実施したところ、2019年10月末時点での全国フィットネス施設数は5928施設であった。また、施設を5業態に分類すると、総合型1142施設、小規模型2141施設、24時間型1362施設、ヨガ型776施設、その他507施設になった。サーキットトレーニング主体である小規模型のフィトネス施設数が最も多く全体の36.1%を占めており、近年、急速に施設数が増えている24時間型の施設は、現時点では小規模型に次ぐ23.0%であった。一方で、従来主流であった、プール、ジム、スタジオを兼ね備えた総合型は19.3%にとどまっている。

 上述した5928施設のうち、新規のフィットネス施設数(2018年1月~12月にオープンした施設)は495施設であった。新規施設を業態別にみると、総合型40施設、小規模型89施設、24時間型208施設、ヨガ型96施設、その他62施設であった。新規施設数は24時間型が最も多く、急速に拡大している。次いで新規施設数が多かったのはヨガ型で、これらの2業態の施設数が伸びている。一方、ここ10年ほど施設数を堅調に伸ばしていたといわれる小規模型は89施設、総合型の新規施設数は40施設にとどまっており、今後、とくに総合型の構成比はさらに減少していく見通しである。

 平成27年国勢調査の人口をもとに、同調査で判明した2019年10月末時点での全国フィットネス施設総数5928施設で、一施設あたりの人口を算出すると2万1440人となった。

 各都道府県別に一施設あたり人口をみると、一施設あたり人口の多い県上位5位は、宮崎県4万8003人、愛媛県4万7768人、高知県4万5517人、鹿児島県4万4545人、青森県4万883人であった。九州や四国、東北といった少子高齢化が進んでいるエリアでは、人口に対してフィットネス施設数が少ない傾向にあることがわかった。一方で、一施設あたり人口の少ない県上位5県は、東京都1万1483人、大阪府1万5400人、奈良県1万6438人、京都府1万8645人、岐阜県1万9169人と続いた。東京、大阪の二大都市は人口が多いためフィットネス施設数が多いのは当然だが、一施設あたり人口が少ないことから、人口に対してフィットネス施設が過剰に供給されていることが見て取れる。

 また、市区町村単位で一施設あたり人口を算出した結果では、一施設あたり人口の多い市町村上位5位は、広島県尾道市12万4608人、岩手県一関市12万1328人、北海道北見市12万922人、埼玉県八潮市10万2923人、栃木県鹿沼市9万7959人であった。これら5市の一施設あたり人口は、上述した日本全国の一施設あたり人口に対して約5倍に達しており、フィットネス施設の供給が不足しているエリアといえる。

 総合型のフィットネス施設は、他の特化型業態(小規模型・24時間型・ヨガ型)に既存会員を奪われ、施設あたりの売上高が低下するなど、苦しい状況に立たされており、成熟期から衰退期へ移行しつつある。

 また、過去10年程度、フィットネス市場の拡大を牽引していた小規模型の新規出店が鈍化しており、成長期から成熟期へ移行したとみられる。これは、女性専用のカーブスがターゲット層の拡大を図って「メンズ・カーブス」を始めた点からもうかがえ、シニア女性という特定のターゲットに限定した現行のモデルでは、規模の拡大が限界に近づいているといえよう。その一方で、24時間型、ヨガ型の業態は成長期にあり、この2業態の出店が新規施設全体の60%を占めている。総合型に比べて施設規模が小さくイニシャルコストも軽いため、出店速度が早い。当面、この2業態は着実に増加していくことになると考える。

矢野経済研究所=https://www.yano.co.jp/


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